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フィロソフィーのダンス『ファイナル・アンサー』を分析してメンバーの魅力を紹介してみる

前回の記事を書いてから、ハルちゃんの生誕レポを挟んでかなり間があいてしまいました。フィロソフィーのダンスの良さを語る第三弾、今回は、先日配信リリースされた『ファイナル・アンサー』がめっちゃ最高で癖になっているので、この曲を深掘りしつつメンバーの魅力を紹介してみようと思います。
過去の記事はこちらにリンクしておきますので、こちらももしよろしければ。


ファイナル・アンサー

2/15に新曲『ファイナル・アンサー』が配信開始されました。この曲は3/15にリリースされる新体制初のシングル「熱風は流転する」に収録される曲です。
こちらの楽曲、新体制で発表された曲としては3曲目で、公式ページでは次のように紹介されています。

新曲『ファイナル・アンサー』は、グルーヴィーなサウンドに可愛らしい歌詞がのった至極の“胸キュン♡ファンク”!
作詞は山崎あおいさんが務め、“当ててみて 可愛いとこ ねえ”というフレーズが印象的な一曲となっております!
配信ジャケットは、昨年11月に加入したばかりの新メンバー香山ななこの描き下ろし。
歌詞にも出てくるローズピンクやチェリーが交じり合うハートのモチーフに、背景の白の色味をいくつも使い分けるなど、楽曲とリンクしたこだわりの作品となっています。

https://danceforphilosophy.com/news/2023/02/15/3999

作編曲はメジャー1stアルバムのタイトル曲『愛の哲学』、新体制初披露曲『Gimme Five!』を担当されたTSINGTAOさんと、加茂さんプロデュースの別ユニットCIRGO GRINCOでも多く作曲されているYuki Takishitaさんの共作。作詞の山崎あおいさんは「愛の哲学」にも収録されている『愛し合ったんだね、LOVE』も担当されています。
これまでの楽曲に携わったことのある方々ということもあり、フィロのス楽曲としての安定感を感じます。

曲の構成は非常にシンプル。

イントロ
1番 A→B→サビ
2番 A→B→C→落サビ→大サビ

という構成で、3:22の短い曲です。こちらのリンクからご利用のサブスクを辿って聴いてみて下さい。

少しだけサウンド解説

歌の前にサウンドについて少し。
一聴してまずEarth Wind & Fire のLet's Grooveを彷彿とさせる大胆なベースラインのディスコファンクなサウンドに耳が奪われます。が、Bパートは一変してスウィングな曲調だったり、聴き込むと思わずにやりとする歌詞やセルフオマージュが散りばめられていたりと、面白い要素が満載です。色んなエッセンスが詰め込まれてるのに短くまとめられていて、癖になってすぐに何度も繰り返し聴きたくなりました。
ファンクを軸にした「音楽性」と可愛いさをブーストした「アイドル性」の掛け算に遊び心を足しまくったような曲で、耳の傾けポイントによって印象が変わり、聴けば聴くほどいろんな発見のある面白い曲だと思います。


ここから、メンバーの個性に着目して歌の面から少し深掘りしてみます。深掘りといってもただのファンの超個人的な感想を中心とした解釈(a.k.a.オタクの戯言)なので、その辺りはご理解・ご容赦を。

楽曲注目ポイントその1:歌割り

まず注目は歌割りですね。この曲に限らず、フィロのスの曲はユニゾンパートが少なく、メンバーがソロで歌い回すのが特徴です。
メンバーカラーを使って『ファイナル・アンサー』の歌割りを整理したいと思います。曲を聴きながら歌に注目してみてください。

💙:奥津マリリさん(マリちゃん)
💓:佐藤まりあさん(あんぬちゃん)
❤️:日向ハルさん(ハルちゃん)
💚:木葭ののさん(ののちゃん)
💜:香山ななこさん(ななこちゃん)
(僕はSpotifyユーザなので、一応直リンクも貼っておきます)

イントロ 💜(→コーラス)
1A ❤️→💚
1B 💙→💓
1サビ 💚→💓→❤️→💜
2A ❤️→💙
2B→C ❤️→💓→💙
落サビ 💚→💜
大サビ ❤️→💙(→コーラスアウトロ)

いかがですか?フレーズごとに複雑に歌い手が組み合わされているのが見てわかると思います。

楽曲注目ポイントその2:新メンバーにとにかく大注目

はい。この曲はまず何といっても新メンバーの ののちゃん💚 ななこちゃん💜 に大注目です。
この2人は、昨年11月におとはす卒業のタイミングで新加入したばかりで、3/15発売のシングルがデビュー作になります。オリジナルメンバーが悩みに悩んだオーディションの「ファイナルアンサー」で選んだ、可愛くて愛おしくてしょうがない2人のデビュー作です。2人へのプレゼントであり、彼女たちの可愛いところを沢山見つけてねというファンへのメッセージを込めた曲なんだと思っています。

💜:香山ななこさん(ななこちゃん)

いわゆるブレスイントロで始まる冒頭の「当ててみて 可愛いとこ ねえ」のフレーズがななこちゃん。最年少の彼女のピュアネスが溢れてますよね。正直冒頭一発目で「かわいいー!」ってなります。
ななこちゃんは公式コメントにある通り、この曲のジャケットを描いているのですが、これ天才だと思います。ハートの中のメラメラとしたデザインにはシングルタイトルの「熱風」感が表現されつつ、どことなく左がななこちゃん、右がののちゃんに見えるモチーフです。背景の白も、歌詞になっているアンミカさんの名言(白って200色あんねん)に合わせて白のグラデーションという。いや、まじでとんでもない天才、このジャケットはぜひ印刷して欲しい。RSDに7inch、むしろLPシングルとかどうですかSonyさん。いや本気で。

オーディションドキュメンタリーで「やれるもんならやってみ?」という名言を残している彼女は、その発言、立ち振る舞いから自信家のような印象を周りに抱かせていたのですが、実はそれは自信の表れではなく、自信がなくてもあえて言葉にし、胸を張ることで自らを鼓舞させていたというエピソードを語っています。
初めてアイドルになった彼女は、自身もアイドルオタクで、自分がなりたいアイドル像が明確です。こう在りたいというイメージを言葉にし、現実のものにすべく、そのための努力を惜しまない有言実行の強さと、幼いあどけなさを併せ持つ不思議な魅力があります。
昨年11月から数ヶ月の期間で、すでに見せる印象は大きく変わっており、この曲もきっと今の彼女だからこその魅力が詰まってるのだろうと思います。

💚:木葭ののさん(ののちゃん)

ののちゃんの歌もめちゃくちゃいいです。この曲でののちゃんの好きなところを選ぶとしたら、やっぱりサビのフレーズですね。

当ててみて 可愛いとこ ねえ
うんざりするくらい ちょうだい!

なんて言うんでしょう、ここのフレーズだけでもその高い表現力に驚きました。「ねぇ」や「ちょうだぁい」の吐息感が凄く大人っぽいし、「もっともっと彼女のいろんな歌を聞いてみたい!」って思わされます。

ののちゃんに関してはやはりオーディションでのマリちゃんの名言「ののを笑顔にしてぇ」に尽きるんですが、普段の彼女はどこか自信なさげでおどおどしていて、見ていてちょっと心配しちゃうのに、なんか笑顔にしたくなっちゃう、これまた不思議な魅力があります。
しかしそういう側面を持っているはずなのに、ステージでパフォーマンスするときの立ち姿、歌の表現は目を見開くものがあります。オーラがある。本人はギャップを武器にしたいと語っていますが、普段おどおどしている彼女が内に秘めている熱量、ポテンシャルは測り知れません。
ののちゃんは、ななこちゃんとタイプは違えど、やはり圧倒的な努力家で、不安と緊張を努力で乗り越えるタイプなんだと思います。「ののを笑顔にしてぇ」と思っていたはずが、ステージで見せる彼女の笑顔に自然と周りが笑顔になってしまいます。

余談ですが、アイドルにハマって初めて「落ちサビ」という言葉を知りました。クライマックスの手前で曲調が静かになるサビ部分で、歌の注目ポイントです。この曲の落ちサビは💚→💜、まさにこの曲の真骨頂ですね。

楽曲注目ポイントその3:オリメンの盤石っぷり

新メンバーの輝きがポイントと語っておきつつ、オリジナルメンバー3人も輝きまくってますし、その盤石っぷりといったら…本当にこの人たちはすごいです。

❤️:日向ハルさん(ハルちゃん)

ハルちゃんはフィロのスのディーバですね。生誕ライブのレポートでも散々ハルちゃんの歌について触れているので言うまでもないのですが、むっちゃくちゃ歌上手いです。関ジャムでヒャダインさんから「規格外の本格派ソウルシンガー」として紹介されており、その歌声で「アイドル」という言葉のイメージがガラッと変わります。(そしてご本人も意志を持って変えようとしています)

べらぼうに歌が最高なんですが、この曲であえてポイントを語るとしたら、自然なファルセットが印象に残ります。2Bの「ゆーめーに 見ーてーる〜」のところとか、地声とファルセットの行き来が超スムーズで、張りすぎず抑えすぎずの加減が絶妙。聴いてて気持ち良くて、こういう豊な表現を聴くと、盤石なメンバーも常に進化してるんだなと感じます。

💓:佐藤まりあさん(あんぬちゃん)

あんぬちゃんはストレートでまっすぐな歌声が魅力です。スーパーミラクルアイドルの呼び名のごとく、フィロのスのアイドル担当で、純粋無垢で真っ直ぐな歌声にやられます。
あんぬちゃんパートは曲の中でも特に印象深いことが多く、それはまさに彼女の魅力が楽曲の中で光っている表れだと思います。『ファイナル・アンサー』では、2番Bメロのハルちゃんパートに続くCパートが完全にそれですね。

褒めて伸ばして 褒めるたびに育ってく
これってすごいね 永久機関だね

ここのあんぬちゃんパート、最高です。「褒めて伸ばして」→「これってすごいね」の韻、アクセントに良さが詰め込まれててスーパー気持ちいいし、「永久機関だね」はこの曲のキラーワードです。
最近のフィロのスの楽曲は、どの曲にも毎回「え、あんぬちゃん!?」と思ってしまうパートがあるのですが、個性集まるフィロソフィーのダンスというグループのコアは、実はあんぬちゃんなんじゃないでしょうか。

💙:奥津マリリさん(マリちゃん)

最後は奥津マリリさんです。何を隠そう、僕は完全にマリリ推しでして、唯一無二、奥津マリリさんの歌声は本当に最高なんです。(これだけでいくらでも語れますがどんどん脱線していってしまうので一旦自粛します)
マリちゃんは脳トロボイスと呼ばれる艶っぽい声の持ち主ですが、時にパワフルにがなったり、聴く人の心へ真っ直ぐ伝えにきたり、とにかく表現が多彩で、魅せる表情は楽曲によって全然違います。

『ファイナル・アンサー』で特に好きなパートは、先程のあんぬちゃんパートに続くCメロ後半です。

さらに愛して 愛すたびに育ってく
ほら 右肩上がりのLove

発声の時点で心をギュッと掴まれるパートです。「さらに愛して」があんぬちゃんパートから韻を引き継いでいるのですが、このワンフレーズの中の抑揚感が美しい…
「右肩上がりの ラアァァァブ」のところも、凄いテクニカルなのにさらっと歌ってるように聴こえて、このあとの落サビへの流れがすごい綺麗なんですよね。ここだけでも無限ループで聴きたくなります。
この曲はまだライブパフォーマンスで披露されていないと思うのですが、マリちゃんのステージで見せる達観したような表情、立ち姿も最高にかっこいいので、早くライブで見たいです。

楽曲注目ポイントその4:見事なバトンリレーとコーラスワーク

すでに歌割りやメンバーの注目ポイントでも語ってますが、この曲ラストのバトンリレーは思わずガッツポーズしたくなるほど見事な構成です。具体的にはここ↓の部分。

2B→C ❤️→💓→💙
落サビ 💚→💜
大サビ ❤️→💙

オリメン3人の歌い継ぎから、新メン2人の落ちサビ、そして転調してのハルちゃんマリちゃんの大サビ。メンバーの個性、曲の物語を考えても、このバトンリレーは見事すぎるんですよね。そして変に長くせずシンプルで短くまとめられているのも凄くいいです。いやー気持ちいい。

それと最後におまけのようになってしまいますが、この曲は全編に渡る見事なコーラスワークも素晴らしいポイントです。それこそサウンドのベースになってるEW&F感、グルーヴィーな曲のキモになってます。
イントロ、アウトロの「Uh Uhhh Yeah, Let me know your answer」(歌詞あってるかな…)とか、Bメロの「Uhhhh Wah」みたいなところとか、めっちゃ良いですよね。あとサビ裏のハモリコーラスも奥行き深みを生んでいて大好きです。
もちろんコーラスやハモリもメンバー(ハルちゃんマリちゃん)が入れてるので、じっくり聴き込みたいポイントです。3/15に発売される盤には歌無しのオケも収録されるので、コーラスパートもがっつり入ってたら嬉しいなーと密かに期待しています。


いかがでしたか。もっとシンプルに綴りたいなと思いつつ、文量ばかり多くなってしまい、中身もオタクの戯言垂流しなのでお恥ずかしい限りですが、どこかで少しでも魅力が伝わると嬉しいです。
みなさんもぜひ「お気に入り」を探しながら(もちろん「ぜんぶ!」でも)、じっくり聴いてみてください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
ではまた。


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