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かが屋の!コント1〜8本!

レポではなく批評でもなく、ただ8月26日新宿シアターモリエールの舞台にいた登場人物たちのことが書きたくて、勝手に彼らの人格を想像してコントの冒頭だけを自己満足で書き起こして、自己満足の感想を書いてみています。
あの日を言及するつもりなんて初めはなかったのだけど、10日経ったいまでも鮮明に彼らがわたしの頭の中で生き続けているので少しでも形にしてみたくて。解釈違いなんですけど...って感じる方がいたらごめんなさい。記憶違いのところもあると思います、名前とかは思い出せなくて仮名で入れてるところもあります。シチュエーションは想像で補完してるところも少しあります。
この先はわたし個人が感じ取った8月26日のことです。

(1)
俺の握りこぶしの中には、今拾ったばかりの500円玉がある。自販機の下に落ちていた500円玉に先に手を伸ばしたのは俺だけど、落ちているのに先に気づいたのはこいつだ。ようし、落ち着け。もしもこいつが先に拾っていたとしたら、「半々にしよう」なんてつまらないことを言い出すに決まっている。悪いが俺は、一度掴んだものをみすみす逃すようなやつじゃない。穏便にこの500円を俺のものにする方法、それは、裏表の賭けに勝つことだ。

加賀さんこういうの好きそう。「裏表で決めようぜ」って言いそう。勝手な想像ですけれど。「数字書いてある方が表だからな?」とか言って結果次第では「花が彫られてる方が表に決まってんじゃん?」とか言い出しそう。わからないですけど。想定外のオチで爽快だった。見え透いたオチじゃないあたり、期待を裏切らないなと思った。

(2)
灼熱の太陽、レフ板の如く日光を反射する真っ白な砂浜、どこまでも続く水平線。俺はずっと、この日を待ちわびていた。大学一年の夏休み、仲間と一緒に海水浴。こんな絵に描いたような青春を今、俺は噛み締めている。一足先に海に飛び込んだ奴らの背中を、浮き輪を膨らませながら眺める。「おーい、待てって」思わず声が弾む。え、ていうか今気づいたけど賀屋日焼け止め塗るの?日焼け止め塗る人なの?

賀屋さんの身体に塗られる大量の日焼け止め、チューブがめちゃくちゃ大きくて液体が薄緑色に見えたから最初歯磨き粉塗ってるのかと思った。ちがった。賀屋さんの身体すごく面白い。思い出すだけでも笑えてくる。太すぎず細すぎずだらしなすぎずのいい塩梅。身体大切にしてね。

(3)
俺たちの最後の夏が終わった。不運のけがを乗り越え、辛いリハビリにも耐えてようやく迎えた今日。すべては決勝戦で待つ、親友のあいつと雌雄を決するためだ。あいつとは幼い頃から肩を並べ、しのぎを削ってきた。なんとしても同じ舞台に立ちたい、その一心でここまでやってきた。それなのに、なんだよこのザマは。こんな結果、俺が望むとでも思ってんのかよ。ふざけんな――
「お前、手加減しただろ」

今日は青春劇を観にきたんだっけ?と錯覚するほど第一声から引き込まれた。演技が上手すぎると思うんだけど公表してないだけで子供劇団とか入ってたんですかね...?賀屋さんの絶叫もよかった。あんなに大きな声出してるのにうるさいと感じないのは声質の勝利ですかね。

(4)
今日はさゆりがセッティングした合コン。あんまり乗り気じゃなかったけど、しばらく彼氏いないし、出会いはないしもうすぐ夏だし、「誰か紹介して〜」って言ったらバイト先の同僚とその友達を連れてきてくれた。特別イケメンってわけじゃないけど、ひとりはさゆりがいかにも好きそうな感じ。なーんだ結局さゆりの都合に巻き込まれただけじゃん!まぁいいけど。わたしの隣の加賀くんは、まだあんまり喋ってないけど運動やってる風の爽やかな感じでどんな人なのか気になる。面白い人だったらいいなぁ。

みんな大好き賀屋さん演じる女子が来たよ。触覚ありの低めのポニーテール。いつもニコニコ愛想が良くて、分け隔てなくみんなに優しくしちゃうから知らないうちに賀屋さんめぐって三角関係が巻き起こっちゃいそうな、そんな女子が舞台上で生きてた。現実にいたら多分わたしも同性としてめちゃくちゃ好きになってる。スタバで時間も忘れてずっと喋り続けたいし、あやうく終電を逃しそうになって改札から駅のホームまでダッシュしてふたりで電車に飛び乗りたい。ドアが閉まるすれすれで間に合って、呼吸を整えながら笑顔で「あぶなかったね〜」なんて言われたい。ああいう毒っ気のない誰からも愛される女子に未だに憧れてしまう。

(5)
今日も加賀が泣いている。どうせまた野村とじゃれあって、ふざけすぎたせいで喧嘩に発展したんだろう。あぁ、25分しかない中休み、次の授業の準備もしなければならないのに、毎日生徒が何かしらやらかすから一時も気が抜けない。加賀と野村の泣きわめく声がさらに大きくなる。なにか訴えてるみたいだけど、泣きすぎていて何も聞き取れない。もし怪我でもして保護者が怒鳴り込んで来たら大変だ。わかったわかった、今行くから、今日は一体何があったんだ?

加賀さんって見た目がかなり若いと思うんだけど(わたしの母親は高校生だと思っていた)小学生もいけるってすごいと思う。しょうもない喧嘩で泣きわめく小学生ってどこにでもいると思うけど、目の前にいた。賀屋先生の対応が本当にツボだったし、あの体格でよかった〜って思った。でも意外と加賀さんも身長あるよね。

(6)
今日のこいつはちょっとおかしい。久々にカラオケ来てテンション上がってるのはわかるけど、まだ日も暮れてないってのに、ずっと妙な下ネタ言ってやがる。楽しそうにしてるところ水差すのも悪いし、最初は笑ってあげてたけど、俺にも我慢の限界ってもんがあるわけで。気を悪くしないようにさりげなく注意すれば、わかってもらえるだろうか。

16本が始まる前に「今日は下ネタもあるんで!」って宣言しててどんな?って思ってたら割とガチめのぶち込んでて笑った。おっぱいいかがですか〜くらいの想像してたので普通に聞き返しそうになった。どういう精神状態でこのコント作ったんだろう。会議室でホワイトボードにいくつか最後のセリフ候補を書き込んで真剣に議論しているところを想像するとシュールすぎて笑ってしまう。

(7)
薄々感づいてはいたけど、あたしこの人のことやっぱり好きじゃない。告白された時は彼氏と別れたばっかりで寂しかったのと、結構お金持ってそうだったからとりあえず付き合ってみたけど、この人の話ぜーんぜん面白くない。なんかずっと歯でてるしそのせいで滑舌悪いのかふにゃふにゃ言ってるし。悪い人じゃあないんだけど、残念ながらこれっぽっちもときめきません。あ、ネイル剥げてる最悪。こないだサロン行ったばっかりなのに。香織がストーリー更新してる。これこないだテレビでやってたところだ。いいなぁ。あたしもインスタ映えする投稿したい。たとえばカワイイ犬の写真とか載せれば、たくさんいいねがもらえるのに。

みんな大好きツインテールの賀屋さんが来たよ。加賀さんは明治時代に西洋人が書いた日本人の風刺画みたいな顔芸してた。
普段通り髪を結ぶだけの簡易女装な賀屋さんだけど、さっきのポニーテールの子とは違ってどんな女の子なのか各々イメージに齟齬が生まれそうだ〜。わたし個人的には、ちょっと軽めで週3で意味なくドンキに通ってるけどギャルとまではいかないワナビー。今がガラケー時代なら安いラインストーンを携帯の側面に貼ってストラップをジャラジャラつけていそうな女子でした。いやちがうかなぁ。

(8)
思ったより似合ってる気がする。勇気出して店に入ってよかった。「店員さんもお似合いですよ」って言ってくれたし。似合ってますよね?そうですよね?よっしゃ買っちまおう。さっきATMでお金下ろしてきたからキャッシュで買うぞ。やべえ興奮してきた。いやほんとずっとほしかったんだよサングラス。

似合ってなくても似合ってるって言わないと気まずくなるランキング第1位がサングラスだと思っている。まじで全然コントとは関係ないのだけど加賀さんは瞳の色が薄めで、そういう人って強い光に弱いみたいな話を聞いたことがあるんですけどどうなんでしょう。目を守るためなら全然、サングラスして良いと思いますよ。似合ってましたし!(他意はない)

1〜8本までの感想でした。
本当に面白かったし出てきたキャラの全員が愛おしいよ...またまるまる観たい。DVDにして出した方が絶対にいい。誰も損しない。愛に満ちた世界になる。かが屋のコントみたらみんな戦争なんて止めるんじゃないかなって思うくらい素敵だった。
とはいえ、ずっとずっと平和主義でいてくださいねなんて言うつもりはなくて、かが屋の2人の目線でいろんな景色を切り取って調理してほしい。時にブラックになったとしても構わない。きっと全部面白いと思うから。

#かが屋

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