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【十二国記 感想】①〜

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十二国記シリーズ全部読んだ上で、感じたこと考えたことを書いています。特に天ついて、考え出したら止まりません。
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2020年12月の記事一覧

【十二国記 感想】⑩ 短編「幽冥の岸」を読んで

李斎の心象風景は、いつも戴の厳冬の風景だ。 人々の暮らしを閉ざす白い吹雪。 荒れ果てた茶色の土地。 焼かれた家々や枯れた里木の黒。 その李斎が王と麒麟を国に取り戻し、泰麒を蓬山に託し、帰路の途中に報告に寄った慶で陽子主従に温かく迎えられ、そして桂桂に飛燕を亡くしたことを労わられ、彼女は初めて、意図せず、自分に悲しむことを許した。 初めて見も知らぬ景王を訪ねたときに李斎が目にした色、また今回の再訪で再び目に入ってきた慶国の国土の色・・・雲海を透かして見える翡翠のような翠、