光速で1年動くと地球時間で何年?

 知恵袋で良い質問があったので、こちらでもう少し解説してみます。

ひゃまの回答

 ロケットの中の観測者からみて、光速度の1倍の後退速度(地球に対する相対運動)V₊=Cで移動すると、C/W₊=1/√2倍にロケット内の時間と光速が遅れ、だから遅れた観測者からみて、外部が後退しているようにみえる。

^ この「後退しているように見える」を多くの書籍やメディアで「後退している」「遠ざかっている」と断定的に書かれていることがあり、すると「“そのような運動”をしている」と誤解される懸念がある。実際はこの速度で「運動」しているわけではなく「運動しているように見える」のである。

 それは地球の観測者から見た前進速度(ロケットに対する相対運動)V₋=C/√(1-[C/W₊]²)=1/√2倍です。

 だからロケットの観測者にとっては、光速で、1年で、1光年進んで、
それは地球の観測者からみて、1/√2倍の光速で、√2年で、1光年進んだ、
ということになる。

^ これは光年に限ったことではなく、距離を測る尺度に有限である光速を使うには、時間との積をとったスケールが必要となることによる要請である。

同時の相対性の無知

 に対して、光速で進めないとか、亜光速の計算する回答者が多く、勘違いしている。 これもバカ本やアホなメディアの弊害なんです。

 そもそも、アインシュタインが特殊相対論を構築していった手順に光速で移動したら、鏡の自分がどう写るかという思考実験した経緯があり、

アインシュタインの思考実験
アインシュタインは、光速で動く電車の鏡で自分自身を見て、屋根から床と背中に移動する列車で光を跳ね返すという2つの主要な思考実験を提案しました。

アインシュタインは、彼が慣性フレームにあり、彼がcで動いていると判断する方法がなかったので、彼は彼の反射を見ることができるだろうと、第二の可能性が正しいと判断しました。これはまだその既知の速度の2倍で走行する光を見て、列車の外の人の問題を引き起こしました。アインシュタインは、光の速度は観測者の動きに関係なく同じ値でなければならないと決めました。これにより、同じイベントを見ている両方の人々が、すべての参照フレームの光の速度を一定に保つために、異なる距離と異なる時間間隔を観察すると結論付けきました。

 しかし今日では、この「彼がcで動いていると判断する方法がなかった」から光速度を不変に保ったアインシュタイン同期方法を取ったのは、アインシュタインが知らなかっただけということが分かっています。

アインシュタイン(1905)は、(a)および(b1)–(b3)を簡単に検証できる光伝搬の物理的性質に還元する可能性を認識していませんでした(以下を参照)。

 勘違いの原因は、参照系で認識できる相対運動が、運動系で認識できないという矛盾を抱えたまま光速度を不変で循環論法にしたアインシュタインの思い付きです。運動系から同期できないなら参照系からも同期できないでしょう。逆に参照系から同期がとれるなら、運動系からも同期が取れるでしょう。

クロック同期方法

 以上のような勘違いは、「真空中の光速は一定である」という電磁気学の言葉の曖昧さがある。これはあくまでも自由空間の話であって、「自由空間の光速は一定である」にすべきである。

電磁気学において、自由空間(じゆうくうかん、free space)とは一切の物質が存在しない仮想的な空間である。真空中の光速および、真空の透磁率、真空の誘電率といった物理定数により定義される。

 その自由空間に置かれた時計の1秒で光が299,792,458m走った距離は変わらないので、それを定義値にすると言う話である。しかし運動すると速度境界が出来て、同じ自由空間中の時計とは言えなくなる。またその定義値を最高速としてしか取り扱えない絶対静止系から時間拡張できてない問題が残っている。 

以下は、アインシュタイン同期でない、時間の遅れを考慮したクロック同期方法です。



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