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技術革新!?イノベーションの真実

『ユニコーン企業』ってご存知ですか?

「創業10年以内で、評価額が10億ドルを超える未上場のテクノロジー企業」とのことだそうです。2013年に名付けられ、『ユニコーン(一角獣)』という名がつくように当初はとても珍しい存在でしたが、2021年12月時点では合計925社もあるとのこと。最近の業種ではソフトウェア、フィンテック(ファイナンス・テクノロジー)、EC(エレクトロニック・コマース)などが多く、国別で見ると、米国288社、中国133社と、両国でかなりの割合を占める一方、日本は10社程度と、その立ち遅れを指摘されています。その理由としては、日本人の安定志向や人材育成・資金調達の問題などが挙げられますが、世界の潮流から考えたときに、ことは深刻です。日本政府は『未来投資戦略2018』で、2023年までに20社創出を目標に掲げるなど躍起になっています。

それでは『ユニコーン企業』を生み出すために、
あなたはどうしますか?

答えをすぐに返せる人なんてそうそう居ませんよね。私だって、雲をつかむより、宇宙に行くよりも難しいように思えます。そんな中で、ある特集番組からヒントをもらいました。

『ユニコーン企業』にはシーズとなるイノベーションが必要だといわれます。「そもそもイノベーションとは何なのか?」を考えると、よく技術革新と訳されますがそれは間違いで、「何かと何かを組み合わせることで新しい価値を生み出すこと」と説明されました。その何かも、新技術や発明ではなく、既存の製品やある役目を担った人でもOKというのです。

番組では、介護の現場との連携により、温度センサーなどで一人暮らしの高齢者を撮影し、室内での行動を把握・分析することで、具体的な支援につなげていく様子が紹介されていました。少し前のことですが、電気ポットが数日間使用されない場合に、何か問題が生じたものとして、介護スタッフや行政に異常事態を知らせるシステムがあり、基本は同じだと思いました。それを、トイレや冷蔵庫の使用頻度など、もっと詳細な行動パターンを分析することで、効果的なケアにつなげようとするものです。カメラと違ってプライバシーも守られることになります。確かに、これもイノベーションなんですね。

そして、イノベーションを目指す上では目的が大事であることが指摘されました。例えどんなに素晴らしい技術があったとしても、それを少子高齢化や人口減少、地球温暖化防止、SDGsなどのような社会的課題の解決に使わなければ意味がありません。新兵器の開発や覇権主義を達成することが目的なのであれば、どんなに多額の価値を生み出したところで、それは悪以外の何ものでもないでしょう。

新しい技術や難しい知識は持たなくても、社会的課題を見抜く確かな目と、その課題を何とか解決しようとする情熱とがあれば、イノベーションは起こせるということです。『ユニコーン企業』のような評価額10億ドルの何千、何万、何億分の1であったとしても、意味のあるイノベーションを身の回りから起こしていこうと決めました。

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