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表現と必要悪について  (ぶんサル回想録3)

どんな職業であれ、どれほどの年齢であってもすべての人々は皆、表現者である。
「表現」という言葉とは縁遠い生活を送っていても、ふいに「表現」の方から襲って来るのであり、その時ほとんどの人は、それを「発表」したいという感覚になる。そこにSNSとの依存体質が出来上がる。
例えば湯呑みの中で茶柱が立つ。みかんの一房についた赤ちゃんみたいなみかんを発見した。チョー長い鼻毛が抜けたとか。なんの発展性も意味もないと知ってはいても、人はそれを発表せずにはいられなくなり、TwitterやInstagramを開く。

映画「ショーシャンクの空に」くらい都内で大雨が降っていたぶんサル開催日、僕は夕方まで立川でやっていたダンスイベントの会場に居た。そこで初めて見たコンテポラリーダンスに衝撃を受けた。
身体全身を使い、テーマに沿った思想、哲学を体現する。その独自の世界観を150キロのド直球でアンサーを丸投げするアバンギャルドな表現。
100-0で完全に僕が悪いのだが、開始1分で笑いの導火線に着火した。
ダンサーの表現が激しくなればなるほど、僕の頬はプルプル震え、腹筋に力が入る。ダメだと思いながらもお葬式の雰囲気に耐えられず笑いを堪えるあの雰囲気との酷似。
コンテンポラリーダンスと僕のものごとの裏側を覗くメンタリティとほソリが完全に合わない。なので、それを創出する人たちに大変失礼になるので、僕はこれからそのダンスとは向き合わないと決めた。
これもまた、表現があるから分かった「気付き」である。


見たのはコレではないです。僕が見たのは「人の欲望」をTシャツの着衣で表現するアートでした


僕もぶんサルが楽しい場所だと自負し、それを知ってもらたい、来てもらいたいと思い、Twitter、Instagram(s_bunta)を使って表現をしている。

パンデミックが過ぎても、心の鍵は閉じたまま。クローズドな世界で完結してる人が多い中、ドアをブチ開けてぶんサルにやって来てくれる人たちがいる。主催者としてメチャ嬉しいです。
リピートで来てくれた道家さん、たい焼きさん。主催者としてこの上ない幸せであり、マジ感謝です。
そして、レバニラさん、猫さん、kyoさん。全然知らないところに飛び込んで来たポジティブなメンタルにほんとに感心します。

kyoさんはフットサル自体が初めみたいでしたが、しっかりプレーして、試合の中でチームに馴染み、1時間くらい経ったらちょっと上手くなって軽いサプライズを起こしてくれました。そして、この日1番面白い、いやぶんサル史上1.2を争う爆笑シーンの演出までしてくれました。(動画撮れなく残念)

正直、緩く楽しいフットサルだと謳っていても、ズブの素人だとハードルは高いのかなと思ってましたが、kyoさんが自らの意志で来て、自分なりに楽しんでプレーを表現してくれたことでそんなことはないんだなと気づけました。ほんとありがとう。

もう一人、初参加してくれた山口さん。知ってはいたけどベラボーに上手かったです。
サッカー上手い人あるあるの背筋がピンとして姿勢が良く、顔も常に上がってて、自分が動けば良いパス来るのが本能で分かるから自然とスペースに走っちゃう的な感じで、ピッチのど真ん中でオーラをビンビンに出してチームを巧みに動かす。みたいな。
あと、監督やってるだけあってメチャ通る声でした。オッサン多めだったのでラストの方は皆がダレる中、山口さんの指示、励まし、歓喜などのさりげないけど通る声が、みんなの僅かに残るエネルギーに着火させてたのを俯瞰で感じられて、改めて的確な声出しの大切さを再認識しました。


ぶんサルは緩く楽しいフットサルと謳ってますが、ガチで上手い人にはゴリゴリに削るのも楽しく遊ぶ流儀だと考えてます。
なのでバリクソ上手かった山口さんにはほぼファールで潰しに行きましたがチンチンにやられました笑
狙い通りに股を開かされ、ボールを通された屈辱を晴らしたいのでまた来てください。今度はぶっ潰します笑

天気が絶妙に微妙な中で集まってくれてありがとう!



楽しむための必要悪

初めて来る方はビックリするかもしれませんが、ぶんサルでのぶんたは非常にアグレッシブです。アグレッシブ過ぎて、意図的にいろいろやらかします。
仕掛けるドリブルでは、ネイマールくらいすぐ倒れるし、サッカーなら1発レッドのユニ引っ張って決定機阻止するし、相手のファールは流しても自分たちのファールはしっかり取るし。ラインを切った相手ボールをマイボールに変えたりとナチュラルに不正をします。
子供がいても普通にやります。これが社会の理不尽と言わんばかりに"ルールは俺!"のジャイアンスタイル。傍若無人な振る舞いを何食わぬ顔で堂々とやります。
まぁ、これは笑いをとって場を和ます"必然悪"ですね。

例えば法律という絶対的なルールにも微妙な部分が実は存在するような。
例えばソープランドは法律上SEXをしてはいえないし、パチンコ店は換金してはいけないけど、実情は本番も換金も当然。結局、法に対するクッションさえ設ければ、売春にも賭博にもならず、暗黙の了解の上、いわゆる「必要悪」として成り立ってしまう。

そのグレーゾーンの共鳴にオモローな果実があるってことです。はい。

そういう裏面の社会構造を構築することで、個サルでよくある上手い人たちが上手いプレーを見せびらかす白々しさを省くことができ、ベラボーに上手い人も、ズブの素人であっても同じピッチで楽しめる場になるんだなと。やっぱ自分の傍若無人な言動は必要悪な表現だなと、コレを書きながら今、納得した。うんうん。

次回の原宿開催は11/3日文化の日です。そのあとにあるW杯をガッツリ見たいので、早いですが今年ラストのぶんサルになります。

コレを読んで興味が湧いた人は、心の鍵を開けて来てください。楽しむ気持ちがあればフットサルやったことのない素人でも全然大丈夫です。

是非一緒にボール蹴りましょう。

あ、そうだ。11月の前に来週水曜日に調布でやります。こちらも是非よろしくお願いします!







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