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ボイラー技士試験の思い出

 私は大学2年次の時から就職活動に向けて資格取得を始めました。
一番最初に受験したのは灯油やガソリンの取り扱いの為の資格「乙種4類危険物取扱者」でした。私は千葉県在住でしたが県内では年2回程しか試験が開催されない事もあり、東京都の笹塚にある消防試験研究センターまで受験しに行きました。無事に合格し、次は何を取得しようかとネットで検索する内に危険物取扱者とボイラー技士をセットで持っていると良いとの情報を見聞きし、「二級ボイラー技士」試験を受ける事に決めました。

 半ば思いつきで受験を決め、受験申請をした為、勉強期間は2週間しか無く、私はとりあえずネットでおすすめされていたナツメ社の二級ボイラー技士試験過去問題集を購入し、解答を暗記して受験に挑みました。(なんて強引な勉強法なのだ…)試験日は確か平成25年の9月くらいだったかと思います。

 受験会場は千葉県市原市にある関東安全衛生技術センター。最寄り駅は五井駅でそこから片道390円のバス(試験日は臨時便がドンドコ出る)か、乗り合いタクシー(1人片道600円支払って4人乗り込んだら発車)で約20分の山の中のセンターへ・・・千葉県内に住んでいる私でも会場まで1時間30分かかりましたので、群馬県や山梨県など遠方の県から受験に来られておられる方々は泊りがけとなり大変そうですよね・・・

 試験時間は13:3016303時間で1時間経過すると退出できます。
皆がどんどん退出する中、私は過去問を短期間しかやっておらず半分当てずっぽうだった為、心配になり試験時間をフルに使って解答しました汗
最後に残っていたのは私一人!試験監督も「早く帰れよ・・・」と思った事でしょう。一応、免許申請用紙を持ちセンター前の最終バスに乗って五井駅まで帰りました。

 二週間後、家にセンターから試験結果を告げるハガキが来ました。諦め気味で中を開けてみると、なんと合格の文字が!嬉しかったですが、試験合格しただけでは免許証は貰えず、ボイラ協会が主催するボイラ実務講習という3日間の講習を受けたら貰える修了証もなければなりません。
この講習がまた高いんですね。私が受講した平成2510月の時は受講費が19,700円、テキスト代が約3,000円でした。県内では年に数回しか開催されていなかった為、またまた東京に出て新橋にある日本ボイラ協会のビルで受講しました。講習は平日に3日間あり、受講時間は確か09:0017:00

 当時は大学生だった為、講義を休んで行きました。私は全講義にしっかり出席していたので、教授にサボったと思われるのは嫌だなと思い、私用なので言い訳にはなりませんが一応、講義を担当する教授達の部屋に行き「欠席扱いでも問題ないが、どういった理由で休むかは報告します。」と言い、受講表を見せてボイラ実務講習の為に休む旨を報告したところ、「実際に免許証が届いたら見せに来なさい。それをもって君は出席した事にします。」や「就活の為なら良いよ。その代わりこの受講表と学生証のコピーをとるね。」と温情をかけてくださった為、問題なく受講できました。専攻とは全く違う資格の講習ですが、教授達から理解を得られて安心して受講出来ました。

 講習スケジュールは12日目は座学、3日目は実習(実際にボイラを運転する)。受講者は中年男性が多かったように思います。この講習は試験が無く、ただ受講すれば良いので12日目はコッソリ消防設備士試験の勉強をしていました。中にはスマホで遊んでいる人もいましたが、その方は講師の先生から注意されていました。3日目の実習では人生で初めてボイラを見たのですが講師から操作してみろと言われ、まごついてしまい「君はもう筆記試験に受かっているんだろう!しっかりしなさい。」と指摘されてしまいました汗

 そんな事もありましたが何とか修了証を手に入れて試験合格通知書を添えて平成25年の10月下旬に免許申請したのですが実際に免許証が届いたのは平成251210日くらいでした。早めのクリスマスプレゼントみたいなもんですね。
 思い付きから始まり、マグレで受かって講義を休んで実技講習に行った二級ボイラー技士は大学時代の良い思い出になりました。しかし取得したものの現在はボイラーが設置されている施設は減少傾向であり、蒸気が必要な施設であっても資格が必要のない小規模・小型ボイラが増えている為、一定規模のボイラを2年以上取り扱った経験が無ければ取得できない一級ボイラー技士は取れないだろうと思っていました。現に一番最初に就職した企業の現場でもボイラーはありませんでした。

 紆余曲折あって再就職した前職の現場に何と!一定規模のボイラーがありました。これは何としてでも2年はかじりついて取得してやろうと思い、まずは一級ボイラー技士筆記試験を受ける事にしました。
 二級受験時に過去問丸暗記で受験した為、知識は全て抜け落ちていましたのでガッツリ参考書と過去問題集を解き2ヵ月勉強して筆記試験に合格出来ました。残る実務経験もクリアして何とか一級ボイラー技士免許を取得出来ました。ボイラー技士は思い入れのある資格だったので一級に昇格出来て嬉しかったです。

 ボイラー技士の資格区分は特級・一級・二級とあり、更に上の級が存在します。特級ボイラー技士試験は毎年10月に行われ合格率が確か20%くらいとか・・・実務経験も一級を取得してから5年以上も要します汗
出来れば特級まで昇級したいものですが、それは神のみぞ知るですね・・・(まずは努力せぇ!)

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