兄貴愛好家、大いに悩む スクランブル編
こんばんわさくら望路です。別ゲーでゼロデイを名乗るきっかけになったカードが無事直規制を喰らって呪いが解かれました。
みなさん先日のBANDAI CARDGAMES Fest、楽しまれたでしょうか。
私はめっっっっっっちゃ楽しみました。
兄貴と駆け抜けた超テイマーバトル。
物販に並ぶ焦ったさと高揚感。
様々なテイマーとの出会い。
イベントの空気感。
幼少期ぶりに遊んで疲れるという経験。
幾つになってもあの手のイベントはテンションが上がります。
そのBANDAI TCG Fest物販にて販売された新規カード「リミテッドカードセット2024」。
強力な汎用オプションとACEデジモンが収録され、デジカ界隈はさらに盛り上がりを見せています。情報発表当初は自分も「兄貴デッキ強化だ!!」と欣喜雀躍しておりました。
この辺は前回の有料記事でも軽く触れております。
特に「アグモン-勇気の絆-ACE」は受け札とサブプランを兼任する超パワーカードであり、火力も自身のDPまで=14000までのレンジで対象の数を問わず自由に焼けるためパワーダウンが主な干渉手段である兄貴デッキとは相性抜群。むしろ基盤が「アグモン」なので出すこと自体はあまりに容易。その上役割で言えば「12000火力+任意の兄貴踏み倒し」という「ACE環境なら手打ちしてもいい受け札」であるファイナルシャイニングバーストの完全上位互換であるため、おそらくアグモンACEは今後の兄貴デッキのニュースタンダードになると思われます。
で、一方レッドスクランブル。
こちらもこちらでだいぶおかしいことが書いてあります。
進化補助効果、墓地回収、下級からの立て直しなど一見正統進化デッキである兄貴デッキと相性がいいように見えます。
しかしこのカード、よく見ると効果が非常に「受け」に寄っているのがわかると思います。
進化補助はあくまで任意の上に「2コスト」かかり、セキュリティ効果は下級の蘇生、つまりACEの土台準備か下級ブロッカーの擁立、そしてディレイ効果も「ターン開始時」、つまり相手の猛攻を耐え凌いだ前提で「墓地を参照」、つまり受けたセキュリティを回収するという「受け」に寄せたカードがスクランブルです。
そしてよく思い出してください。
兄貴デッキは「攻め」のデッキです。
セキュリティこねくり回してそこからトラッシュ経由で好きなカードを回収できる黄ワクやそもそも墓地を大量に肥やしまくるベルゼや七大魔王ならまだしも、兄貴デッキはアグモンや連続進化で手札アドをガンガン稼ぎ、手札と場の条件が揃った瞬間一撃で相手のセキュリティを掠め取る戦法を得意としています。
「条件が揃い次第さっさとぶん殴りに行く」という日本一の喧嘩番長大門大の生き様を体現したようなこのデッキに受けは果たして入るのか。
先に自分の意見を言ってしまうと、答えは「NO」です。
実は繊細な兄貴
受けが乏しい速攻デッキである兄貴デッキになぜレッドスクランブルが入らないのか。
いくつかの観点からお話しいたします。
・保険をかけても再始動が難しい
兄貴デッキは「速攻デッキ」でありながら「コンボデッキ」でもあります。
1打点入れておくor打点を立てておく。
4兄貴、ライズから始動しライズを効果でシャインに進化、セキュリティにパワーマイナスを飛ばしながら増えた打点で2枚。
今殴った兄貴を戻してバースト進化、兄貴を出し直し。
出し直した兄貴で焼却含め2点。
バーストモードで1点。
まだ息があったら立てておいた打点でリーサル。
ここまでのコンボを回し切ってようやく兄貴デッキは相手の背骨を貰いに行くことができます。
つまりそれは逆を返すと
・兄貴を立てておく
・育成エリアでライズまで育てる
・手札にシャイン、およびバーストモードを抱えている
というそこそこ手間な準備段階があり、逆を返せばどこかで計算が狂えば拳が相手に響かずもう一度状況の作り直し、というコンボデッキでは1番やってはいけないミスを犯すことになります。
つまり、受けの状況=敗北。
コンボデッキである以上「受けの状況で輝くカード」は入りづらいと考えました。
・競合相手との相性
スクランブル、競合するカードとして同じプロモ汎用カードであるメモリーブースト、トレーニングを上げる方は多いと思います。
これらと比べた場合、明確な優劣が発生します。
まずメモトレ側。
優
・任意のタイミングでディレイできる。
・ライズ以上に進化する用途でディレイをかけた場合、負担コストは1
・任意のタイミングで山からコンボパーツ回収ができる
劣
・セキュリティからめくれてもうまあじが薄い
・あくまで「自分の動き」の一助
一方スクランブル側。
優
・発動時の進化補助は任意。
・軽量ブロッカーを搭載したデッキでは盾からこれが見える=打点ロスに直結する。
・ワープ進化するACEの土台を置くことができる。
・丸裸の状態でディレイ効果を使う場合、トップを複数枚見て進化先を回収できる成長期を出すと回収した上でターンドローまでできる
劣
・殺し切られたらディレイが打てない
・盾からめくれてもセットされない=盾から出ると2ターン遅延が発生する
・ライズ以上に進化する時の負担コストは2
・墓地が薄いデッキとの相性は劣悪
・回収に即効性がない
・セキュリティから出たらマグナが反応する
上記を踏まえると、
・手早くパーツを揃えに行き
・リーサル失敗=死であるコンボデッキであり
・「自分の動き」を貫き通し
・軽量にブロッカーも何もない
兄貴デッキとは実は相性が悪かったり。
・枠がない
そもそもの問題です。
兄貴デッキは真っ当に進化の段階を踏むデッキの都合上、パーツを多く採用してスムーズに進化しやすくする構築が主流ですが、
・成長期12枚
・成熟期8枚
・完全体7枚
・究極体6枚
・超究極体3枚
・テイマー(メイン火力)8枚
・トレーニング4枚
・自由枠2枚(ほとんどFSBか勇気ACE)
……いや、枠どこ…………?
まとめ
とまあ散々ここまでこき下ろしてきましたが別に絶対入らないカードというわけではないです。
あくまで限られた枠の中で優先順位が落ちる、そんな感じのカードです。
自分の動きを貫き通す上では他のカードに軍配が上がるだけであり、兄貴に受けの択が必要になった場合は必ず必要になる1枚だと思います。
実際同パックに収録された勇気ACEとの相性は抜群ですし。
以上、セイバーズに脳を焼かれたオタクの構築理由言語化記事でした。
今回の有料記事はBT-17 シークレット・クライシスに収録されるシャイン系カードの個人的レビューです。
気になった方はお布施程度にぜひ。
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