大人になって派手に転んだ

位置が悪いのか部屋のベッドの角によく足をぶつける。
まあそれの痛いこと。まったく準備ができていない外から来る衝撃にしばらくその場から動けなくなる。

酷いときは派手に転んだこともある。
そのときはなんだか急に悲しいというか虚しいというかなんとも言えない気持ちになって、そのまま立ち上がらずにしばらく倒れたままでいた。
なにをやっているんだという自分の不甲斐なさみたいなものが由来な気がする。
すぐに立たないことで逆に小さな抵抗をしているみたいなところもあるかもしれない。それに意味はないけど。

飲み物が入ったコップを持った状態で足をぶつけたとき真っ先にコップに手をあてて中身がこぼれないようにしたが、今考えるとなんでこんな痛い思いをして自分より床が汚れないかとかそんなことを優先したのかとやっぱり悲しくなる。
いっそ飲み物をぶちまけた方が清々しいかもしれない。

そのうち家の中だけでなく人目のある外で派手に転ぶときがあるかもしれない。
そのときもすぐには立たずに転んだ事実に抵抗できるだろうか。
きっと人目が恥ずかしくてすぐに立ち上がり速足でその場を去るんだろうな。

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