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不妊治療のはなし④~2度の人工授精失敗~

こんにちは、ながつまさゆみです。
今回は、治療開始から2度の人工授精失敗についてお話しします。

前回の記事はこちら↓

治療開始し、分かった不妊要因

私は2020年8月頃から不妊治療のクリニックに通い始めました。
最初の1サイクルはまずは各種検査。
2サイクル、3サイクル目は検査を継続しつつ、一旦タイミング療法。

しかし、あいにく私たち夫妻の場合は
2度のフューナー検査の結果が芳しくなく、
夫の精子濃度、運動率共に厳しい数値だったため早期にステップアップすることが求められました。

ヒューナー検査とは…
性交後10時間以内にクリニックに来院し、頸管粘液(子宮の入り口の粘液)を採取して、頸管粘液中に精子がどのくらい元気に動いているか確かめる検査です。
この検査で元気に動いている精子がほぼ確認できない場合、極めて自然妊娠は難しいと言えます。

不妊原因の約半分は男性に起因するものであり、
男性の検査は女性よりも簡単で身体的苦痛を伴わないため、出来るだけ早い段階で行うべきと言われています。
私の夫は最初の通院から一緒に来てくれたので、かなり協力的な方だったと思いますが、結構嫌がる男性もいますよね。
気持ちは分かります。婦人科とか不妊治療のクリニックって、男性は肩身が狭いでしょうし…

でも、最近はご夫婦でクリニックにいらっしゃる方も多くお見掛けしますし、
妊娠・子育ては夫婦の問題ですから、男性側にも是非自分事として捉えてほしいなと思います。

どうしてもクリニックに行くことに抵抗がある方にはこんなセルフチェックグッズもあるので、お勧めします。

流石リクルート様!
いろんなサービスを開発されますね~。

色々なYoutuberの方がこのseemを使ったセルフチェックを行っている動画がYoutubeに上がっているので、良かったらどんなものなのか見てみてください。

実は私の夫も、最初にこの検査キットでセルフチェックをして、
かなーりヤバそうな感じだったのですんなり一緒にクリニックに来てくれました。

ちなみに夫だけに要因があったわけではなく、
私も月経後の黄体ホルモンの値が低く、クロミッドを処方されてホルモン値をコントロールしたりしていました。

厳しいかもしれないが、まずは人工授精から

先生からは、正直精液検査の結果を鑑みると、
顕微授精をしないと妊娠は難しいかもしれない、とのコメントを最初からいただいていました。

一般的な不妊治療のステップは
タイミング療法→人工授精→体外受精→顕微授精
と右に行けば行くほど、より高度、かつ高額な治療となります。

しかも人工授精と対外受精の間には大きな差があります。
人工授精 1回費用が2万~3万
体外受精 1回費用が20~50万

現状の所見では顕微授精推奨ではあるものの、
精子の質は生活習慣の改善や体調で大きく変わることもあるので
とりあえずまずは人工授精で様子を見ることを勧められました。
「まぁ、人工授精で妊娠出来たら費用もかなり抑えられるし、
 出来たらラッキーくらいで、まずはやってみよう」
そんな感じで先生は声を掛けてくださった記憶があります。

そんなわけで4サイクル目、いよいよ人工授精にチャレンジすることになりました。

人工授精は「人工」と名前は付くものの、実際には自然妊娠にかなり近い形の治療法です。
採取した精液を遠心分離して、出来るだけ良好な成熟精子を回収して調整。
その調整した精子を子宮内に注入し、受精の確立を高めるというものです。

精液が子宮内へ注入された後、精子が卵子に侵入し、受精し、妊娠に至るまでの過程は自然妊娠と全く同じです。

そのため、治療費用も高額ではない分、その成功率も5~10%とそんなに高くはありません。
一般的に4~6回ほどチャレンジして上手くいかなければ、体外受精へのステップアップを検討する必要があると言われています。

私の場合は最初から恐らく体外受精までステップアップすることになるだろうという心構えが出来たので、
今回の人工授精はあまり期待せず、気楽に臨むことができました。

というかその後の治療に関しても然りなのですが、
基本的にダメで元々、もし出来たらラッキー
妊娠出来なくとも、その時はその時で夫婦2人の生活を楽しもう
そんなスタンスで治療に臨んでいました。

でないと、ダメだった時のダメージが大きくて耐えられそうになかったからです(笑)
傷付かないように予防線を張っていました。

そのサイクルは、まず月経開始から2~4日目で一度通院し、クロミッド(排卵誘発剤)を処方されました。
私は月経のサイクルがほぼ27日~30日で安定しており、
月経開始日から排卵日を大方予想することが出来たので、排卵しそうな3日前くらいに卵胞の成長具合を確認するためにもう一度通院。
問題なく卵胞が育っていたため、その2日後に人工授精を行うことが決まりました。

その施行日も、あらかじめ半休を取れるように調整していたところだったのでここまではかなり順調でした。

いよいよ当日を迎え、夫に自宅で出勤前に採精してもらったカップを手にいざクリニックへ…

内診も問題なし。排卵もちょうどこれからしそうというところで、後は精子調整を待つだけでした。
ところが・・・

ダメ元どころか・・・

精子の調整を試みたところ、数値がかなり悪いため、正直この調整精子で人工授精をしても厳しそう。
正直、2万円をそのまま捨てるような感じになってしまう。
やるかどうかの判断はご自身に任せるけど、どうする…?

先生にそう言われました。

ガーンと頭を殴られたような感じでした。

あ、、、そもそもチャレンジすることすら出来ないのか、、、

仕方ないことだとは理解しているのですが
わざわざ仕事調整して休みを取って、毎日薬飲んで、頑張って通院して来てるのに…
大きな要因は夫の方にあるのに、なんで私ばっかりこんな苦労しないといけないの?

そんな考えが頭に浮かびましたが、
自分が原因で治療が上手く進んでいないという事に夫はかなり負い目を感じていましたし、
流石に今回の事実も本人が一番ショックだと思ったので、グッと我慢しました。

結局翌サイクルも同様に人工授精を試みて、
1回目の人工授精時よりはほんの少しだけ質・量が改善したものの妊娠を期待できる数値ではなく、
2回目の人工授精も結局施行なしで終えるのでした。

こうなるともう
体外受精へのステップアップをしない≒妊娠を諦める ということを意味します。

今になってみれば、
中途半端に自然妊娠や人工授精でも妊娠が可能と言われてダラダラ治療するよりも、
妊娠を希望するのであればステップアップを選ばざるを得ないという状況だったからこそ、すっぱりステップアップできましたし、
結果的には治療費や治療期間が少なくて済んだのかなと思っています。

結局、体外受精へステップアップをするという結論には至ったのですが、
そこに至るまでには色々と思うところがありました。

次回は体外受精へのステップアップを決めるまでの気持ちの揺らぎについてお話しします。
本日もここまで読んでいただきありがとうございました。

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