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「プレイヤーズコンベンション愛知2024」遠征録


0. 前書き

こんにちは、ryuumeiです。
5/25(土)~5/26(日)に「プレイヤーズコンベンション愛知2024」で開催された「ジャパンスタンダードカップ」で優勝することができました。

人生初トロフィー

本noteは、「プレイヤーズコンベンション愛知2024」に行くことにした経緯と、実際に行ってみて楽しかったことを綴った日記のようなものです。

大会で使用した「赤単ミッドレンジ」の解説を期待される方には申し訳ありませんが、デッキについて詳しく説明するつもりはありません。
というより、「赤単ミッドレンジ」については、すでにカモさんが素晴らしいデッキガイドを執筆されていて、改めて私が補足する内容が無いというのが本音です。

デッキについての知見を求めている方は、是非カモさんのノートをご購読ください。

1. 「プレイヤーズコンベンション愛知2024」に遠征することにした経緯

当初、プレイヤーズコンベンション愛知2024に遠征する気は全くなかった。
プレイヤーズコンベンションは今回で6回目の開催となるが、過去プレイヤーズコンベンションの会場に足を運んだのは、プレイヤーズコンベンション横浜2023の1回だけだ。
(当時は横浜に住んでいて、会場のパシフィコには家から徒歩で行けた。)

個人的に二重予選制度が全く好みでなく、過去PPTQ→RPTQ制度もほぼスルーしていた身として、店舗予選→エリア予選制度もほとんど興味をそそられず、チャンピオンズカップファイナルの権利も当然持っていなかった。

現在は札幌に住んでいることもあり、遠征費もバカにならない状況で遠征することを決めた理由は下記の2つになる。

・「赤髪海賊団」という友人たちのLINEグループへ参加したこと
・「赤単ミッドレンジ」の立ち位置が悪くなさそうだったこと

1.1 「赤髪海賊団」への加入

「ジャパンスタンダードカップ」で優勝できたのは、「赤髪海賊団」の仲間のおかげといっても過言ではない。
なぜなら、彼らがいなかったら常滑まで遠征しておらず、ジャパンスタンダードカップに出場することもなかったからだ。

この少し恥ずかしい名前のグループが何なのかについては、「プレイヤーズコンベンション横浜2024」で開催されたチャンピオンズカップファイナルで14位に入賞したusokui3のnoteに記載がある。

usokui3のノートから抜粋

かいつまんで説明すると、チャンピオンズカップファイナルの出場に向けた予選を回っている友人たちで構成されていて、予選フォーマットの情報を交換し合っているグループだ。

メンバー紹介についてはusokui3のnoteを参照してもらいたいが、補足があるとすれば、彼らは自分がMtGを始めたころから10年近く付き合いのある友人たちである。

彼らとは国内GPが開催されていたコロナ前はよく一緒に遊んでいたが、コロナでリアル大会が無くなったことで疎遠になり、ここ数年は顔を合わせることも殆どなくなっていた。

コロナが明けて予選が再開されてからも、自分がリアル予選に全く興味がなかったため連絡を取ることはなかったのだが、4月頭に突然このグループへの招待が飛んできた。

赤髪海賊団の船に7人目のクルーとして乗り込むことに

usokui3いわく、「チャンピオンズカップファイナルに向けてスタンダードの知見を還元してほしい」とのこと。

当時は「サンダー・ジャンクション」発売前で、4/13~4/14に開催されるMTGアリーナ予選に向けてスタンダードを精力的に回しており、「サンダー・ジャンクション」発売後も4/21に開催される蒼紅杯に向けてスタンダードをやることは決まっていたので、知見を共有することは問題なかった。

チャンピオンズカップファイナルまでにはかなり時間があるが、「サンダー・ジャンクション」発売直後のエリア予選を控えているメンバーもいたため、それなりに活発に意見交換がなされていた覚えがある。

自分が知見を共有した影響はほとんどなかった気もするが、最終的に、赤単ミッドレンジで抜けた山田、エスパーミッドレンジで抜けたテツ、ボロス召集で抜けたしまづ、前回の本戦上位で権利を獲得したusokui3の4人がチャンピオンズカップファイナルへの切符を手にした。

最後まで精力的にエリア予選を回っていた太陽が権利を獲得できなかったことは残念だが、きりとも会場には遊びにくるということで、「赤髪海賊団」のほとんどが常滑に集合することになった。

特にデッキを一緒に調整したわけではないが、予選に向けて活発にMtGをしている友人たちのやり取りを見ているうちに、「楽しそうで羨ましいな」という気持ちが芽生え始めていた。

久しぶりに友人たちと会えるなら現地に行ってもいいかなとも思い、彼らの熱にあてられる形で、「プレイヤーズコンベンション愛知2024」に遠征することを決めたのが、5月中旬ごろになる。

1-2. PT後の「赤単ミッドレンジ」の立ち位置

友人たちと久しぶりに会うことが目的の一つとはいえ、高い遠征費を払って現地に赴く以上、勝算が高いと自分で納得できるデッキを大会に持ち込みたかった。

プロツアー「サンダー・ジャンクション」の結果を見届けた後、「赤単ミッドレンジ」以外に回したデッキとその感想は以下の通り。

「版図ランプ」:プロツアーのベストデッキだけあってエスパーなどのミッドレンジに強かったが、ジェイス入りの青白・青黒コンにボコられて断念。
「ボロス召集」:デッキが強いことは間違いないが、相手のサイド枚数と自分の初手で勝敗がほとんど決まってしまうことに耐えられず断念。
「ゴルガリミッドレンジ」:デッキの動きは非常に好みで、4/29に開催されたMO Super Qualifierで使用して7勝2敗の14位だったが、理論上ゴルガリの立ち位置が良くなることはほぼないので泣く泣く断念。

エスパーミッドレンジ、ティムールアナリスト、青白・青黒コントロール、4Cレジェンズは練度が足りな過ぎたため、試すこともなく諦め。
引き続き「赤単ミッドレンジ」をMO Standard Challengeで回してみた感想は以下の通り。

・PT以前からいたエスパーミッド・ボロス召集・ティムールランプには、勝てるプランが既に確立できている。
・PT後に出てきたデッキについては下記の通り。
 vs版図ランプ:相変わらず厳しい。特に≪ヤギ角≫採用型は絶望的。しかし、コントロールの台頭により、数を減らしているのが救い
 vs青白コン:メインに不要牌がたくさん入っているので、楽ではない。しかし、不要牌が抜けるサイド後含めると五分~少し有利に感じた。
 vs青黒コン:≪ウラブラスクの溶鉱炉≫に触れないので、青白コンより楽。6:4くらいの相性
vsバント毒、4Cレジェンズ:どちらも6:4~7:3ぐらいの相性なので、いくら増えてくれてもいい。

まとめると、版図ランプ以外のデッキには五分~有利をとれるプランが確立できており、版図ランプは流行のコントロールに食われて上位にはあがってこないと予想されたため、「赤単ミッドレンジ」の立ち位置は悪くないだろうと思い選択した。

また、「赤単ミッドレンジ」については練度も非常に高い状態であったことは言うまでもないと思う。

当日の使用デッキ


現地に赴くにあたり、自信をもって勝算が高いデッキを用意できたことが、遠征することを決めた二つ目の理由になる。

2. 5/24(金)ラストチャンストライアル@晴れる屋名古屋店

前置きが長くなったが、ようやく遠征の話に移る。
今回の遠征における目標は、「チャンピオンズカップファイナルの権利を得る」ことに定めた。
ファイナルの権利を得る方法は、下記の3つとなる。

・5/24(金)ラストチャンストライアルを抜ける→翌日のファイナルに出れる
・5/25(土)ジャパンスタンダードカップでTop8→次回のファイナルに出れる
・5/26(日)リバウンドスタンダードでTop8→次回のファイナルに出れる

3日間で3回のチャンスがあり、どれか1回チャンスをものにできれば目標達成となる。
まずは1回目のチャンスである、晴れる屋名古屋店で開催されたラストチャンストライアルの話をする。

北海道からの遠征だったため、木曜の夜に仕事を終えた後の飛行機で現地入りし、金曜は空港近くのホテルから名古屋に向かった。

定員150人のところ、実際にラストチャンストライアルに集まったのは78人。
スイスラウンド7回戦+Top8によるシングルエリミネーション1回戦で勝ち残った4人が翌日のファイナルの権利を獲得できる。
結果は以下の通り。

Round 1 青黒コン ○○
Round 2 ラクドスミッド ○×○
Round 3 ボロス召集 ○○
Round 4 4Cレジェンズ ×○×
Round 5 ボロス召集 ○○
Round 6 ナヤトークン ○×○
Round 7 ID
SE 青黒コン ○××

スイスラウンド5-1-1でTop8から最後の1戦を負けて権利獲得ならず。
最後に負けた青黒コンの方は、チャンピオンズカップファイナルでTop8に残られたマスカドさんとリストをシェアされていたらしく、サイドに赤単に有効なクリーチャーを大量に用意しており、リスト非公開なこともあり対応できず無念。

対戦相手の方の本戦使用デッキ。サメ3枚もいるなら石術の連射も入れたほうが良かった。

20時ごろに決着したため、ちょうど名古屋に到着したusokui3とテツと合流し、名古屋駅付近でご飯を食べる流れに。
会計時にusokui3が「ラストチャンス負けたryuumeiに払わせるわけにはいかない」と、唐突に一人で会計を済ませ始める。
それだけであれば「男気のあるやつだな」という美談で終わるのだが、特に何も言っていないテツにも当然のように追加で負担することを強いていて、テツは困惑しながらもusokui3の勢いに押されて支払うことを了承していた。

その後、名古屋駅から会場近くのホテルに向かう電車内で「ryuumeiラストチャンス出てたんだ」という声が隣のほうから聞こえてきて、自分がryuumeiだと名乗り出るイベントが発生。

こういう時、躊躇なく声をかけられるusokui3はすごい

自分と同じくラストチャンスで最後に負けた方のようで、世界は狭いという話をしながらホテルまで移動。
先にホテルについていた山田からファイレクシアン・ホラー・トークンをもらって金曜日は終了。

3. 5/25(土)ジャパンスタンダードカップ1日目

金曜日のラストチャンストライアルに負けたため、土曜日はジャパンスタンダードカップに出場。
目標は、Top8で次回のチャンピオンズカップファイナル権利獲得。
定員770人に対して、参加人数は256人。
スイスラウンド9回戦+Top8によるシングルエリミネーション3回戦となる。
結果は以下の通り。

Round 1 青白コン ○○
Round 2 ゴルガリミッド ×○○
Round 3 青白コン ○×○
Round 4 青白コン ○○
Round 5 エスパーミッド ×○○
Round 6 赤単 ○××
Round 7 ボロス召集 ○○
Round 8 グルールアグロ ○○
Round 9 ID
準々決勝 ゴルガリミッド ×○○

スイスラウンド7-1-1でTop8から、準々決勝も勝利してTop4確定。
目標であるチャンピオンズカップファイナルの権利を獲得!

自分は大きなミスをすることもなく、対戦相手のミスに救われることもあり、幸運な展開が多かった。
準決勝は日曜日の11時からという説明を受け、リバウンドスタンダードのキャンセル手続きを済ませたところで20時過ぎ。

赤髪海賊団のメンバーはすでに会場から1駅離れた常滑駅付近の焼き肉屋に移動していたため、21時ごろに合流。
メンバーの1日目の成績は下記の通り。

しまづ:5-3で2日目進出
テツ:4-3で初日落ち
usokui3:2-4で初日落ち
山田:0-4で初日落ち
きりと:レガシー選手権0-2

デッキとサイドプランを共有した山田が0-4したときは天を仰いだが、ファイナルは非常にレベルが高いトーナメントであり、赤単自体がファイナルであまり勝っていなかったので、良くないデッキ選択だったのかもしれない。

usokui3は殆ど練習していない状態で意味不明なデッキを持ってきていたので勝つはずもなかった。

usokui3の使用デッキ。俺も少し回したが、すごいデッキだった。

宴もたけなわ、念願の初ファイナル出場を果たし2日目にも行けたことでご機嫌だったしまづを皆で「よかったね」とお祝いしていたところに、usokui3が放ったのが次のセリフになる。

「しまづは明日絶対0-2する。100万賭けてもいい。」

とんでもないことを言い出したusokui3に皆耳を疑ったが、本人はいたって本気らしく、何回聞き直しても同じセリフを繰り返していた。

最終的に「しまづが0-2しなかったら1万円払う」という賭けをすることで合意に至り、しまづは0-2しなかったのだが、1万円は支払われたのだろうか。

また、usokui3に関するエピソードはこれだけでは留まらない。
6人で焼肉を食べた会計が35,000円になったのだが、usokui3は「Top4で賞金が確定したryuumeiが全部払うべき」と主張。
(Top4の賞金は$900だが、今回の遠征費は8万円ほどかかっている。)
全員から総ツッコミが入ったものの、usokui3本人は「俺は払わない」の一点張りで退店。

金曜日は(テツを強引に巻き込みながら)他人のぶんまで支払っていたが、彼には奢るか奢られるかの二択しかないのだろうか。

結局、俺は多めに10,000円払い、残りの5人で5,000円ずつ払おうということになったのだが、usokui3の分はきりとが一時的に立て替えて、後で取り立てることになった。

ちなみに、usokui3がGP静岡2015で優勝し$4,000を獲得した時は、何かを奢ってもらった覚えはない。

4. 5/26(日)ジャパンスタンダードカップ2日目

土曜日のジャパンスタンダードカップでTop4に進出したため、リバウンドスタンダードはキャンセル。
準決勝は11:00開始ということで、朝はゆっくり過ごすことができた。

配信アーカイブでブラケットを確認すると、準決勝の相手はバント毒で、勝ちあがった場合の決勝戦は青白コンかゴルガリになるとのことだった。

バント毒はスイス順位的に先手をもらえるし相性がいい相手なので勝ちたいなぁ、決勝は青白コンだと後手、ゴルガリだと先手だからゴルガリに勝ってほしいなぁ、とぼんやり思いながら会場へ。
結果は下記の通り。

準決勝 バント毒 ○○
決勝 ゴルガリミッド ○○

1ゲームも落とすことなく優勝。
すでに目標であるチャンピオンズカップファイナルの権利は獲得していたので、そんなに気負うことなくプレイできた。

ゲーム内容はどちらも配信アーカイブに残っているので詳しくは語らないが、どのゲームもドローがとんでもなく良く、勝つ日はこんな感じかといった感想だった。

ゴルガリミッドは構成によって有利不利が大きく変わるのだが、決勝戦のゴルガリは≪敵意ある調査員≫4枚で≪黙示録、シェオルドレッド≫と≪ドロスの魔人≫が0枚、≪ヴェールのリリアナ≫3枚で≪分派の説教者≫0枚と、赤単にとって非常にやりやすいリストだったことも大きい。

準優勝のゴルガリ。コントロールには強そう。

決勝戦であたったmalsemanさんとは、蒼紅杯~エルドレインの森~のTop8で対戦して負けたことがあり、リベンジ出来て良かった。向こうもこちらのことを認識していたらしく、溶鉱炉にサインを求められるなど、リアルイベントの良さを感じた。

決勝戦が終わった後は、トロフィー贈呈、解説席インタビュー、記事のためのインタビューなどがあり、どれも人生初体験の連続で、正直に言うと決勝戦で試合をしているときより緊張した。

諸々のイベントをこなし終わったのが14時ごろ。
山田とusokui3はまだリバウンドスタンダードをがんばっていたので、先に自由になっていた4人で先に名古屋へ移動。
ご飯を食べた後3人とは別れて、usokui3に貸しているデッキケースを回収するために名古屋で待機することに。

合流した山田とusokui3とも一緒にご飯を食べたのだが、ここでのusokui3も「勝ったんだからryuumeiが払うでしょ」と一貫性を見せる。
usokui3はさっさと店を出て行ってしまい追いかける元気も出なかったので、usokui3の分は自分が払うことに。
まぁこれは金曜日に払ってもらった分があるのでセーフと自分に言い聞かせて解散。

自分はもう1泊して翌日の飛行機で帰るため、ホテルに帰還。
疲れ切っていたが興奮であまり寝られず、フラフラになりながら翌早朝の飛行機で帰宅。

5. 総括

総じて、非常に楽しい遠征になった。
もちろん結果を残せたこともあるが、やはりリアルイベントの醍醐味は人との交流だ

ryuumeiというHNで10年以上活動しているが、会場でサインを求められたのは今回が初めてだった。
(普段は自分からryuumeiだと名乗らないので当然だが…)

人生初サイン


また、赤髪海賊団の友人たちにも感謝している。
彼らがいなかったらそもそも常滑まで遠征していないし、遠征していなければ大会に出ることもないし、大会に出ていなければ優勝することもない。

一緒に真剣に調整できる仲間も大事だが、勝敗関係なくご飯を食べて笑い合える仲間がいることはかけがえのない財産だ。
彼らは既に次回の静岡に向けた予選フォーマットであるパイオニアの練習を始めており、みんなで静岡のファイナルに出場できることを祈っている。

6. 後書き

ここまで読んでいただきありがとうございました。

これと言ってタメになるような話はなく、ダラダラと書きたいことを綴っただけになりましたが、思えばDiarynoteがあった頃はこんな感じの記事も多かった気もするので、このまま投稿しました。

ここ数年リアルマジックを避けていましたが、単純な人間なので、これからはプレイヤーズコンベンションは行こうかなと思っています。
とりあえず静岡はファイナルの権利を獲得しているので、パイオニアを頑張ります。

オンラインでもオフラインでも対戦する際にはよろしくお願いします。

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