上肢、胴体、背部の疾患


肩こり

肩こりと言っても
色々なケースがあります。
ただし
肩のコリに
直接鍼をすることは
ほとんどありません。

肩は常に引っ張られている

いわゆる肩こりは
肩関節の骨
(厳密にいうと肩甲骨)

頚椎の間に起こります。
肩がこったな~と
思わず触ってしまう場所ですね。
その部分は腕を
吊り下げているので
常に引っ張られています。

つまりは
姿勢などのバランスによっても
ねじれが生じたりすると
一部に疲労が
いつも以上にかかってしまう
場合もあるわけで
肩こりは
多くの場合
他の部位からの
バランスで
起こっていることが
ほとんどです。

もちろん肩こり本体に
鍼を刺して
良くなる場合には
迷わず刺します!

ただし
私が学生のころに習った
肩こりの治療方法では
実際の患者様へ
なかなか効果がでなかったので
年々進化し
いまの治療法に
落ち着きました。

四十肩、五十肩

なぜ40代50代に起こるのか

まぁ
まれに三十肩なんて方もいますが(;^_^A

私見つけてしまったのです。
四十肩五十肩の
ほとんどは
肩関節の問題ではありません。

だから
一部の症状を
除いて肩関節に
鍼はしません。

だって効かないですから。

四十肩、五十肩という
年齢がヒントに
なりました。

また
整形外科で
行うような
ヒアルロン酸の注入
(潤滑の補助??)も
効果がありません。

なぜなら
肩関節本体の
老化ではないからです。

四十肩、五十肩のひみつ

台湾には大きな鍼灸の流派が
有名なもので
3つほどあります。
そのうちの一つに
董氏(とう氏、お名前ですね)奇穴
というものがあり
台湾の鍼灸系のお店に行くと
ずらーと販売されています。

その本はもちろん漢文ですが
漢字の連続でも
何となく意味はわかります。

奇穴(きけつ)治療は
奇妙なツボ(穴)を使うので
予想外の場所を治療点として
使用します。

前置きが長くなり
申し訳ないのですが
四十肩五十肩の
治療点はなんと
『股関節』にあるのです。

簡単に言うと
『付け根』同士でつながっているのですね。
これは妄想ではなく、事実なのです。

また
実際の患者様で
当初は
四十肩、五十肩でお越しでも
『じつは股関節も痛い』
とセットで治療をご希望の方も
いらっしゃいました。
それも複数回経験しました。

股関節と背骨の周囲を治療すると
あら不思議
肩関節が
さっきより痛くない・・・(;^_^A
ということが
起こります。

なせ40代、50代なのか

これは
姿勢の問題なのです。
40代50代は
人生の折り返しです。

丹田のエネルギーの減少が
折り返し地点になります。
(エネルギーがゼロになると
命が終わります。)

その時に
丹田(下腹部)から
ジェンガ(おもちゃ)の
一本を抜いたと
考えてみてください。

ジェンガは昭和のオモチャですが
棒を抜くと
ヘタすると倒れますよね。

試しに
身体を前かがみにして
肩関節を前側に挙げてみて
(前ならえのように)
ください。

通常通りには
挙がらないのです。
挙がる方は
おそらくやり方が
私の想定と
違う方法で
試されています。

とにかく
身体の前傾が
肩関節の可動域に
影響します。

お年寄りは
身体が前傾していますよね?
その始まりが
40代や
人により50代なわけです。

長くなりましたが
腱板断裂は
構造上の問題ですので
鍼灸治療では
対応できません。

テニス肘

テニス肘は
上腕骨
外側上顆炎とも言い
チェアーテストで
鑑別できます!
チェアーテストとは

なにか
物をつかんだまま
手首を
手の甲側に曲げて
物を持ち上げた際に
肘に辺りに
痛みが出るか出ないか
そうした理学検査で
確認ができます。

治療する場所は
肩甲骨まわりと
(棘下窩付近)
弁慶の泣き所付近の
ツボです。

また
テニス肘は
精神的な悩みからも
起こりますので
必要があればそちらへの
アプローチも
行います。

ゴルフ肘


これは
上腕骨
内側上顆炎です。

テニス肘同様に
肘周りの
痛みです。

こちらは
実は
太ももの内側で治療が
可能であることが多いです。

チェックして
症状に変化があれば
実際に鍼をします。

逆流性食道炎

消化器系の疾患です。
通常
消化器系(いわゆる胃腸)
は口から肛門まで
一方通行です。
それが生理的な働きです。

それが
『逆流』する疾患です。

また例によって
身体の中心から考えてみますと
上部に向かうエネルギーの流れが
強くなりすぎるときに
こういった症状が起こります。

もう一つは
下向きのエネルギーが
(上から下へ引っ張る)
弱くなる場合にも
起こります。

これは
大元のエネルギーである
腰回りのエネルギーのことです。

ですので
逆流性食道炎は
腰回りの治療で
だいぶ良くなります!

咳の種類

咳にも種類がありますね。

  • カラ咳

  • 痰がでる咳

痰の種類

また痰にも種類があります。

  • 透明

  • 白い

  • 黄色い

  • 赤い

などです。

咳の種類は
カラ咳と
痰の絡んだ咳とありますが
これは肺
(伝統医学的な肺)の状態を
表しています。

乾いた肺は
湿気がない状態となりますので
水が供給されていないのか
水は供給されているが
熱が多すぎて砂漠のようになっている状態
ぞれぞれを表します。
まぁ治療は
大きくは変わらんのですが(;^_^A

痰の絡む咳
これがある肺の状態は
外邪(主に湿邪の影響とか)を
考えつつ
あとは五臓の不和(内因)と
その方の体の使い方(不内外因)を
考えないといけません。

例としては
風邪をひいてしまって
咳が出る+痰が絡むとき

その痰の性質、色などによって
お体の状態が
どうなっているのか
判断することができます。

または
痰の出やすい食べ物ばかり食べているとか

ストレスで咳が出てしまうとか

治療のパターン

色々なパターンがありますが
治療は大体同じです。
(異病同治とも言います。)

具体的な治療は
まずは
背部(特に肩甲間部)
と胸部(胸骨、鎖骨付近)
の反応チェック

またカラ咳と
痰の咳
どちらも水が
関係しているので
腰回りのチェックが
必要です。

咳の治療というと
手の太陰肺経に注目
される場合が多いですが
最後の補助的に使用する程度で
背部の方が
大きく身体に変化を促すことが
できます。

便秘と下痢

便秘

逆流性食道炎のところで
少し書きましたが
消化器系(胃腸)の生理的な
働きは

上から(口)から
下(肛門)まで
一方通行です。

その流れが
どこかで阻害された時に
お通じも出づらく
なります。

器質的、構造的な
問題を除いては
精神的な影響が大きいように
思います。

下痢

下痢は身体から
何かを緊急に出さないといけない時
の解毒の反応
(毒、冷えなど)
それと
感情などによって
(怒りや不安、恐怖)
エネルギーが急激に
上昇した際に
緊急の反応として
気を下げるために
下痢をしたり
(ストレスで下痢したり)

水分を摂りすぎても
下痢しますよね。

治療の方法


解毒の場合には
エネルギーの配置換えで
対応します。

また気(エネルギー)が
急激に上昇しているとき
それを降ろすような治療をします。

また
それぞれの場合に
有効なのが
裏内庭(うらないてい)という
ツボです。

とにかく足の裏周囲で
反応が強く出ている
場所でしたら
大体使えます(^^)/
足の裏は
透熱灸(とうねつきゅう)
というお灸を使用します。







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