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地方起業2年目を振り返りつつ、3年目への考えをまとめてみた

今日で瀬戸内サニー株式会社は2年目を終え、3年目に入りました。ありがたい事に、1年間が3年間くらいの感覚で、濃い毎日を過ごしてます。(気持ちもう6年目や笑)

ということで、「2年目やったこと(考えたこと)」と「3年目やること」のまとめ記事を書いてみようと思います。まずは、2年目やれたこと、大きく分けると3つ。

1.「会いに行けるYouTuber」という戦い方

SNS、動画、モバイルの時代。瀬戸内サニーは、ネットメディア事業を展開していて、SNSとYouTubeの2軸を掛け合わせるような戦い方をしています。ただ、あきらかな後発。SNSメディア(分散型)もグロースにおいて業界的にひと段落してる。

一方で、YouTubeは参入が難しくなってきてはいるものの、地方はまだまだタイミング的にブルーオーシャンなので行けると思ってYouTubeに力を入れました。(まずはYouTuberとして人を入り口にメディア作りをする)

その中で、2年目に入って一番最初にとった戦略が、「会いに行けるYouTuber」でした。そうです、アイドルとして後発のAKBグループが勝つためにとった「会いに行けるアイドル」としての戦略でした。

今さら後発で「はじめしゃちょー」さんや「水溜りボンド」さん「東海オンエア」さんには勝てない。だけども彼らが、香川に来れたとしても365日で1日。それ以外の364日で勝てれば良い。

そこからは、プリクラオフ会とか、街中撮影企画とか、ガンガン街中でオフラインの取り組みをやって、視聴者と交流する機会を増やす。他のネットメディアと違って、実際のリアルを圧倒的にやりました。そうやってたら、まずは地域の中高生が応援して観てくれるようになったんよね。(スタートアップでいうPMF達成)

「HIKAKINさんにも、はじめちゃちょーにも、東海オンエさんにも会えないけど、瀬戸内サニーなら会える!」そんな身近に応援したいYouTuberの存在が、彼らにとって嬉しくて応援したくなる。

「次いつ街中で企画やりますか!?」「うちの学祭にも遊びに来てください!」、「瀬戸内サニーの動画に出演したいです!」「今年はこんな企画やってください」。InstagramのDMでファンの子たちと毎日交流して、時には学校や受験の悩み、両親との悩みなんかも相談に乗ってます(笑) 本当に嬉しくて仕方ないですね。

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2.地方における「計画的偶発性」という場の重要性

ちょっとだけ暗い話をすると、2年目入って実際に香川県で動ける仲間がゼロになりました。まあ、色々あったんですが、結局全部自分のせいだと思ってます...。

なので、2年目はカメラ片手にペンギンの被り物をして1人で撮影に行って、中高生にインタビューしてました。正直泣きそうなときは何回もありました。「オレ、起業したのに、何やってるんだろって(笑)」

そっから良い感じに東京の時のプライドとか全部捨てれたんです。なんでも挑戦するときはビビってしまう。逆にそれを飛び越えた先にしか見えない景色があることを本当に知りました。

そして、2年目の後半からco-ba takamatsuというコワーキングスペースを利用し始めました。ここからやっと地方での「偶発性の誘発」の話なんですが、地方って偶発性が少ないんですよね。

例えば、僕はアメリカに留学してた時に訪れたシリコンバレーでは、たまたま横にいた人が投資家だったとか起業家だったみたいな偶発性ってあるし、東京で働いてた時もたまたまカフェで知り合いに出会う。そこから会話が始まり、実は自分にとってめちゃくちゃ有益な情報をもらえたり。初期のTwitterも偶発性を生むツールで、視座が同じような仲間と偶然出会える場所だったと思うんです。

だけども、香川に帰ってきてそういう場所が全くないなあと、、、。(UIJターン組なら分かると思うんですが、居場所がないって結構辛いんですよね。僕も何度か東京帰りたいって思う時がありました。)その中で、co-ba takamatsuというコワーキングは県内外から人が集まる場所になりつつあってふらっと面白い人と出会える。計画的偶発性をすごく意識して利用させてもらってます。

実際に、その場をきっかけに、高松市の制度を利用することができたり、フリーランスのプログラマーの紹介で優秀な動画編集者と出会えたり。哲学者の東浩紀さんが執筆してる「弱いつながり」を考えて、書籍の中でいう「旅人」と出会える場所に自分がいることを意識しました。なので、他都道府県のみなさん、香川に来る際は、ぜひco-ba takamatsuを利用してくださいね笑(下写真はこちらから拝借)

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3.「地方でも稼げる」ネットメディアの立ち上げ

はい、みんな気になるお金の部分です。おかげさまで、2年目は1,000万円近くの売上が立ちました。あと、マーケティング支援の受託が増えるかなあと思ったんですが、これ実はほとんどなくて、いわゆるSNSやYouTubeでのメディアタイアップ(広告案件)で成り立ってるんです。

これっていわゆる定説とちょっと違ってて、僕も受託の方が増えるかなあと思ってたのですが、蓋をあけてみると弊社の企画プロデュース力、地域や若者への影響力&拡散力を買っていただき、メディア事業の方で収益化に成功することができました。もちろん、まだまだ行く予定です。

また、クライアント様からは「瀬戸内サニーと一緒に面白いことをしたい!」や「御社と一緒に瀬戸内・香川県から長期的な成長をしていきたい」といったお声をいただくこともあり、本当にありがたいです。

今たくさん仕込んでいるものがあって、3年目、瀬戸内から「面白い」を生み出せるのが楽しくて仕方ないです。今後、視聴者さんとクライアントさま、両方にとって最高なメディア事業を拡大していければと思っています。(去年から実施してるライスフォースさんとの地域応援特集も会社の理念そのものの取り組みでした)

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ここからは、3年目に向けてやること、やりたいことです。


1.地方発ネットメディア・インフルエンサーの未来

まだまだ世の中にポジティブな影響力を持っていきたい。僕はYouTuber時代の大泉洋「大泉洋2.0」を目指すって言ってるんですけど(笑)、地方発で一流タレントが生まれる仕組みが今のネットの時代だったら作れると思っています。

会社というよりも個人が活躍する時代にふさわしい会社・メディア・インフルエンサー像を描きながらそういう存在になっていきたい。そうすればその周りに自然と仲間やクライアントさまが集まり、新しい地域経済が生まれると思っています。

そのために2つやることがあって、一つはチーム一丸となって引き続き動画に力を入れて行くこと。もう一つは、まだまだこういったインターネットメディア・インフルエンサーがどう自社のビジネスに影響するかが企業目線でも伝わっていないと思うので、YouTubeセミナーを地域の企業様向けに実施する予定です。ぜひご参加ください!

2.次、4年目・5年目への土台と種まき

3年目は勝負の年だと思っています。(毎回言ってるけど笑)香川県内での影響力を盤石なものにし、ネットメディア事業の安定的な収益化を測る。そして、4〜5年目に向けての布石を中四国地域(瀬戸内)に打っていく。

そのためには、東京オリンピック以降、事業拡大に伴う採用や資金調達などの必要性を感じています。この辺りを多くの方に協力頂きながら進めていきたいと思っています。

3.メディアからプラットフォームへ:

前職BuzzFeed Japanの本国CEOが「BuzzFeed in 2020」っていうすぎょい記事を年始から出してたんですが、マーケティングファネルの認知や購買意欲だけじゃなくて、しっかり購買・行動までマネタイズできる仕組み作り(eコマース)をもうやってて、しかも成功してる。

認知や興味喚起だけじゃなくて、地域商品のeコマース化ってまだあんまり進んでいないので、購買・行動までワンストップで作れるプラットフォームになっていく。そのための実験を繰り返していきたいと思います。自社プロダクトも視野に入れて。

そして、これはもうやろうと動いてるんですけど、「YouTuberネットワーク」を瀬戸内から作っていく。しっかり同じ視座を持ったYouTuber仲間を各地域で増やしていきたいと思っています。(UUUMの立ち上げ初期に近い)

ということで久しぶりにnoteに書きました。2年目はあんまりブログもnoteも書けてなかったのでガンガン書いていきたいと思います。

ということで、3年目もLet's サニサニ!

2020年1月11日
瀬戸内サニー株式会社
代表取締役船長 大崎龍史




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