龍神と繋がる旅『魂の宮古島 その⑦』

三つの井(ガー)を回り
私たちはいよいよ御嶽へ向かいました。

最初に向かった御嶽は
住宅街の中にひっそりとありました。

え・・・・ここ?

それはまるで
外界から忘れ去られたかのように
木や草がうっそうと生い茂った

暗く小さな御嶽

小さな石碑がなければ
ここが御嶽だとはとうていわからない。


私の氣持ちは なぜか沈んでいました。


嫌だな。ここ 本当に入るの?

身を屈めなければ入れない通路には
来る者を拒むように
蜘蛛の巣がいくつも張っています。


「まるで結界みたいだわ。」

そこの御嶽に縁のある数名が先に入り

私は一番最後に みんなの後に続きました。

お供えの準備。
お祈りの準備。

その間も 私は必要以外は言葉を発しませんでした。

ともさんは いつもの様に先頭にはいかず
なぜか私のそばに。


「美仲さん。ここしんどいね」

え・・・・っ


「この場所は美仲さんは苦手だもんね。
手、貸して」

その時まで私は氣付いてませんでした。


必要以上に自分の身を縮め
頭を低くし腕で身体を抱きしめていたことに。

私の手は 冷たく冷たくなっていて
かすかに震えていました。


ともさんが差し出してくれた手を取ると

ふわっと暖かい氣が身体を巡るのがわかります。
心も緩やかになっていきました。

「あ、ありがとうございます。もう大丈夫です」

「うん」

正直 その御嶽でのことは
早く出たいという思いでいっぱいでしたので

祈りを捧げたこと以外はあまり覚えていません。

その御嶽から出ると
清々しい空氣を肺いっぱいに吸い込んで
私はやっと息が出来たようでした。

次に向かった御嶽は
私と あやちゃんに縁のある御嶽です。

ところが
さっきの御嶽で身体が悲鳴を上げたのか
私は急にお腹が痛くなりました

途中にあるコンビニに寄ってもらい
多少 落ち着きを取り戻して
いよいよ 御嶽へ。


そこは さっきの御嶽とは
全く異なる空間。


「明るい!」


入り口には 石造りの立派な鳥居があり
さらに色鮮やかに装飾された龍神が左右に飾られています。

いつも誰かが管理をしているのか
とてもきれいに保たれた空間でした。


石造りの社へ入ると
手前には明るく祀られた石碑。

そしてその奥。
仕切られた場所にも 祭壇のような場所がありました。
そちらは・・・・暗かった。


私とあやちゃんは
そのどちらにもお供えをしてお花も添えました。

最初に明るい石碑の祀られた方から祈りを捧げます。

すると・・・・


じんわり・・・・じんわり・・・・・・


座っている私の足下が暖かくなってきました。


あれ?なんだろう?


と思っていると
どんどん熱くなってきて

「あの~・・・・・熱いんですけど」


「美仲さんの腰回りをみんなが暖めてくれてる」


えーーーー?なにそれ?

なんでも宮古に来てから
私は身体がずっと冷えていたようで

それを一生懸命に暖めてくれているのだそうです。

そうなんだ

ああ、ありがたいなあ~。


それからもう一つの祭壇にも祈りを捧げ

最後にみんなでお供えを頂きました。


ここで祈りを捧げている間
ずっと視えていたのは
穏やかな海の底。

碧く暗い海の底から
海面を見上げると
きらきらと光の粒が輝いている。

ありがとう ありがとう。
愛しています。


御嶽を出るまで
ずっと腰から下がずっと熱かったです

ホテルへ帰る途中
足りなくなったお供え物を買いに
大型スーパーへ立ち寄りました。


私たちは それぞれ気持ちのままに買い物をしていると・・・

外にいたともさんが猛ダッシュで店内に駆け込んできます!


「ど、どうしたんですか?!」

「うん!ちょっと来てー!(;・`ω・´)」


え、えーーーーー?Σ(゚д゚;)


ついて行くと パン売り場の隣にあるイートインコーナーに
知らない男性の姿が。


「この方ね。全国でも有名なカミンチュされてる○○さん♪」

( ゚-゚)( ゚ロ゚)(( ロ゚)゚((( ロ)~゚ ゚


マジかーーー!∑ヾ( ̄0 ̄;ノ

ここで出会ったのには
ちゃんと意味があったんです。


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