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第8節 清水エスパルス戦レビュー
アバンテを歌うときはほぼ勝利が決まったようなときです。
しかし、この試合は違いました。
ボールが出れば終わりという場面でボールを運ばれてあっけなく同点弾を許しました。
勝利がすぐ近くにあったはずなのにどこか遠くに行ってしまったような感じでした。
泥沼からはまだ抜けられそうにありません。
さて、今回は3つに分けていきたいと思います。
〈目次〉
1.前半のサッカーと後半のサッカーの違い。それはボランチの″タイプ″によって生まれたもの。
2.『あそこまで行って最後に取られてしまうのは、1人ひとりが甘いということだと思う。厳しい状況のなかでも勝利のために必死に戦っている。』。試合後の挨拶が終わった後に呆然としていた奈良竜樹。″甘い″締め方を改善しなければ勝利は近づかない。
3.出たらポイントになる大塚翔平。彼がいたからこそできるサッカーとは?
以上の3つです。
それでは!
1.前半のサッカーと後半のサッカーの違い。それはボランチの″タイプ″によって生まれたもの。
今回の試合のボランチは前後半で違う顔ぶれでした。
ネット選手が前半プレーし、森谷選手が後半プレーするという形になった中で相手は対応に困ったと思います。
理由としてはタッチ数の大幅な違い。
ネット選手はかなりボールに触る選手です。
実際、タッチ数だと上位に位置付けます。
タメてからの縦パスは効果的でしたし、機能していました。
しかし、鬼木監督が言うように『ネットのところで溜めてからパスというリズムが相手には狙いやすかったのかなというのがあります。』と狙われてたということを強調しています。
だからこそ、テンポ良く繋ぐことができる森谷選手も投入してリズムを作ることや相手に狙わせないことを狙っていたと思います。
『相手からすれば、ボールは取れないし、攻めようとしてもすぐ取られる。』と中村選手は森谷選手が入ったことによって訪れたメリットを口にしています。
前半あれだけ苦しんだのはここが関係していると思います。
後半は一転してフロンターレペースでサッカーができていました。
時にはリズムを生んでいかなければいけないのかもしれません。
普段ならネット選手と大島選手というのがいつも通りの形になりますが、大島選手が離脱したことによって中村選手とネット選手になっています。
大島選手がリズムを作る役割をいつも担っている分、ネット選手がここでリズムを生まなければなりません。
フロンターレのボランチに求められてることは他チームよりも高水準なことばかりですが、それができる選手だからフロンターレに来た訳ですし、問題はありません。
2.『あそこまで行って最後に取られてしまうのは、1人ひとりが甘いということだと思う。厳しい状況のなかでも勝利のために必死に戦っている。』。試合後の挨拶が終わった後に呆然としていた奈良竜樹。″甘い″締め方を改善しなければ勝利は近づかない。
チーム自体も後半で2点返し、逆転をしてロスタイムを迎えた状態で最後にあっけなく失点し引き分け。
いいムードの中での失点でしたし、守備陣が受けた精神的ダメージはかなり大きいと思います。
奈良選手はディフェンスリーダーとして最終ラインを守っていて常にチームの守備意識に対して様々なことを口にしてきました。
久しぶりの勝ちがすぐそこにあった中で、あんな簡単に点を奪われてしまうのはプライドに傷が付くはずです。
あのゴールは単純にチアゴ・アウベス選手の技量もありますし、キーパーはノーチャンスだったと思います。
ただ、『スカウティングで注意していたこと』と登里選手を含む複数の選手が言っていました。
スカウティング通りの守備ははっきり言ってできません。
ですが、ある程度コースを消す守備の仕方はあったのかなと思います。
試合終了後の握手の後に奈良選手はそのままピッチに立ちすくんだままでした。
『ちょっとしたところで一歩寄せる、戻るとか、そういった部分を突き詰めていかないと勝利はまだ先かなと思う。』
小さなところで詰めていかなければこの長いトンネルは抜けられません。
『フロンターレがやりたいサッカーを体現できたと思う。』と決して目標のサッカーが出来ていないというわけではありません。
『厳しい状況のなかでも勝利のために必死に戦っている。』とディフェンスリーダーは次の試合に照準を合わせていました。
3.出たらポイントになる大塚翔平。彼がいたからこそできるサッカーとは?
よくこのnoteでも言っている大塚選手の″ボールの受け方″。
彼は間に入るのがうまいですし、それに加えて受ける能力もあります。
ただ、その後のパスに関していえばまだまだというところです。
しかし、この試合で大塚選手を起用した理由としては【小林悠以外の的】を作るためだと思います。
小林選手は常に最前線でボールを受けていますが実際のところその後の二次攻撃がいまいちになってる部分が少しありました。
まずは大塚選手に当ててから小林選手にラストパスを通すという目的があったと思います。
小林選手がボールを受けることに集中しないで裏を狙い続けられれば得点を奪いやすくなりますし、サイドに流れてプレーすることも容易になります。
『あれだけ中にボールをつければ、相手も中を固めてくる。そこでケンゴさんがサイドチェンジをうまく使って、サイドの嫌な場所を使っていた。』と大塚選手も言うようにサイドを使えた攻撃から中村選手が得点を奪っています。
『今日はゴールもアシストもなかったし、チームも引き分け。また試合に向けてアピールしていきたい。』
大塚選手は試合に出場し続けるために走り続けます。
(RYUJI ICHIYA)
【お知らせ】
日頃から見て頂きありがとうございます。
J1リーグ戦は全試合プレビュー・レビューを書くと言っていましたが、次節のC大阪戦は諸事情のためお休みさせて頂きます。
5月5日の新潟戦からプレビュー・レビューを再開します。
申し訳ございません。
ご理解お願い致します。
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