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さっぽろーぷす2017

9月 ダブルダッチデライトNORTH

そして、10月ダブルダッチデライトJAPANに参戦しました!

このノートはその記録をまとめたものです。自分がいつか見返すだけでなく、誰かの役に立てばいいなと思います。

・全国大会映像

・練習映像(画質は悪いですが、距離が近いです)
https://youtu.be/a124fbsZopk


簡単なメンバー経歴

りゅうたろう
 ダブルダッチ歴 14年。高校時代にROYALの古賀先生と出会いダブルダッチを始める。大学進学で北海道に移住。大学サークルを立ち上げたのち、社会人サークルNorthRopesを立ち上げる。
北海道内でダブルダッチを普及する活動をメインに行う。
チーム:ぽてとりお、さっぽろーぷす2014、さっぽろーぷす2015

なおき
 ダブルダッチ歴 7年半。大学から北海道に移住しダブルダッチと出会う。現NorthRopes代表。
チーム:さっぽろーぷす2014、さっぽろーぷす2015

やなちゃん
 ダブルダッチ歴 1年半。社会人からダブルダッチを始める。


*NorthRopes普段の活動*
週末に誰でも参加できる縄日の開催、イベント出演、ワークショップ開催など。社会人サークルとして大会出場がメインではなく、ダブルダッチをマイペースで楽しむ活動をメインに行っている。


大会出場の決断

 大会に出ると決めたのが2016年の12月。
チーム目標「大会を楽しむ」
個人目標の「選手として新技に取り組み技術の進化めざす」
内容「ダブルダッチ初めて見る人もプレイヤーも楽しめる」
という、欲張り設定でパフォーマンスを作りました。


曲選び

 昔から使いたかったポケットビスケッツのPOWER 
( https://youtu.be/W_njooCn1WA )
ウリナリという番組で生まれた 千秋、内村、ウドにより3人ユニットの曲です。オリジナルの曲の良さを残したかったので編集は基本したくありませんでした。


スケジュール

 まずは9月に開催されるデライトノース本番まで、何回練習できるか逆算しました。社会人チームとして活動していてイベントやワークショップもあるため、平均して月に3回(1回3時間ほど)程度の練習日とし構成が決まり始める3月から本番の9月頭まで 6ヶ月間×3=18回 の練習回数で本番に臨むメニューを組むことにしました。

1月〜3月 構成決め、新技の開発  4月〜5月 組み立て

6月    パフォーマンスの暗記と技の調整   
7月    ”ぽてと杯”初陣

8月    内容の修正       
9月    デライトノース本番と修正

10月   デライトジャパン本番

 7月以降は完成度を高めつつ、一般の方にパフォーマンスを見せる際にも使用し、見ている方の感触や実際にやって見た結果の違和感がある点なども修正して行きました。

実際に作って見て、やって見て、苦労した点などを紹介します。

苦労したこと その1:小道具

 “さっぽろーぷす” はこれまでトムのフリースタイルバスケを小道具の1つとして使っていました。ダンスのように表現の1つとして彼のフリースタイルバスケがカッコ良かったからです。

さっぽろーぷす2014 トムバスケ
https://youtu.be/DpUjR_4TaVA?t=44s

 しかし、彼はいま北海道にいないのでフリースタイルバスケは使えません。表現の1つとして、1つだけ許可されている小道具として何を使おうか、考えていた際に曲を聴きながら思いついたのが傘でした。

まず、チャレンジしたのは傘を持ちながらのステップ
ジャンパーが2-8カウントほど傘を絡めてのステップ制作を試みましたがどうもイマイチ。EASTのFreesiaというチームも偶然で傘を使っており、自分たちが表現できなかった点をしてると思いました

*Freesia
https://youtu.be/KL_X0eJiokM

 ステップとのコラボがうまくいかなかった自分たちは縄技とのコラボに焦点を当てました。片手を縄から離した状態で行える縄技はアレンジしやすく、その中でもチャオはかなり有効でした。
構成面で難しかったのが
「どのタイミングで傘とお別れし、どのタイミングで傘を戻すか」 
でした。 
 傘にこだわりすぎると無理やり感が出てしまうし、だからと言って途中で傘を無視してしまうと「傘、最初だけだったね〜」とパフォーマンス全体で見たときのバランスが悪くなります。
動画を何度も何度も確認して、傘を傘として使わない方法で最後まで使い切ることがなんとかできたと思います。


苦労したこと その2:必殺技決め

 3人パフォーマンスを作る際に最大の武器となるのが 
「それぞれのキャラを存分に出せる」
という点にあると思います。人数が多いパフォーマンスは全員を覚えてもらうことは難しいですが、3人は必然と跳ぶ回数が増えるので、キャラ設定がしやすくなります。そこでパフォーマンスを作る当初、メンバーの現状分析を行いました(独断で)。

足りない部分は普段の練習で補うとして、いまあるそれぞれの武器は

りゅうたろう「ターナー技術」
なおき    「表現力」
やなちゃん  「伸びしろ」と「体力」

と分析しました。
ここから、それぞれの必殺技を決めた結果

りゅうたろう:ジャイロー進化版 

なおき:ハリー中の表現力 

やなちゃん:ドンキー連続習得

となりました。これらの中から、他チームが2-8カウント以上使用しないであろうジャイロをチームとしてラストの必殺技とすることになりました。しかし、ジャイロは果たしてラストの必殺技として持ってきて、成り立つのか心配もありました。

苦労したこと その3:大会用と一般用の兼用

 過去に”さっぽろーぷす”で使ったパフォーマンスは、大会向けであって、一般の方にとっては少し分かり辛いものでした。

・さっぽろーぷす2014 https://youtu.be/DpUjR_4TaVA
・さっぽろーぷす2015 https://youtu.be/yAXxg_wMCJE

普段、自分たちが外でダブルダッチをするのは
「ダブルダッチやってみたい!」
て思ってもらえることが最優先のため、大会のプレイヤー向けのダブルダッチとはズレが生じます。メインとなるお客さんが違うのでその点を共存させなくてはいけないことに今回は構成めっちゃ悩みました。

・J-POPの使用
・女性のドンキー
・ジャイロ
・傘を使ったチャオ
・ハリー

は共存できるポイントと考え、パフォーマンスに採用しました。

パフォーマンス詳細

パフォーマンスの中身解説や裏話をしていきます。細かいです。

・オープニング
「自分たちはとにかくゆるく楽しむゾー」という初っ端からスタンスを見せつけたかったので、なおきの表現にかけました。JAPANでは南風も口パクしていたので、被ってしまいましたね。しかし、歌詞に「南風」というワードが入ってくれていたので結果オーライでした

・縄を使った傘空中上げ
これ、結構苦労しました。練習開始当初、なかなか真ん中にしっかり飛んでくれなくて、一時は断念する勢いでした。
2ヶ月ほど練習して、徐々にコントロールできるようになってきました。

・やなステップ
やなちゃんはとにかくステップが好きで、どこでそれを入れようか考えました。したら、最初の2−8カウントがちょうどあっていたので採用。これ地味に難しいステップやってるんですよね。
よりハッチャケた雰囲気をより出したかったので、ターナーも足を上げることになりました。(もっちゃん、アドバイスありがとう)

・傘投げシャー
これ、本当に苦労しました。完成させるまでに傘を何本壊したことか(笑)やなちゃんとなおきの息を合わせる作業と自分のフォローがうまくいった際に完成する技です。ぜひ、壊れてもいい傘を使って遊んでもらえたら嬉しいです。

・傘置いてからの跳ばないシャー
「おやっ?何やってるんだ?」と一瞬目を開けてもらうようなシャーがしたかっただけです。簡単だけど、見栄え面白くて採用。

・傘チャオ 
傘をどっちの手で持つか、どこに置くか、どのカウントで回るか、など当初は苦労しました。やなちゃんの頭の上に傘を固定するのが大変だったのと、歌詞とマッチした動きを意識しました。

・りゅうたろうが座り、やなちゃんと なおき が何かやってるやつ
これは技が思いつかず途方に暮れていた際に、やなちゃん と なおき がワサワサと傘と縄を持ち替え合っていた姿があまりにもぎこちなくて、カップル成り立てみたいで、面白くて採用しました。
距離が近くじゃないと見えないシリーズ。

・スロープ
傘を上から下へ下ろす技です。多分、誰もが思いついたでしょう。傘を使うならやらないという選択肢はなく採用。
この傘を下ろす土台づくりの動きをあまり見せたくなくて、色々試行錯誤し、最終的に自分の単縄お尻跳びに落ち着きました。
傘が落ちきった後のアピールのなんとも言えない間が好きです。

・やなドンキー
当初は3−8カウント ドンキーをやる予定でした。2分半というパフォーマンス制限時間がネックとなり、今回はかなり減らしています。1月から、やなちゃんは雪の上でも練習頑張り、ここまでできるようになってくれました。JAPANはテンション上がって、足が高く乗りすぎて少し危険だったそうです(笑)

・なおきハリー
サビのハリーは超王道です。ここはあえてのっかりました。なおきの表現力爆発にかけています。ノースでかなり勢いを発揮し、大盛り上がりでした。(3-8目に縄技を入れています。本番はミスで消えてしまいました。)

・ジャイロコンボ
今回のトリを飾る必殺技です。ジャイロ2倍ハリー、ジャイロスライド、ジャンプスルー連続、ジャイロランニングマン、ジャイロ二重からのジャイロA面、と持っている技を詰め込みました。8月まで完成度全然上がらなくて本当に苦しかったです。足に負担もでかくて、1日に練習できる回数が限られていました。

・ワーム
ここ、なかなか何をするか決まらず、困っていました。2014年にも使った技ですが、あの時よりもなおきのワーム高くなってる気がします。
*なおきがワームから抜けた後のアピールはZIXA(*)のネス君をオマージュ。しっかり本人から許可いただいてます(笑)

*  ZIXA
https://youtu.be/dExMjiw4mWM

・ジャイロ3倍
今回の自分の最大の挑戦でした。9月中旬まで日によって成功率が変わる始末で、本当にメンバーに迷惑かけたと思います。ジャパン前から安定してきて、この日は通る気しかしませんでした。
いつかジャンパーもありで3倍ジャイロやってみたいです。

・全体
3人の跳ぶバランスを意識しました。
先ほども書きましたが、3人はキャラが出やすい分、一人一人を覚えやすいため、「あいつだけ跳んでるな〜。あいつだけかましてるな〜」という印象は防ぎたかったです。
しっかりは出してはいませんが、だいたい出番の印象レベルを3段階に分け
やなちゃん  Lv1×3回+Lv2×1回+Lv3×1回=8
なおき    Lv1×1回+Lv2×2回+Lv3×1回=8
りゅうたろう Lv1×1回+Lv2×1回+Lv3×2回=9
みたいな感じで、出番の印象レベルとその回数を組み合わせて、なるべくこの数値が全員一緒になるようにしたいなと思いました。
また、出番を入れるタイミングをできる限り自然に交代交代にみせ、パフォーマンスを見ているによってどの人が好きか選びたくなるように主人公は均等に分けようとしました。
上手くいってたかな?

[反省点]

①広いステージ上での見栄え対策これが全くなっていませんでした。
審査員が近くにいるパターンしか考えてなかったので距離があると致命的。実際に動画で遠くから見ると、小技がほぼ見えなくて残念です。

②スポットライト
お尻跳びなど、ところどころ見切れてますね。
前に行き過ぎたの悔しいです。

③構成点
もう少し、JAPAN用にステージの幅を使うことができたらよかったかなと思います。普段のパフォーマンスのスペースを考えると、あまりリリースなどを使いたくなくて、デライトの構成で必要と言われている「ステージ幅を使う」点は捨ててしまいました。
無理して移動してる感を3人で出さないのってなかなか難しいです。

④基礎力
縄回しが所々汚かったので、反省です。
基礎から再度練習中。

[よかったこと]

①スケジュール完璧ではありませんでしたが、今まででは最も効率よかったんじゃないかなと思います。ぽてと杯が前哨戦としてもいき、ありがたかったです。

②大会前に散歩して緊張をほぐしたり、体のコンディションを整えたり、アップではあえていつものようにフリーロープから始めたり、非常にうまく行きました。


[最後に]

 今回、大会の結果を見た際に1位のMrs.Double Dutchに大差で敗れました。この点差は想像以上で、当初10回に1度勝てるパフォーマンスかなと思っていたのですが、自分たちがノーミスだったとしても、Mrs.Double Dutchが3ミスでも勝てなかったのではないかと思います。
自分のパフォーマンスを客観視できない点、まだまだ自分も甘ちゃんだなと思いました。
しかし、どのチームも本当にやりたいダブルダッチが明確で、それぞれにプライドを感じてワクワクさせてもらいました。一般部門、本当に面白いです。

JAPAN大会の一般部門で戦ったチーム
Mrs.Double Dutch

https://youtu.be/n1QSCysAw_E

南風

https://youtu.be/GkebWVBLrtU

鳩弾力

https://youtu.be/0Yme8x312qQ


NORTHそしてJAPANの舞台、本当に楽しかったです。
もともと掲げていたチームと個人の目標は達成できたと思います。
1プレイヤーとして大会に臨むことができました。

仲間との試行錯誤や、大会前の緊張、大会を通しての出会い、これは挑戦することでしか味わえない何にも変えられない経験でした。
自分も30歳になり体力回復が遅れてきていますが、今後もできる限り挑戦することを続けて行きたいと思います。


当然といいますか、大会に勝ちたいという欲も生まれますね(笑)
まだまだEASTやWEST地区と自分たちのレベルの差を感じています。
が、この差は届かなくはないんじゃないかと思うようになってきました。
亀並みのスピードですが、一歩一歩積み重ねて、いつかJAPAN優勝したいと思います。


今回、大会出場に際しまして

色々わがままを聞いてくれたメンバー
応援くださった北海道や本州の仲間
大会運営してくださったスタッフやジャッジの皆様

本当ありがとうございました!

これからも北海道から挑戦します!!

長くなりましたが、これにて、大会レポートを終わらせていただきます。

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