漢方って面白い。蒼朮・白朮の性能(五苓散の可能性)
こんばんわRYUです!
先日の投稿で五苓散の比較をしましたが、
もっと詳しく調べてみよう!と思い立ち調べてみたところ、興味深いことが判明しました。
前の記事とはこちら
テイラック×キアガード 徹底比較!!低気圧時の頭痛のぴったり!体に優しい漢方薬"五苓散"で悩み解消!https://note.com/ryutanaka/n/n329222e11ea3
★白朮と蒼朮の基原
日本薬局方では、
白朮はキク科のオケラ(和白朮)またはオオバナオケラ(唐白朮)の根茎で蒼朮はキク科ホソバオケラ,Atractylodes chinensis Koidzumiまたはそれらの雑種の根茎
と規定されていてます。それぞれ性味が異なり,含有精油成分が違うので明確な区別が可能な様子。
★白朮と蒼朮の基礎薬理
蒼朮五苓散と白朮五苓散を健常ラットに用いた実験で,通常状態で軽い利尿作用を示し,脱水状態で有意な抗利尿作用を示し,フロセミド負荷による強制利尿を有意に抑制できたのは白朮五苓散だったと報告しています.
6)織田真智子他:蒼朮五苓散と白朮五苓散の薬理作用の比較検討.和漢医薬学雑誌,2000;17:115-121
要するに”脱水状態時に利尿作用を抑えるのは白朮”ということです。
★効果を一言でいうと
蒼朮:水分を出すほうが得意
白朮:水分排出をコントロールすることが得意
といえるんです!
★五苓散の可能性
歴史的背景から蒼朮または白朮を使ったものが、どちらも五苓散とされているのは日本特有の状態らしいです。
基本性能は同じですが、対象によってより良いものを選択できる余地があるなんて面白いですね!
次回はそれぞれに合った症状を比較したいと思います!