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2002年5月13日(月曜日)

月曜日の始まり。とはいえ今の俺にはまったく意味をなさない。テレビのカードが切れている。1000円で20時間ほど見れるらしい。おかげで朝のニュースが見れなかった。いよいよすることがないので、病院の茶を飲みながらゴロゴロしていた。

風呂へと向かう。傷口を気にせずにシャワーを浴びるのは1ヶ月ぶりだ。こんなに気持ちが良いなんて思わなかった。部屋に戻ると昼食が待っていた。その中に茄子の味噌汁がある。信じられない。どういう風に料理されようと茄子は常に俺に嫌われている。だけども、そんなことばかり言ってられないので決死の覚悟で味噌汁を半分飲んだ。この世の味ではない。味噌汁を飲むたびに、お気に入りのお茶で流し込んだ。その後は院内をウロウロしたり本を乱読したりしてひたすら夜を待っていた。

夜になる前に友人が訪ねて来た。数時間まったく意味のない討論を繰り返した。彼が帰る間際になってもどれひとつとして答えらしきものは出ていなかった。俺たちはいつもそうだったし、それで良いと思っていた。白黒つけたいわけではない。特に意味などないのだ。意味がないことしかしたくないのかもしれない。

おかげであっという間に夜にはなったけども、喋り過ぎた所為で少し疲れていた。眠る前に近い方のトイレに出かける。遠い方のトイレでは外が見えないからだ。トイレで夜に出会ったが、想像していたそれとは随分違ったので詰まらなくなってしまった。仕方がないので部屋に戻って消灯を待つことにした。

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