もしも桃太郎がボードゲーム三昧だったら
昔々あるところに、ボドゲが大好きなボじいさんとボばあさんが住んでいた村に行ったことのある人がスタートプレイヤーとなります。
ボじいさんは増築するため山へ柴刈りに、ボばあさんは家族を増やすために川へ洗濯するよう配置されました。
ボばあさんは川で、どの洗濯ものから洗おうかとグズグズ長考しているうちに、川上からウボンゴ、ウボンゴと大きな桃のような箱が流れてきました。
ボばあさんはとてもビックリしましたが、マストフォローのルールに従い、大きな桃の箱をテイクして家に帰りました。
一方、竹取の翁とバッティングしたのでこのターンでは何も獲得できなかったボじいさんは、スタPの権利を得るために駕籠チケットを使用しました。
いち早く家にたどり着いたボじいさん、チップやトークンを型枠から抜いていると、ボばあさんが大きな桃の箱をかかえて帰ってきました。
ボじいさんはその箱を見てびっくり!
「ボばあさんや!その大きな大きな桃の箱を、いったいどの棚にしまうつもりじゃ!」
ボばあさんは新しいボドゲを開けたくて興奮しきっていたため、うすうす勘付いていたそんな瑣末な問題は軽く聞き流し、すぐさま包丁で桃の箱にかかっていたシュリンクを破りました。
すると中からはなんと!大きな赤いポーンが出てきたではありませんか!
話の流れから赤ん坊が出てくるとばかり思っていたボじいさんはびっくり!急いでショップにコンポーネント不備の連絡を入れようとしました。
しかしその時、ボばあさんが言いました。
「ボじいさんや!このポーン、日本語版にすると萌え擬人化しよったで!」
そこで二人は、誰得な擬人化をした男の娘に「ボド太郎」という、原題から微妙にハズした日本語タイトルを雰囲気をガン無視したフォントでつけました。
それからというもの、ボド太郎は、ボじいさんとボばあさんがせっせと積みあげる未開封のボドゲに負けず、すくすくと大きくなりました。
しゃがむのももう十分だと判断したボじいさんとボばあさんは、資源をきびだんごに変えてボド太郎に持たせ、鬼が島へ鬼退治に向わせるアクションを選択しました。
ボド太郎はせっせとボードゲームを積み上げているイヌさん、そしてボードゲームを一人回しするときに出てくる脳内プレイヤーのサルさんとキジさんを引き連れ、鬼が島、別名エッセンに向けて旅立ったのでした。
飛行機での長旅にもめげずにエッセンにたどり着いたボド太郎ですが、現地のあまりのボドゲフィーバーぶりにびっくり!SAN値をがっつり削りとられたボド太郎は、奇声を発してボドゲの山に飛び込んでいきました。するとそこには、頭のてっぺんからつま先まで全身緑色の「ボドゲの鬼才」がいるではありませんか!!
ボド太郎はすっかり舞い上がり、一緒に写真を撮ったりサインをいただいたりして散々楽しんだ挙句、新作やら中古やら会場限定プロモやらでカートをいっぱいにして、来年も必ずくるぞと決意を新たに、次なる戦場「ゲームマーケット」へ向かったのでした。めでたしめでたし。
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