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2021年 ドバイミーティングの有力海外馬の紹介

皆さまお久しぶりです!初めて見る方は初めまして!〇外馬を愛する海外血統大好き競馬Vtuberの外野龍志(との りゅうじ)と申します。
前回の香港国際競争の有力海外馬の紹介記事以来2つ目の記事になります(3か月ぶり)

今回は今週末の3月27日にアラブ首長国連邦・ドバイのメイダン競馬場にて開催されるドバイミーティングの4レース(現時点)個人的な有力海外馬の血統やらを紹介していこうかなと思います!

※JRAでの馬券発売対象外のレースも余力があれば追って追記していきます

ドバイゴールデンシャヒーン(ダート1200m)

ヤウポン(Yaupon) 牡4
父:Uncle Mo(Caro系)
母父:Vindication(Seattle Slew系)

戦績:5戦4勝
主な実績
アムステルダムS(GⅡ)D1200m 1着
チックラングS(GⅢ)D1200m 1着

父Uncle Moは無傷の3連勝でBCジュヴェナイルを4.1/4馬身差で楽勝をし、エクリプス賞最優秀2歳牡馬を獲得。その後はGⅡケルソH勝ちやGⅠキングビショップS2着はあったものの、二度のγ-グルタミルトランスフェラーゼの値の異常で現役を引退した。
傾向としてはケンタッキーダービー馬ナイクイストを始め2歳から活躍する馬が多い。
母父Vindicationもまた無傷の4連勝でBCジュヴェナイルを制したが、深刻な怪我で3歳以降走ることなく引退し種牡馬入りした。
産駒傾向はどちらかというと短距離路線で活躍する馬が多い印象。

(現時点で)アメリカのこのレース総大将となるであろう1頭。
BCスプリントでは無傷の4連勝に加え、前走4馬身差の快勝をしたことから素質を買われ2.2倍の1番人気に推された。結果は手応えが怪しくなっていたとは言え、直線入り口で両脇から挟まれる不利を受けて失速し8着と初の敗戦を喫した。
とは言え、レース経験が少ない中でとてつもない不利を食らってもなお8着に粘りこめる地力は有しており、日本馬にとっては脅威な存在であることには変わりない。
戦法は逃げ気味の先行で、早めから仕掛けて粘りこむスタイル。



ワイルドマンジャック(Wildman Jack) セン5
父:Goldencents(Storm Cat系)
母父:Orientate(Blushing Groom系)

戦績:14戦5勝
主な実績
ナドアルシバターフスプリント(GⅢ)T1200m 1着
ペイロスヴァーデスS(GⅢ)D1200m 1着
エディーDS(GⅡ)T1100m 2着
ビング・グロスビーS(GⅠ)D1200m 4着

父はBCダートマイルを連覇した生粋の短距離馬。その父Into Mischiefは米リーディングサイアーを2年連続獲得する等、今全盛期を迎えており短距離~中距離まで幅広い産駒を輩出している。
父自体はInto Mischief同様短距離~中距離と幅広い路線で重賞馬を輩出している。
母父のOrientateは古馬になってからスプリント路線で才能を開花させBCスプリントを制した快速馬。
産駒もGⅠバレリーナS勝ちのインタンガルー等スプリント路線の馬が多めという印象。

元々芝の短距離を走っており、昨年のBCターフスプリントに出走し果敢に先頭争いをするも最後に力尽き7着。続くジョー・ヘルナンデスSでも単勝3倍の1番人気に推されるも直線で力尽き6着の大敗を喫する。
陣営はかつてGⅠで好走したダート競争であるパロスベルデスSへ出走。すると後続を4.1/4馬身差離す快勝。タイムも1.08.98と好時計をマークする。
前走で見せたスピード能力は申し分なく。同じ逃げタイプのマテラスカイにとっては思わぬ強敵の出現といった所か。


ドバイターフ(芝1800m)

ロードノース(Lord North) セン5
父:Dubawi(Mr.Prospector系)
母父:Giant's Causeway(Storm Cat系)

戦績:12戦6勝
主な実績
プリンスオブウェールズS(GⅠ)T2004m 1着
インターナショナルS(GⅠ)T2063m 3着
BCターフ(GⅠ)T2400m 4着

父のDubawiは名馬Dubai Millenniumが残した数少ない後継で、競争馬時代も愛2000ギニー・ジャックルマロワ賞勝ちを始め英ダービー3着と優秀な成績を収めた。しかし後肢の靭帯損傷により現役引退し種牡馬入りへ。
しかし同馬が本領を発揮したのは種牡馬入り後。初年度産駒で英2000ギニー勝ちのマクフィを始め、GⅠ馬9頭を輩出する最高のスタートを切った。近年でもガイヤースやトゥーダーンホット等幅広い路線で活躍する馬を輩出している欧州を代表する名種牡馬だ。
母父のGiant's Causewayは名種牡馬Storm Catの産駒。こちらも競走馬時代は圧巻の成績でGⅠは6勝、デビュー戦の芝1200m戦から引退レースとなったBCクラシックまで13戦して全レース連対という異次元の成績をたたき出し、『アイアンホース』とまで呼ばれて2000年のカルティエ賞年度代表馬に輝いた。
種牡馬入り後もその勢いは衰えず、初年度に最優秀2歳馬になるシャマルダルを輩出。その後もアメリカを中心に欧州やオーストラリア、日本でも実績を残す等世界を股にかける活躍をした。
傾向的には芝・ダート問わずマイル~中距離が主戦場だが、短距離馬や4000mを勝つ馬が出るなど条件を選ばない。

3歳までは準重賞勝ちまでだった同馬は4歳になると才能が開花。初戦のGⅢブリガディアジェラードSを制すと、次走はプリンスオブウェールズS。1番人気は前年の凱旋門賞4着馬のジャパン、2番人気には前走クイーンエリザベスSを快勝して本格化を迎えたアデイブ。このレースを後方待機から他馬をまとめて差しきる豪脚を見せてGⅠを初挑戦初勝利を飾る。
続くインターナショナルSでは前を行くガイヤースとマジカルを捉えきれず3着。英チャンピオンSでは積極的に仕掛けるも得意の末脚は不発し最下位に沈んでしまう。
BCターフでは鋭い脚を見せるもやはり前にいたマジカルやチャンネルメイカーを捉えきれず、後ろにいたタルナワにも差されて4着という結果になった。
重めの馬場よりかは軽めのスピードに乗れる馬場と相性がよく、今回のドバイではプラスに働くと思われる。このメンバーなら実力は最上位か。


ロードグリッターズ(Lord Glitters) セン8
父:Whipper(Mr.Prospector系)
母父:Homme de Loi(Ribot系)

戦績:35戦9勝
主な実績
クイ―ンアンS(GⅠ)T1600m 1着
ジェベルハッタ(GⅠ)T1800m 1着
シングスピールS(GⅡ)T1800m 1着
ドバイターフ(GⅠ)T1800m 3着

父のWhipperは主に短距離~マイルで活躍した馬。ちなみにその父はミスプロ×ミエスクという超良血のミエスクズサンです。
産駒は母父サドラーズウェルズの影響もあるのかマイル~中距離に活躍馬が多い。
母父のHomme de Loiは仏GⅠのパリ大賞を勝ったマイル~中距離で走っていた馬。血統的にはRibot系×Ribot系という今ではかなり珍しい血統構成をしています。
産駒傾向的には平均的にマイル~中距離馬が多いが、中長距離以上を走っている馬も出てきてはいます。

一昨年のドバイターフ3着の実績を持つ1800m巧者。戦法は典型的な追い込み馬で後方からの末脚で差しきる。2019年にドバイターフ3着(勝ち馬はアーモンドアイ)、クイーンアンS1着になって以降は成績は下降線を辿り翌2020年になるとGⅡ3着がやっとという結果にまで落ち込む。
そして2021年はここまでメイダンで始動し、初戦のシングスピールSを後方からまとめて差し3馬身差の快勝を見せる。続くGⅡアルラシディヤは前の2頭をわずかに捉えきれず3着だったが、前走にあたるGⅠジェベルハッタでは残り200mでエンジンがかかると5頭を差しきる末脚を見せ復活を印象づけた。
このコースの適正は折紙付きで、前が崩れる展開ならばこの馬が上位に絡むのは想像に難くない。


ドバイシーマクラシック(芝2410m)

モーグル(Mogul) 牡4
父:Galileo(Sadler's Wells系)
母父:Danehill(Danzig系)

戦績:11戦5勝
主な実績
パリ大賞(GⅠ)T2400m 1着
香港ヴァーズ(GⅠ)T2400 1着
チャンピオンジュヴェナイルS(GⅡ)T1600m 1着

父のGalileoは11年連続で英愛リーディングに輝いている歴史的な名種牡馬。競走馬時代も英愛ダービーを始め8戦6勝、連対を外したのが引退レースであり初ダートととなったBCクラシックだけである。
圧巻なのは種牡馬時代。未だに欧州のトップサイアーとして君臨しているがGⅠ勝利産駒数は88頭で世界最多記録。マイルから長距離まで幅広い産駒を輩出してきたが、特に2400m以上では絶対的な強さを誇る。
母父のDanehillも歴史的な名種牡馬であり、英愛リーディングを3回・豪州リーディングを9回・仏リーディングを2回と世界中で活躍馬を輩出した。Galileoが抜くまではGⅠ勝利産駒数84で世界最多を記録しており、その凄さは一目瞭然である。
産駒傾向は短距離~中長距離と幅広いがこちらは短距離~マイルにかけて活躍馬を特に多く輩出してきた。

2歳にしてGⅡチャンピオンジュヴェナイルSを制するも、続くヴァーテムフューチュリティTSでは後の英2000ギニー馬であるカメコから33/4馬身差の4着。
3歳では英ダービーでサーペンタインから7馬身離れての6着と物足りない敗戦が続いた。秋になりGⅠパリ大賞、相手には独ダービー勝ちで後の凱旋門賞2着のインスウープに英ダービーで圧勝したサーペンタインがいた。道中は後方の内側待機でレースを進め、直線に入ると内から鋭く抜け出し外から伸びてくるインスウープを完封しGⅠ初勝利を飾った。
次走のBCターフでは最後方からレースを進め3角からまくり上げるが、直線では伸びを欠き5着。そして前走の香港ヴァーズでは中団待機で外から仕掛けると鋭い脚を見せ内で粘りこむエグザルタントを3馬身突き放す快勝でGⅠ2勝目をあげた。
前回の香港国際競争の際も上げていた馬だが、やはり力のいる馬場よりも軽めの馬場と相性がよく香港もこなせているのでドバイも問題ないと見ます。
スローになると厳しそうではありますが、末脚は素晴らしいものを持っているので軽視はできない1頭ですね。


チャンネルメイカー(Channel Maker) セン7
父:English Channel(Mr.Prospector系)
母父:Horse Chestnut(Sadler's Wells系)

戦績:38戦7勝
主な実績
ターフクラシックS(GⅠ)T2400m 1着
ソードダンサーS(GⅠ)T2400m 1着
マンノウォーS(GⅠ)T2200m 1着

父のEnglish Channelは2007年のエクリプス賞芝牡馬チャンピオンでBCターフを始め、アメリカ芝路線でGⅠ6勝を挙げた名馬。
産駒傾向としては芝のマイル~中長距離といったあたりか。
母父のHorse Chestnutは南アフリカ産で1999年に南アフリカ三冠を達成している。なおアメリカでもダートGⅢのブロワードHを制している。
産駒傾向としてはどちらかと言えば芝向きでマイル~中距離で結果を残していた。

2~3歳時はGⅠハリウッドダービー2着こそはあったものの目立った成績を出せなかった。4歳時も掲示板止まりが続いていたが、夏場になると本格化の兆しを見せる。GⅡボウリンググリーンSを制すと、ソードダンサーSを2着。そしてターフクラシックSを41/2馬身差つけて念願のGⅠ制覇を果たす。
その後3番人気に推されたBCターフでは11着と大敗。5歳になるとマンノウォーSを1着、連覇を目指したターフクラシックSが2着。
6歳となった昨年は勝ちきれない日々が続いたがソードダンサーSとターフクラシックSを連勝、2年連続大敗していたBCターフではハナを切ると前で粘り切り3着と結果を残した。
今回のレースでハナを切るのはこの馬だろうと思われる。楽に逃がすと二枚腰で逆に引き離して勝つことが出来る馬であり、ペースが落ち着いた時は日本馬にとっては怖い存在になる。


ドバイワールドカップ(ダート2000m)

ジーサスチーム(Jesus' Team) 牡4
父:Tapiture(A.P.Indy系)
母父:Suave(A.P.Indy系)

戦績:14戦3勝
主な実績
ペガサスワールドカップ(GⅠ)D1800m 2着
BCダートマイル(GⅠ)D1600m 2着
プリークネスS(GⅠ)D1900m 3着

父のTapitureはBCダートマイル2着を始めマイルを中心に活躍したTapit産駒。現在は2世代がデビューしており。昨年のセカンドクロップサイアーではティズザローを擁するConstitution、米三冠馬American Pharoahに次いで3位につけており将来の期待も大きい。
実績的にはマイル~中距離寄りだろうか。
母父のSuaveは芝ダート問わずマイル~中距離にかけて活躍した馬。GⅠ勝ちこそはないもののGⅡは2勝している。
産駒傾向的には芝馬・ダート馬どちらも出している感じ。傾向も短距離から中長距離と幅は広めか。

重賞勝ちこそはないものの、GⅠでも安定して好走している善戦馬。
米3歳路線も相手なりに好走をしており初の2000mとはなるがこなせる範囲内だと思う。2着を取ったBCダートマイルとペガサスワールドカップは共にニックスゴーに離されての2着という形ではあるが、近4走で先着を許しているのがニックスゴースイススカイダイバーオーセンティックと何れも一流の馬でありこの馬自身もGⅠ級のポテンシャルは秘めている。
戦法としては中団待機からの差しきりするタイプ。
重賞勝ちこそなくレーティングは低いものの、実力はあるだけにここで重賞以上初勝利になっても不思議ではない。


アフステフィスカル(Ajuste Fiscal) 牡5
父:Ioya Bigtime(Robert系)
母父:Storm Surge(Storm Cat系)

戦績:12戦6勝
主な実績
ホセ・ペドロ・ラミレス大賞(GⅠ)D2400m 1着
宇ジョッキークラブ大賞(URU-GⅠ)D2000m 1着
ポージャ・デ・ポトリージョス(URU-GⅠ)D1600m 1着

父のIoya BigtimeはGⅢを2勝する等、芝の中距離~中長距離で活躍した馬。
産駒傾向は・・・データが出てこなかったですが、個人的には芝ダート問わずマイル~中長距離の傾向なのかなと思います。
母父のStorm Surgeはマイルを中心に堅実に走っていたStorm Catの直仔。
傾向的にはダートの短い所に出てる感じですかね。(こっちもまたデータが少なすぎる・・・)

さて父馬も母父も南米のマイナー種牡馬ではあるのでこの馬について。
2019-20シーズンのウルグアイ二冠馬であり、古馬との初対決となったホセ・ペドロ・ラミレス大賞では後続を7馬身突き放す圧勝をして名実共にウルグアイ最強馬に名乗りをあげた。
その次走に当たるアルゼンチンで開催されたラティーノアメリカーノ大賞では伸びを欠き5着。
今年は年初からメイダンで活動しており、遠征初戦のマクトゥームチャレンジR1では中団に待機すると有力馬相手に互角のレースを展開して5着。続くマクトゥームチャレンジR2では同じく中団待機をすると鋭い脚でサルートザソルジャーに迫る3着の結果を残した。
前走からの上がり目があるかどうかにかかってくるが、メイダンのダートの適性の高さは垣間見え、距離は伸びた方がよいのでマイナーな南米出身馬とは言え十分一発を狙える位置にはいる。
ちなみに南米出身の勝ち馬にはインヴァソールがいます。


今回はこんな感じになりますかね。
一応予想画像も出す予定ですし、27日には同時視聴配信も予定しているので是非!

それでは今回はこの辺で!!

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