月光

月光とは月が照らす光のことを言う。

私は月光という光が好きだ。

昔、電気もガスもないころ

人間たちは暗闇に怯えていた。

もしくは何もできない夜に困惑し

退屈にしていた。

そんな中、月が大きくなるにつれ

月光は明るさを増す。

そしてとんでもない暗闇の中に

少量の光が差し、それを古代人は感激し

歓迎したのであった。

しかし文明が発展すると

無駄な光が多くなった。

うるさいほどの喧騒の中に

閉じ込められて

頭が痛くなるような毎日であった。

そんな中でも、月光は密やかに輝く。

そんな"月光"が、好きだった。

どれだけ人間が新しい光源を作っても

不変的に変わらず

全ての時代の人間を魅了している。

八方美人のような、作られた美しさではなく

あの変わらずにいつの時代にも眺められていた

伝説のような存在に憧れた。

私の憧れとは、不変的に変わらないものだ。

いくら技術が進んで

時代が進んで

新しい流行が作られても

そんなものには動じず

派手な輝きではなく、ひっそりと輝く。

月光はどんな時代にも人を魅了させるものだ

欲張りで傲慢かもしれないが

私もあの"月光"のような人になりたい。

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