祖母の戦争

私ごとで恐縮ではありますが、ここで少し、12月8日にまつわる話をさせてください。

実は毎年この日が来る度に思うことがあります。
それというのも私の祖母は、1921年12月8日に生まれました。
そして1941年には、ちょうど二十歳になる日を迎えました。

1941年12月8日、朝の7時、ラジオ放送から臨時ニュースが流れてくるわけですが、それは旧日本海軍による「真珠湾(奇襲)攻撃」を伝えるものでした。
同時にそれはアメリカ、イギリス、オランダをはじめとした連合国と旧日本帝国が抑圧的に支配し、植民地としていた東アジア地域を含めた「アジア・太平洋戦争」の始まりを告げるものであり、1931年に日本が仕掛けた中国との戦争に加えて、アジア民衆の生活においてより深刻な問題を投げかける出来事だったのではないかと、想像にかたくないと感じます。

旧日本帝国とアメリカやイギリスなどの連合国との間で、戦争が始まったこの日の朝に、当時は数え年だったとはいえ、二十歳の誕生日が「開戦の日」になったのだから、祖母にとってその驚きは、相当なもので「肝をつぶした」と私に語ってくれたことを今でも鮮明に記憶しています。

もちろんあの戦争が引き起こされた事によって、それは一部の権力者たちや祖母ひとりだけの問題ではなく、大多数のアジア民衆を大きな悲劇に陥れた戦争をどう捉えていくかは、現代に生きる私たち日本人にとっても永遠に続くテーマだと感じています。
https://www.youtube.com/watch?v=TgkkMgXWDLE

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