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AI絵×手描き絵でイラスト製作 〜AI絵をベースにして作業を時短する〜

※この記事を書こうと決断したのが絵を完成させた後だったため、制作過程の画像はほとんどありません。
※内容は記事作成時のものです。現在はさらに簡単にクオリティの高いイラストが生成しやすくなっています。

新・もっとAIを活用した事例はこちら↓

今回はタイトルの通り、今話題のお絵描きAIたちの力を借りてイラストを描いてみました。
初めてやった試みのため、備忘録的な感じで記録しています。

とにかく楽に絵を描きたい

そもそも私がデジタルイラストを本格的に描き始めたのは2年前の秋、大人になってからのスタート。
あまり気軽に絵を描けず、顔を描くことにすら気力が必要だ。
筆を動かす以外にも、構図を考え、オシャレなポーズを考え(個人的に一番の鬼門)、資料を探し、それを見ながら複雑な衣装や髪を描き……1枚のイラストを完成させるには毎回かなりの時間を必要とする。

「とにかく楽に完成した絵を生み出したい」

そんな最中に現れたのがお絵描きAIだった。

お絵描きAIと私

昔から人工知能やAIに興味はあり、オススメ記事にもよく出ていたので、最近何やらすごいAIが出ていたことは知っていたが、それはdiscord上で、課金もする必要があるということで特に自分もやってみようというふうには思っていなかった。
しかし、Stable Diffusion(以降SD)が無料で、しかも調べているうちにブラウザ上でも可能だという記事を見つけ、いよいよ自分も手を出してみることにしたのだ。
ちなみに私はプログラミングやPCに関する知識は皆無である。そんな私でもできたので、みなさんもぜひ一度試してみることをオススメする。
初心者のため、色々問題は起こったものの、試行錯誤しているうちに安定して生成できるようになっていった私は、今や勉強中の25分間は画像を生成してもらい、休憩の5分に結果を見るようになるほどに使い慣れてきていた。
AIに理想のイラストを描いてもらうにはある程度のコツが必要だ。AIに指示をする文章をPrompt(呪文)というらしいが、これが上手く入力できていないとイラスト系はなかなか難しい。
私も色んな方の記事を見て学んだが、最終的に一番効率が良かったと感じたのは、生成画像と呪文の両方が見られるこちらのサイトでコツを学ぶことだった。

良さそうな呪文を見つけてはメモ帳にコピペし、いつでも使えるようにしている。
そんなこんなでSDで色々遊び始めた数日後、今度はとりんさまアートのサービスが開始された。こちらは日本語対応であり、AIのべりすとに課金したことがあればほぼ作り放題(※ポイントを消費するので無限ではないがかなり安い)な状態で、スマホからもアクセス可能という最高に利用しやすいサービスである。
さらに数日後、今度はSDをスマホで利用できるアプリ、AI Picassoもリリースされた。
たった数週間で、お絵描きAIの環境はかなり進んでいるのである。

構図、案出し

近いうちにAIを利用してイラストを描こうと考えていた私は、色々触って試しながらも、なんとなく今後使えそうな題材を生成していた。
今回作ったのは森に佇む少女のイラスト。

呪文は「森」だったと思う

とりんさまアートを「日本語での指示は難しいなぁ」と触りながら、分かりやすい題材である森を描いてもらった際に出てきたイラストである。
なんとなく良い雰囲気だったので保存していた。

後日、AI Picassoを使った画像を参照して描いてもらうことにも慣れてきたので、以前生成した↑の画像に手を加えてSDの方にも生成してもらおうと考えた。

クリスタで上からガシガシと塗った

今回描こうと思ったのはFE蒼炎・暁のリアーネ。理由は、森・少女と言えば(私の中では)彼女だったから。あと呪文の構成も比較的しやすそうな見た目をしていたからというのもある。
AI Picassoにこの画像を登録し、「森の中に立っている、長い金髪の天使の少女、体は横を向いている、目を閉じ祈りのポーズをしている」大体このような英文を翻訳ツールで作り、残りは良い感じのイラスト調を作ってくれるような呪文を羅列したものを入力した。
そうして出てきたもののうち、「この雰囲気で完成させてみたい」と思ったイラストがこちら。

数日前に試した時(顔だけのイラスト)より
人間が上手くなっていて驚いた

体が横向きにはなっていないものの、これならほぼ上から描けば良さそうだし、何より一番好みなのでこれを採用することにした。

色塗り

AIが7割くらい完成系を用意してくれているので、特にレイヤーも分けずに画像の上からガシガシと描き加えていった。後半結局レイヤー数が増えていったので、厚塗りが得意な方以外はいつも通りレイヤーを分けて描いた方がいいかもしれない。私が厚塗りはやったことがない人間で、後からレイヤー分けしとけばよかったと後悔したからである。
ちなみに、今回一番どうするべきか悩んだのは服。私自身の元の画力がないためここはアドリブが効きづらいのだ。自分で描いてもあまりにもタッチが違いすぎるし、そもそもシワや影が全然上手く描けない。また、今回はシンプルなドレスなので、露骨に画力の差が出る。
悩んだ結果、今回は元の服の部分だけを別レイヤーで用意し、それを50%ほど透かしたものを服の下地塗りレイヤーの上に乗せた。
顔は元のバランスのままだと違和感があったので、ゆがみツールを使って調整。童顔にして可愛くなった。
髪、服、顔、翼と手描きをしていき描いたものがこちら。

翼も塗ったことがないからどうすべきか頭を抱えた

しかし、仕上げとしてトーンカーブをいくらいじっても全体的にぼんやりしていて微妙なことに気づく。

この後色々修正して実感したが、たとえ元絵の上から塗る作業でも、ペンはなるべく境界線をハッキリさせたまま描くべきである。そうでないとたぶんやり直すハメになる。

とりあえずぼんやりの原因であろう塗りを、ペンを変えて輪郭を塗り直し、線画も気になるところを加筆した。
それでもまだぼんやりしていたので、髪、服、顔の影をくっきり見えるように塗り直した。これが一番効果的だったと思う。

それからトーンカーブでコントラストを調整し、完成したのがこちら。

この記事を描いてる間にもいくつか修正した

背景も自分で上から塗り直そうとしたが、全然上手くいかず、むしろ酷くなったため断念。背景もやはり経験を積むしかなさそうだ。
「全部上からなぞるし高画質化しなくてもいいでしょ」と、低画質のまま使っているので拡大して見られるとだいぶ背景だけ汚いと思う。あまり見ないでもらえると助かります(小声)

完成して

まず、私が背景込みでイラストを完成させるようになったのはつい最近である。
ちゃんと背景を描くのも稀だが、描いた場合も9割素材(ペンなど)で作っているものだ。
大体ラフ〜下描きまでが早くて一晩、2〜4時間程度。色塗りは調べながら塗る時もあるので、大体何時間とは言えないが、しっかりとしたカラーイラストを完成させる場合、最短でも3日はかかっていた。
しかし、今回描いたイラストはわずか3時間で完成している。深夜に作業を始めたのにもかかわらず、空が暗いうちにカラーイラストが完成したのは初めてだ。
衣装をだいぶ省略したのもあるが、やはり構図、顔、背景に使う時間を大幅に短縮したおかげだろう。
私にとってはありがたいことこの上ない。とても楽に、いい感じのイラストを描くことができて満足だ。
今後もAIを力を借りながら、自分の求めているイラスト(シチュエーション)を描けるようにしていきたいと思う。

みなさんも一度AIにお絵描きをしてもらったり、手伝ってもらったりしてはいかがだろうか。

追記
この方法で描いたイラストをTwitterで投稿したところ、過去最高のいいね数を記録した。何週間もかけて完成させたイラストよりもわずかに数を上回って。一応リプ欄にこの記事のURLをぶら下げているので、AIが関わっていることは調べればすぐ分かるようにしているが、相互以外の人には知られてないままなのだろう。
もちろん単純な評価だけではないと思うが、私個人としては久しぶりに通知がたくさん来て多くの方に見てもらえた感覚を楽しめたので満足である。
今後もAIと共に、自分の見たいものを表現できる(つまり自給自足)よう頑張っていきたいと思う。


 



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