SBIホールディングスの地銀への出資を考える

SBIホールディングスが地銀に出資している背景について推測してみました。

◇結論
SBIの狙い①「資金量を得る」
地銀は、債権(社債、自治体公債)を資産として持っていることが多い。
これを、SBI証券の投信に切り替える。
出資分以上の資金を獲得できる。

SBIの狙い②「投資先の客を確保する」
SBIが出資しているフィンテックベンチャーの
客として地銀や地銀の融資先を使う。
BASEやアスタミューゼというSBIの出資先が
地銀との提携を進めている。

SBIの狙い③「中小企業M&Aに進出する」
現在、コンサル料を取り放題ですし、
今後300万案件も想定される市場なので
参入したいのだと思います。
エン・ジャパンがM&A市場に進出したように。

3つ合わせて、第4のメガバンクになっていく。

以下、記事等より

◇出資先企業が地銀と提携
島根銀行とBASE、アスタミューゼが提携
BASE、アスタミューゼにはSBIグループが出資している(SBI)

◇産経新聞、元フィンテック関係者
SBIグループが決算説明会資料で提示した「第4のメガバンク構想」では、地銀を中心とした地域金融機関の資産運用に課題がある点が言及されている。SBIグループは、自社の強みであるアセットマネジメント部門について、課題を抱える地銀の資産運用を受託することで、高度な運用環境を提供し収益につなげる狙いがある

地銀は、債権の保有率が多い(低収益の資産が多い)。
これをハイリスク・ハイリターンの商品にシフトする手はあるという意見もある。

◇SBI証券 マーケティング部デジタルマーケティング室長 田中大二氏
地銀ネットワークからSBI証券にシームレスに接続する。

◇北尾氏インタビューより

「我々の持っているテクノロジーを使えば、地域金融機関は大きく変わることができる。業務の合理化については、SBIはロボットによる業務の自動業化(Robotic Process Automation=RPA)を積極的に進めているが、その導入などもお手伝いできる」

 「システム投資ができないなら、共有化して合理化すればいい。たとえば、我々がアマゾンのサービスを使ってプライベートクラウドをつくって、そこに便乗してもらう。また、証券子会社を持っている地域金融機関は結構あるが、品ぞろえはSBI証券と比べて一ケタ少ないと感じる。地域の顧客や投資家のニーズを満たす状況ではない。保険商品の販売など、我々は様々な金融サービス業務を持っている。そうした業務を地銀から請け負うことができる」

地銀などとの協力を近年進めており、傘下のSBI証券は地域金融機関35社と金融商品の仲介で提携。地銀など56行と一緒にフィンテック企業などへ投資するファンドも立ち上げた。

「つながった銀行が運命共同体のように助け合う」体制の実現をめざす。地銀へ出資する持ち株会社をつくり、いくつもの地銀を傘下に入れて立て直しを進める考えだ。その行方を占う試金石が島根銀の再生。北尾氏は「ありとあらゆることを変える。1年~1年半でV字回復させる」

◇SBIホールディングリリース
https://www.sbigroup.co.jp/news/2019/1029_11708.html
SBIによれば、すでに10行ほどの地銀から連合構想の問い合わせがあったという。北尾氏は「投資判断はきちんとして、経済合理性のない場合はやめる。救済するわけではない」と提携先を見極める姿勢だ。

昨年7月に地方事業承継室を創設し、全国の事業承継問題に対して専門的かつ高品質なサービスを提供してまいりました。

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