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稀代の愛され名探偵

この記事は推しコンプレゼン2023 Advent Calendar 2023 6日目の記事です

※注意※
いわゆる「腐」の視点で書いていると感じられる記事です。苦手な方は閲覧をお控えください

その名は金田一耕助


金田一耕助とは戦後に横溝正史によって書かれた推理小説の主人公である。
「犬神家の一族」や「八ツ墓村」などは映画やドラマになっているので名前をご存じの方も多いのではないだろうか。
もしくは映画やドラマを見たこと無くとも「湖から突き出した脚」や「白いマスクの人物」あたりはよくパロディやお笑いネタなどに使われていたりするのでそれは知っている方というのも多いかもしれない。
年齢は三十路半ば、お釜帽を被り時代錯誤の書生姿というのがよく知られた姿であり日本の探偵として知られた存在の彼だがそれだけではない金田一耕助の魅力を本記事ではお伝えできたらいいなと思う。

かわいい探偵さん


金田一耕助は、かわいい。
その抜群の愛され力を以て金田一は作者や読者を惹きつける。
何も顔がいい、ということではない。
とりたてて言うことのない冴えない顔色をしたという描写がある。
ただし人懐こく母性をくすぐるところがあるらしい。
それはある程度意図して見せている部分もあるが基本的には素のようだ。
そんな金田一さんの周りには彼に魅せられた人々がいる。

金田一さんと彼をとりまく人々


銀造おじさん
初期の金田一さんを金銭的に支えた人物である。
その出会いはアメリカで事件を解決した金田一さんに惚れ込んだところから始まる。
金銭的に、とは言ったもののあまりビジネスライクな関係でもなく年の離れた友人のような存在であり旅行に行ったりしている。

磯川警部
古い馴染みの間柄であり、岡山を舞台にした作品によく登場する。
金田一さんは彼を色々と気にかけている。
旅行に行ったりする。

等々力警部
東京を舞台にした作品における相棒である。
警察というより会社の重役に見える風体であるらしい。
金田一さんを放っておけない存在と考えおり奥さんも金田一さんをきにかけている。
よく金田一さんの部屋に遊びに来たり一緒に旅行に行ったりする。
息子は金田一さんとあまり仲が良いわけではないもよう。

風間
金田一さんと同郷の友人。
土建屋の社長で面倒をみている女性を何人も抱え、そのうち一人に任せている割烹旅館に金田一さんを住まわせ面倒をみさせていた。
なおその女性も金田一さんの世話をやくことはやぶさかではなかったもよう。
のちにアパートを世話するがあまりの世話焼きぶりに若干金田一さんに重いと思われている。

修ちゃん
金田一さんの助手的な存在。
かつては愚連隊という不良集団に入っていたがとある事件で犯人にされそうになっていたところを金田一さんに救われ心酔。足を洗った。
金田一さんを先生と呼び、おもしろそうな事件には喜んで協力する。
金田一さんがちょっと年上感を出す珍しい存在。
めちゃくちゃ金田一さんに懐いている。

他にも旅館の仲居さんや、果ては事件の容疑者にも世話を焼かれたり好意を持たれたりする。

ここがかわいい金田一耕助


・人の顔色をうかがう(本人は気にしている)
・ほぼ金田一さんの日常を描いた作品がある
・体格が貧相なので脱衣所で体格の立派な人物がいると脱ぐのをためらう
・作者が老けさせたくなくて60代近くになってもあまり変わらない
・推理がうまくいかなくて警部さんに手をひかれて歩く
・恋をすると重い
・洋服が似合わない
・愛人そっちのけで抱きとめられる
・出会い頭に抱きしめられる
・情人(いろ)とか言われる

かわいい(かわいい)

おわりに


金田一シリーズは当時の世相も相まって暗かったりドロドロしていたりグロかったりする描写も多いがその中で清涼剤のごとし金田一さんに癒やされたりする。
気になったら是非読んでみて欲しい。
書店でも購入できるが現在刊行していない作品などもあり、それらは電子書籍として配信されていたりする。
あくまで紙の本で読む場合は地域の図書館や古書店なら置かれている場合が多い。

さぁ金田一耕助を愛でよう