見出し画像

湘南一のハートセンターになる

 作年(2023年)4月に茅ヶ崎中央病院に当診療科を開設し、およそ10ヶ月間の入念な準備期間を経て開始した心臓手術が軌道に乗って来ました。

 心臓手術開始にあたり、チームの結成に機材の選定、スタッフ教育、各部門の連携を文字通りゼロから着手しました。
 心臓手術は病院内すべての部署が関わる総力戦となります。決して平坦な道のりではなかったものの、前職で心臓外科部門をスタートアップさせた経験をおおいに活かすことができました。

 意気投合した2名の診療看護師(NP)が入職してくれたことでチームの核ができました。そして、経験豊富な臨床工学技師(ME)とベテランの循環器内科医に加わっていただいたことで、ハートチームへと昇華しました。
 また、今春よりハイボリューム施設で経験を積んだ麻酔科医に常勤として加わってもらえることになっており、とても頼もしく思っています。

 術後管理をする集中治療室(ICU)の立ち上げも自ら行いました。ICUと手術室の看護師は大学病院で1ヶ月に渡るトレーニングを受けてくれました。

 心臓手術予定日の1週間前には、各部署の看護師とNP、ME、リハビリスタッフを交えた術前カンファレンスを行なって、情報共有を図ります。

 心臓手術は最新のハイブリッド手術室で、顧問・南渕明宏医師に立ち合いのもと、万全の体制で行っています。

左から 岡泉看護師、平沼、横山NP、南渕教授

 術後の回復の鍵は何といってもリハビリテーションです。早期抜管・早期離床によって合併症の予防を図ります。

術後リハビリの秘密兵器 ハートホルダー と フィジオロール
※写真掲載にあたり、患者さんに了承いただきました

 先日、当院が属する ふれあいグループ の研究発表会で登壇し、こうした経緯についてお話ししました。題して「湘南一のハートセンターになる」。やや大上段ですが、これは嘘偽りない本心です。

 湘南地区には、心臓手術において実績のある病院がいくつも存在します。それでも目の前の患者さん一人ひとりに丁寧に向き合うことで着実に歩んで行けば、決して夢物語ではないと確信しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?