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乙女心と食育の狭間で。

こんにちは!『スクールソーシャルワーカー』さーやです。

最近の学校現場でも「黙食」という言葉が当たり前になっています。

そもそも黙食という言葉はいつからあるのでしょうか?「もくしょく」と入力しても変換できませんでした。語源に詳しい方がいたら教えて欲しい今日この頃です。


子どもたちが給食時間にみんなで話をしながらワイワイ楽しそうに食べる姿をもう1年以上見ていません。

皆、同じ方向を向き静かに食べる。

たまに声を出したりしていると「黙食で」と先生から指導される。

こんな日常が早く終わればいいのにな。

と思いながら小学校6年生の給食風景を眺めていたら、一人の女子がわたしのそばに寄ってきて、ポソっと一言、


「大食いと思われたくない」と。


教室を見渡すと、先生が一人づつ席を回っておかわりをお皿に盛っている。

先生は「いらない子はいらないと言ってね」と声をかけているが、「いらない」が言えなかった様子。

「いらないが言えなかった?」と聞くと、

「前の席の友達も追加で盛られていた。いらないと言ったら自分だけダイエットしてると思われるかもしれない、でも大食いとも思われたくない」

と思春期女子の回答。


わかる、すごくよくわかる。


彼女は女子同士の関係性と、隣の男子からの視線の狭間で葛藤してたのだ!

( ※注意※ 隣の男子の視線はわたしの妄想です)


隣の男子の視線はともかく、この時期の彼女たちはとても敏感で、こちらがそこまで気にしなくても・・と思うことでも真剣に考えてしまうお年頃。

わたしもそんな風に思っていた時代があったな〜と懐かしい気持ちにさせてもらいました。


後ほどその話を先生と共有すると、先生もおかわり問題については日々チャレンジだと言っていた。

許可なくお皿に盛ったら体罰と言われる可能性もある。

思春期女子の気持ちも理解できる。


ただ、給食の残飯も年々増えているように感じる と。


アレルギー対応や個々に合わせた量の調整と、用意されている給食の量が見合っていないのかもしれないし、原因は一つではなくて色んな要素が合わさっているな、と感じた。


先生は食育の観点から、できるだけ残飯ゼロを心がけたいと言っていた。

子どもたちもSDGsの観点から給食について考える授業も普段から行っている。

彼女たちも残飯がいいことだとは思っていない。


だから周りから自分がどんな風に思われているのかがとても気になる。


こんな時、思春期女子に絶妙な返答ができるわたしでありたい。

と痛切に感じたわたしが、とっさに発した一言。



「代わりにわたし食べよか?」



思春期女子からの返答。


「そーいうことじゃないの。」



ごもっともです・・精進いたします。


スクールソーシャルワーカーってこんな仕事。

あ〜今日も1日楽しかった🤗



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