見出し画像

0503環境 冥王変異 解説


初めに

 お久しぶりです。
 今回は先日行われたリアルアラサー杯に久々に参加したので、使用したデッキの解説となります。
 普通の【変異カオス】と少しだけ違う部分があるので、今回使用したデッキの利点や構築に至った経緯等を話せればと思いますので、よろしければ最後までよろしくお願い致します。

デッキレシピ

 こちらが今回使用したデッキレシピです。
 パッと見は普通の【神宣変異】と変わらないように見えますが、《冥王竜ヴァンダルギオン》が入っているのが特徴的かなと思います。

構築の経緯

 各カードの採用枚数の理由などを話す前になぜ《冥王竜ヴァンダルギオン》を採用したのか、そこに至るまでの経緯をお話させて頂こうと思います。

 僕は元々『遊戯王マスターデュエル』にて ゲートボールを遊んでいました。
 そして0503を初めて触れるとなった時にカオスに触りたいという思いから一番スタンダードな【変異カオス】を触ることにしました。
 そして実際に使ってみた時の印象が、「変異サウサクである程度遅延はできるけど、フィニッシュ手段の《カオス・ソルジャー-開闢の使者-》に全然辿り着かないし、フィニッシュ手段に欠けている」と強く感じてしまいました。
 仕方のないことですが、《カオス・ソルジャー -開闢の使者-》は制限カードなので到達する機会が少なくて当たり前です。そのためそれを引けなくても戦えるようにするために《突然変異》で《サウザンド・アイズ・サクリファイス》を出すというのも理解はしました。
 ただそれだけであり、0503ゲートボールではそんなの日常茶飯事であり、どのデッキでもこれに対する回答は用意してあります。
 それに加えて0503環境は《サイバー・ドラゴン》の登場や《デビル・フランケン》等の存在によりそもそも機械族が凄く強い環境です。
 そのため、ただ遅延するだけだと相手に《デビル・フランケン》と《リミッター解除》を引き込むチャンスを与えるだけであり勝ち切ることは難しい、ならば【変異カオス】にもそんな他のデッキと戦えるだけの新たなフィニッシュ手段を用意した方が良いと思い至りました。

 【変異カオス】におけるフィニッシュ手段は《カオス・ソルジャー -開闢の使者-》に《突然変異》を使い《サイバー・ツイン・ドラゴン》を出すのが代表的です。
 とはいえ《カオス・ソルジャー -開闢の使者-》は制限カードなため毎試合引き込むのは到底無理です。

 そのためレベル8のモンスターで場に特殊召喚しやすいカードを新たに採用する方が良いと思い探した結果が《冥王竜ヴァンダルギオン》でした。
 それ以外でレベル8のモンスターでいえば《混沌の黒魔術師》(強いが特殊召喚効果をそもそも持っていない)、《ネフティスの鳳凰神》(再生能力を持ってるだけであり特殊召喚するには外付けパーツが必要)、《ホルスの黒炎竜Lv8》(レベルモンスターなので論外、そもそもこいつ単体を維持した方が強い)、《ダーク・ネクロフィア》(墓地にコストで悪魔族3体を用意するのは専用構築にしないと無理)等色々と難点を抱えていました。
 それらに対して《冥王竜ヴァンダルギオン》は手札から特殊召喚出来る効果を自身が持っており、その条件となる無効にするカードもこちらである程度選別可能なため狙って出すのもさほど難しくないというのも選んだ理由です。
 【神宣変異】というデッキタイプがそもそもあったことから構築の土台が既に完成している点も追い風でした。

採用枚数理由

 このデッキ組んでみると分かりますが、物凄く枠がないどころか少しオーバーしています。
 構築段階でも《光の護封剣》や《スケープ・ゴート》の3枚目等入れたいものは多かったですが、それらを投入するとデッキが40枚を超えるため仕方なく削ってある部分があります。
 話すにしても構築の大部分は【変異カオス】であるため特徴的なカードだけ理由を話そうと思います。

《冥王竜ヴァンダルギオン》
 このデッキの軸です。とはいえやはりこのカードも少し癖のあるカードです。
 3枚だと引けるが手札でダブった時が物凄く弱い、1枚だと《カオス・ソルジャー -開闢の使者-》と同様引けないことが多いので2枚が丁度良いと判断してます。
 仮に2枚採用で手札で腐る状況が来たとしても《天使の施し》で捨てたり《同族感染ウイルス》の手札コストにして墓地から蘇生できる2800打点として運用出来るのである程度のケアは可能です。
 《冥王竜ヴァンダルギオン》には特殊召喚時に起きる効果が3種類ありますが、フィニッシュ手段として活用する場合一番強いのが罠を無効にした際のフィールドのカード1枚破壊です。
 モンスター効果を無効にした時の効果も強いですが、そちらを起動するのに必要な罠カードが《天罰》になります。しかし《天罰》では手札コストが重いため不採用にしています。

《盗賊の七つ道具》
 上記でほぼ説明したようなものですが、このカードの役割は4枚目の《神の宣告》として使います。
 罠を起点として動くように構築する場合だと4枚目の働きとして採用をするならこのカード以上に扱いやすいカードはないです。

不採用カードの理由

《天罰》
 上記でも説明しましたが、《冥王竜ヴァンダルギオン》の特殊召喚を狙う場合、このカードは手札コストがとても重いです。
 それに加えてこのカードで無効にしてでも墓地から蘇生させたい強いモンスターも限られており、そもそも効果を止めたい《デビル・フランケン》は出す前に《ハリケーン》等でバックの除去を行ってくるため環境的に噛み合ってないと判断しています。

《死のデッキ破壊ウィルス》
 このカードが環境に存在するだけで構築を歪ませているという点では強いですが、逆に言ってしまえば参加者全員がこのカードを意識して構築しています。
 それに加えて環境的に【ガジェット】が強い環境なのでそもそも刺さる相手が【カオス】系統のみという対ミラー専用カードですが、【変異カオス】ミラーを想定した場合、こちらのデッキは通常の構築よりもフィニッシュ手段へ辿り着くのも容易なためミラーにも微有利がついていると判断したため不採用としました。

サイドについて

 ここまで語っていることから分かるように、このデッキは基本的には【変異カオス】なのでゲームスピードがゆっくりしたデッキです。
 そのため今回参加したリアルアラサー杯では変に対策カードを投入するよりも緩急を大事にして相手に対策を絞らせないようにするため《デビル・フランケン》による早期決着を狙いました。
 そのためほとんど語ることはないですが、1枚だけは話しておこうかと思います。

《封魔の呪印》
 このカードは対ミラーにおける《突然変異》や環境的に《デビル・フランケン》によるフィニッシュ前の露払いの《ハリケーン》を止める目的で採用したカードになります。
 このカード1枚発動しただけで相手のそれら3枚採用全てを腐らせることが出来るという点で比較した場合に手札コストも気にならず、尚且つ《冥王竜ヴァンダルギオン》で1500バーンを与えることにより相手ライフによっては《デビル・フランケン》のライフコストを払わせないということも出来るので採用しました。
 採用したものの全然手札に来なかったことや使用する前に破壊されてしまった為正確な判断はまだ出来てません。

動き方について

 採用されているカードからある程度読み取れるとは思いますが、基本的には相手の罠カードを止めて、それを起点に《冥王竜ヴァンダルギオン》で盤面を荒らして《突然変異》から《サイバー・ツイン・ドラゴン》によるフィニッシュを目指しています。

 主に起点にするカードは《激流葬》やこちらのモンスターの着地時に打たれる《破壊輪》等になります。
 そのため《冥王竜ヴァンダルギオン》が出る状況とは基本的に横にモンスターが展開されておりライフも削りやすいです。

 一度《冥王竜ヴァンダルギオン》を見せると弱いと思われそうですが、相手視点からするとこちらがカウンター罠を使った際に手札に抱えてる前提でのプレイの強要や通常の構築よりもバックの圧力を強く見せれるため見えてもさほど問題ありません。


終わりに

 如何だったでしょうか?
 こんな考え方があるんだというのが少しでも伝わってくれていれば幸いです。
 ではまた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?