家族
地元に帰って家族そして釜石の人達の愛に触れた。
初心に帰れる時間、場所。
お墓にいっておじいちゃんのことを思い出した。
高3の冬の高校選抜の選考会の2日目の夜だった。
おじいちゃんが亡くなった。それを静岡で聞いた時は死ぬほど泣いた。おかあも泣いていた。
釜石に帰って死んだおじいちゃんを触ったら冷たかった。あぁ、ほんとに死んじゃったんだって現実を受け止めきれなくてまた泣きじゃくった。
初めて迎えた葬式。
喪服を着て、たくさんの人がいる場所で1番前に出て天国にいってしまったおじいちゃんに挨拶をした。
たくさん遊んでくれたおじいちゃんの思い出話をしてるときに涙が止まらなくて、なにを言ってるかわからないくらいだったけど
絶対に日本代表になるから天国で見ててね。
そう誓った18歳のあの日から
おじいちゃんやっとここまできたよ、もう少しだよって笑顔で報告した。
真っ新な自分。
いろんな経験で自分に色がついていく。
白から様々な色に。自分の知らないうちに世間と同じ色に染まってしまうときがある。
俺は人生で誰かと同じように生きたいのか?
いや違う。俺は俺で評価され、俺は俺として生きていきたい。
俺だけの色で人生を突き進んでいく。
そう誓って生きてきた。俺は俺のできることを全力で努力すると。
人生を見返してみた時、俺はいつも最高に運が良いことに気付いた。
運が良いことと同時にたくさんの人や縁に恵まれた。
「人生は自分で切り拓くもの」から「人生はたくさんの人のおかげで自分が生かされてる感謝」へと変わった。
運が良かった。みんなのおかげである。
それが今の自分である。
でも俺がみんなと違ったのは生まれつきの楽観的な性格であったことだ。
そうでなかったらどこかでリタイアしていただろう。現実が見えて諦めたと思う。でも今までの人生で諦めるシチュエーションも現実が見えた時は一度もない。
俺なら絶対できるっしょ!
根底にあるのはその気持ちだけ。それを俺はこれからも貫いていくだけである。
その気持ちは人生を豊かにするという魔法である。
俺は人間的な目標がある。
みんなから愛される人間になること。
サッカーでもいい、人間的な魅力でもいい、なんでもいいから、とにかく人に好かれまくれ。
太陽のようにみんなにとって必要な存在に。
岩手に帰ったときに家族と温泉旅行に行った。その帰りにホテルマンの若いお兄さんがすごい素敵な笑顔でありがとうございましたまたお越しくださいませと言ってくれた。
俺はとても素敵な笑顔だなと思った。
そのときにすかさずおとうが言った。
お兄さんとても素敵な笑顔だね。ありがとう。またくるね。とても幸せな時間をありがとう。
素敵な笑顔に対してそれを本人に伝えれる。
気付けばおとうはレストランの人にはとてもおいしかったありがとう、案内の人には丁寧な案内をありがとう、掃除している人には綺麗にしてくれてありがとう、どんな時も優しい笑顔でありがとうと直接伝えていた。
おとうの目の前にはいつも素敵な人ばかりだった。良い人の前には誰もが良い人になるんだね。
そんなおとうが憧れだった。
素敵な笑顔に素敵な笑顔だねって言えるおとうを俺が迷ったときに絶対に流帆ならできるよ大丈夫と言ってくれるおとうをどんな人にも優しい笑顔で話を聞いて優しい言葉をかけるおとうを。
おとう人生で大切なことはなに?
愛だよ流帆。愛を持って人と接するんだよ。
簡単なようでとても奥が深いね。
それが人から愛されるようになるために1番必要なことなんだね。
俺の夢は、
日本代表。海外のビッククラブでやる。
それを叶えてどうしたい。叶えた先はなにがある。
その答えは
ただ、家族が幸せであってほしかったんだ。
親孝行がしたい。
毎日みんなが俺のサッカーしている姿を見て笑顔になって幸せでいてほしいんだ。
家族が大切で周りにもたくさん大切な人がいる。
俺はその大切な人達の大切になりたい。
いつもありがとう。今こうしてサッカーができているのも自分が見える所でも見えない所でも支えてくれる人がたくさんいるからだ。
応援してくれる人、助けてくれる人、その人達のおかげ、いやその人達が全てだ。
実力がなかった俺は運と縁にこれ以上ないくらいに恵まれた。
俺はなにかを返せていますか?与えれていますか?
大好きなサッカーでみんなを熱くできてるかな。笑顔にさせているかな。勇気を与えているかな。
俺、絶対に自分の夢叶えるよ。それは俺の夢でもあり家族みんなの夢であり、そして応援してくれる全ての人の夢であると信じている。
サッカーが上手くなりたいと純粋に上を目指していた姿勢は小さい頃と今も何も変わらない。
夢を追い続けるんだ。大好きなサッカーで1番を獲る。
不可能なことなんて人生にない。全て自分にできる。そうやって毎回夢を叶えてきた。絶対俺ならできる。
神戸に帰る時、寂しかったんだ。前日になると色々考えた。
もっと家族を喜ばせれたんじゃないか、もっとたくさん話せたんじゃないか、もっと伝えることがあったのではないか。
人生はないものねだりなのではないか。
あるものにもっと目を向けて当たり前や日常に有難み、感謝の気持ちを持たなければならない。
俺の幸せとはなんなのだろうか。
それは自分の周りの人間が幸せでいること。
やらなければいけない。掴み続けなければいけない。
俺を応援してくれる人達のために。
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