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製造現場訪問記:辰巳工業株式会社

こんにちは!中小製造業応援団のたつみです。

今回は実家の鋳物屋「辰巳工業株式会社」へ行ってきました。新型コロナウィルスの影響でなかなか帰省や現場訪問ができなかったので、かなり楽しかったです。

久々に社長に会って色々話も聞いてきました。

新事業部:金型事業部

1年半ほど前に、道路向かいのダイカストの金型を製造している会社を合併して金型事業部がスタートしました。SCS13やハステロイなどの鋳造をしている辰巳工業にとっては同じ金属系ではあるけど少し遠い領域で、かなりチャレンジな新事業部です。経緯の一部はこちらの記事をごらん下さい。

鋳造では見ない設備で、見ないものを作っていて私には新鮮でした。

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さらには新規に金型を作るだけでなく、補修が大きな付加価値になっています。

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「金型を作ったはいいものの微妙にズレている」ということでの引き合いが多く、最終微調整を辰巳工業で行っています。ズレを直したり少しの出っ張りを手で触って平らにしたり、職人さんがすべて手作業で行っています。かなりの繊細な作業になります。

中国などで安く作った金型を日本で補修するケースが多いようですが、補修作業を担える職人さんは全体的に減っています。辰巳工業は若手を育成しようと準備中です。

鋳造事業部

久々に見るとテンション上がりました!熱いステンレスが流れる色はずっと見ていられます笑

新型コロナウィルスの影響は出ているようですが、何とか成り立っているようで何よりでした。辰巳工業は現場の平均年齢が20代で若くて元気な職人/職人候補がいます。鋳物屋も減っているので、価値が高いステンレス系鋳造業として継続してものづくりに貢献していきたいです。

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ちなみにこの写真は新しいデジタル一眼レフカメラで撮影しました。スマホでは撮れない色で大満足です。製造現場を撮影される方にはデジタル一眼レフカメラは特にオススメです。

辰巳工業の今後

辰巳工業の社長「たっくん」にじっくり話を聞いてきました。

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「新型コロナウィルスの影響で受注量は減ったけど、新しいことに取り組むチャンスなので色々とチャレンジしている」とのことでした。私は「え、金型事業部だけでもチャレンジなのに!」と思いましたが、元気な会社はさすがです。

いくつか取り組んでいる一つに「ステンレス系の鋳物は何でも辰巳工業へ」というビジョンがあります。同業者と繋がり、辰巳工業が設備等の都合で対応できないステンレス系鋳造も対応したいと考えており、仲間を探しています。私も仕組みづくりの支援をさせてもらいたいと思っています。

今一番の課題は「人財育成」でした。金型事業部が新規にできて、人材も増えました。作業と教育の標準化をして比較的簡単な作業を早くできるようになってもらい、難しい作業は計画的に技能承継をすることを行うために、作業の見える化と人事制度の改定が必要です。若い人が多く、拡大傾向にあるが故の課題で、非常に健全です。

また、まだ金型事業部やビジョンが訴えられていないホームページの改定も重要な課題です。これは単にホームページの話ではなくブランディングの話になります。人が増えた辰巳工業のインナーブランディングを強化するタイミングだと思います。

株式会社ヴィサイプ
代表取締役 辰巳竜一

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