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ニュートン力学に潜む階層性問題と現代物理学の行き詰まり

 前回は、重力質量と慣性質量のメカニズムの違いを説明した。ニュートン力学の重力質量は万有引力定数を係数としてスケールと関係が定義されているが、慣性質量は力のつり合いから導入されているので、重力質量との関係性でしかスケールとの関係性が定義されてなく(逆にいえば自由度がある)、静止時や低速近似で観測により重力質量と等価に扱われているだけである。このスケール効果の慣性質量の変化はカメレオン場等による未知の力によるものではなく、力の媒介メカニズムによるものでなので物質の種類によらない。今回は、その現代物理学における弊害と量子標本論(Quantum sample theory)に沿った解決方法の外観を説明したい。

1,2乗3乗の法則

 密度定義のない質点この理論が、(四次元空間を別にして)二種類の物理的なもの、すなわち(一)測定棒と時計、(二)例えば電磁場や物質点などの他のすべてのものを導入するという事実は、奇異の感をいだかせる。これはある意味では矛盾している。」として、なんとなく(慣性力は見かけの力ではない)重力質量と同じエネルギースケールで取り扱われてきた慣性質量は、マイクロ世界で粘 性 力(摩 擦力)は区別して取り扱われてきた。

研 究の面か ら見て も,非 常 に興味深 い分野で あ る.マ イクロ世界の現 象は未 だ解明 され ていない部分 もあ り,さ らに従 来は無視 す ることが で きた種 々の微 小 な力が 複雑 に働く世界 であ るため,ニ ュー トン力学 に基づ き設計 された既存 の機 械 を単純 にサ イズだけ小 さ くして適応で きる と考 えられ ないの は明 白で ある.https://www.jstage.jst.go.jp/article/jrsj1983/19/3/19_3_286/_pdf

 光速度を基準にした光の運動量自体が、

エ ネ ル ギ ー 密 度eの エ ネ ル ギ ー が 波 動 な ど に よ っ て 速度uで 運 ば れ る と き,単 位 断 面 積 を 単 位 時 間 に通 過 す るエ ネ ル ギ ー,つ ま り単 位 断 面 積 を通 過 す る仕 事 率 はeuで与 え られ る.電 磁 波 の よ うにuが 光速c=3×108[m/s]であ る と きに は,eの 値 が 小 さ くて もeuは 大 きな値 に なる.https://www.jstage.jst.go.jp/article/jrsj1983/14/8/14_8_1106/_pdf

 で定義されたものである。

電磁波は単位時間あたりに距離cだけ進むので,単位面積と距離cをかけた体積内に存在する電磁波が,単位時間に単位面積を通って駆け抜けることになる.つまり,ポインティングベクトルの絶対値をこの体積で割ってやったものが電磁波の「エネルギー密度」uを表していることになる.https://eman-physics.net/electromag/eng_moment.html

2,マイケルソン・モーリーの実験

 時間の遅れを伴わない一般的なスケール効果以外でも、マイケルソン・モーリーの実験により、同じスケール、絶対時間、絶対空間といった客観的実在の背景が宇宙の階層構造と合わないこともニュートン力学の大きな階層性問題であり、主観的実在の相対時間への切り替えが必要になった時点で、切り離せない慣性質量のスケール効果(時間の遅れに伴い系間で生じるスケール効果の一種)も同時にパラダイムシフトするのは必須である。

x絶対静止基準 → 〇光速度基準

x質量の等価 → 〇光の運動量の等価

※相対性原理とスケール効果の両方満たすために必要(相対論的質量の考え方は、一般相対性理論における等価原理とは相容れないものである。

3,水星の近日点移動誤差

  これは一般相対論により解決したと考えられているが、実はこれもニュートン力学の階層性問題であり、スケール効果を光の運動量の等価原理で処理すれば厳密解が出る話である。特殊相対論の光速度不変の原理によってニュートンの相対時間を客観的実在に挿げ替え、アインシュタインの等価原理により慣性質量のスケール効果の自由度を無くし、ダブルで無駄な原理(不具合を説明するのではなく「人生最高の思いつき」)で縛ってしまった。※ローレンツ不変(スケール不変性)は、相対性原理とスケール効果の両方を満たせないので、フルスケールで階層性問題が発生するは必然。

4,ダークマター

 以上までで全く階層性問題が行き詰まっており、銀河の回転曲線がハローの間でフラットなので光を反射しないダークマターがあるのではないかと言うアドホックな仮説も(発見はされてないが確実にあると言うか、無いと現代物理学の行き詰りが露呈する)宇宙の階層構造とニュートン力学の階層性問題をアインシュタインの等価原理(光速度不変)で安易に繋げてしまった弊害である。

5,くりこみや異常磁気能率

 対電子の構造で、発散の処理を質量の繰り込みや、結合による磁気の変化を異常磁気能率でQEDとかは成功したとされているが、対ミューオンでは陽子荷電半径異常磁気能率の誤差が露になっている。 これもエネルギー比例する重量質量とスケールによって変化する慣性質量を区別しないで固定概念で縛った弊害である。

6,標準理論の階層性問題

素粒子物理学において、階層性問題は弱い力がなぜ重力に比べ1032も強いかという問いである。二つの力はともに自然の定数、弱い力に関するフェルミの定数と重力に関するニュートンの定数を含む。もしも標準模型のもとでフェルミの定数に対する量子補正を求めるなら、フェルミの定数の裸の値と量子補正とが巧妙に打ち消し合わない限り、フェルミの定数は不自然に大きく、ニュートンの定数に近い値となるはずである。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9A%8E%E5%B1%A4%E6%80%A7%E5%95%8F%E9%A1%8C

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 んー、物理学の未解決問題はほぼこのボタンの掛け間違いとつながっており、解決方法あげても切りがないので、ガラガラポンしませんか?

 以上、絶対静止系と質点の関係を変更する場合、スケール効果に対する自由度を無くさない様に(人生最高の思い付きは最大の失敗)運動方程式と内在的な力の関係も考慮しないと、アインシュタインのように数学や思考実験や思い付きだけで物理をやると、飛んで火に入る夏の虫のようにせっかく先人が未来に託してくれた道筋(慣性質量とスケール効果の関係についてあえて言及してない)を間違うと言う話でした。


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