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パニックの話

パニック障害とは突然理由もなく、動機やめまい、発汗、窒息感、手足の震えといった発作(パニック発作)を起こし生活に支障がでる状態。
調べてみるとこんな説明が厚生労働省のホームページに書いてありました。

先日、友人に会ったときに同僚がパニック発作をたびたび起こしてしまうという話をしました。
パニック障害という言葉はたまに耳にしますが、私自身はそのような人に会ったことがありません。
どのような症状なのかは正直想像がつかないのですが、調べてみるとかなり辛い症状なのだなと思いました。

ところでパニックの語源はもともとはギリシア神話にあるようですね。
ギリシア神話に登場するpanという神様が由来だそうです。
このpanは上半身が人間で頭にヤギの角が生えており、下半身はヒヅメのついたヤギの足をしているそうです。
そしてpanは昼寝をさまたげられると、人や家畜に突然の恐怖を与えると言われていました。
恐怖を与えることによって人を混乱した状態にさせることからpanはpanicの語源となってそうです。

パニック障害ではなくても人はたまにパニックにおちいることがあるのではないでしょうか?
それはだいたいは予期せぬ事態が起きた時です。
たとえば人に怪我をさせてしまったり、急になんの前触れもなく怒られたり。あるいは自分が事故にあったり、突然目の前に奇妙な人が現れたりしたときなど。
このような事態に遭遇すると人はパニックに陥りやすくなるのではないでしょうか。

私もたまにあります。
仕事をしていて急に患者さんから怒られたり、あるいは急にクライアントに仕事の依頼を断られたりと。
だいたいは予期せぬ事態が急に現れた時にパニックになります。
そんな時は心臓が高鳴り鼓動が早くなりかつ変な汗がでます。
そして体は震えてしまい気づくと呼吸も浅くなっています。

パニックになるとやはり正常な判断ができなくなるのが人間です。
頭の中で論理的な道筋をたどって思考することができなくなります。
そして混乱した状態で相手にたたみかけられると、さらに混乱がひどくなります。
できればこのような状態は避けたいところです。

なので私はパニックに陥ってもすぐに抜け出す方法をとっています。
予期せぬ事態が起きてもそれを受け入れて行動するのです。
その方法は隣から自分を眺めるように自分と向き合うことです。
パニックな状態になっている自分を「あーなんだかパニックになって混乱している人間がここにいるな〜」と見るのです。

このような感じで自分を俯瞰してみると意外と冷静になれます。
おそらく自分を客観視できているからでしょう。
まるで自分が自分という操り人形を上から糸を引いて扱う感じです。

そのようにパニックな状態でも自分を冷静に見つめることができるよ状態になったらあとは体が静まるのを待ちます。
心臓の鼓動、汗、呼吸などが落ち着いてくるのを待ちます。
その時に私が考えているのはアドレナリンの半減期です。
(半減期とは物質が体の中で分解されて半分の量になるまでの時間)

アドレナリンは神経伝達物質で人がなにか緊急な状態に陥ると放出されます。
アドレナリンの半減期は3~5分といわれています。
なので一旦冷静になることができれば、アドレナリンの半減期を思い出してパニックな状態はあと3~5分で落ち着くと考えるようにしています。

それでも落ち着かない時は深呼吸やお腹の力を抜いてみます。
あと余裕があるのならば冷たい水で手を洗うことも有効でしょう。
するとすぐに頭の中がクリアになる感覚があります。

自分を客観視できるようになるためには訓練が必要です。
パニックに陥ってもいかに早く冷静になれるか。
この点を意識する必要があります。

日常的にパニックに陥ることはありません。
しかしそのような状態になったときに抜け出す方法を備えておきたいものです。

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