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栗原陵矢


やっとやる気が出たので書きました。全てを語ると長くなるので、前に書いたコラムを見てもらえると嬉しいです。宣伝です。

主力の怪我や不調が多い中、全試合出場を果たしキャリアハイ、柳田と共に打線を引っ張る活躍。東京五輪では日本代表に選出され、痺れる場面での素晴らしいバント、またムードメーカーとして金メダルに貢献。パリーグTVさんが全安打集を作ってくれると期待してたんですが、残念ながら無かったのでホームラン集載せときます。

2021シーズン振り返り

今季の活躍の要因をゴリゴリ主観で分析します。
1つ目は追い込まれてからの打撃。

まずは偉大なる平石コーチの記事を読んでもらいたい。

この記事も最初に載せたコラムもほぼ同じような事が書いてあるんで見る目はそんなに悪くないんじゃないかと思いますね、ただの自慢です。

そんなことは置いといて、追い込まれれば真っ直ぐをファウルで逃げながら〜と簡単に言っているがやるのは相当難しい。真っ直ぐをカットするだけなら出来るが、どこかでフェアゾーンに入れてしまったり変化球を打ち損じ、ボールゾーンまで追いかけて三振してしまう選手がほとんどだろう。そんな中粘り強く対応し、少し浮いたフォークをセンター前に弾き返していた印象が強い。実際フォークの打率も3割近く、追い込まれてからの対応、決め球打ちと素晴らしい技術を見せつけた。

2つ目は高め対応。
6/19日ハム戦の最終回に放った第8号ホームランは、高めにホップするストレートを投げてくる杉浦をしっかりイメージした打撃だった。コースや高さによってスイング軌道を使い分け、今年は極端な苦手ゾーンを作らず、満遍なく打てていた。

3つ目は全く歯が立たない打席が減り、どんな投手でも勝負出来るようになった事。これはよくツイートする楔、バランサーと呼ばれる打者に必要な要素であると思っていて、特にそれが感じられたのが去年から今年の前半戦まで完璧に抑えられていた山本由伸との対戦である。9/3の試合で終盤1点ビハインド、柳田敬遠後に迎えた打席で追い込まれた後に甘く来たスラをセンター前に弾き返した同点タイムリーはシーズンで1番興奮した場面だった。今季打った4本のヒットは、いずれも後半戦4試合対戦して打ったものであり、本人に栗原さんには毎試合どこかで1本打たれると言わせる程に成長した。

その他にも真っ直ぐに差し込まれている時期や外国人投手、クイックなどのフォームが速い投手相手に対応出来るようにドジャースのシーガーのような打撃フォームを取り入れてみたり、隙をついた3盗やセーフティーバントを試みたりと状況を考えた打撃が多く見られた。小技や隙をつく作戦は、CSで見せたオリックスの素晴らしい攻撃のように闇雲に乱発するのではなく、ここぞという場面を見極め、一気に畳み掛ける事が重要である。3盗を試みたのは8/21ロッテ戦同点で迎えた8回(あれ絶対セーフだったろ)、セーフティーバントを決めたのは8/24西武戦1点ビハインドで迎えた8回の先頭(これが起点となりこの回逆転)と、ここしかないという展開で繰り出す野球脳の高さを見せるなど、素晴らしい1年だった。

来季への課題

ワンランク上の真っ直ぐ対応。

特別打っていないわけではないが、簡単にアウトローでカウントを稼がれたり、2ストライクになると変化球をマークしポイントを下げるため、追い込まれてからのインストにやられる場面が目立った。どこかのホークス雑誌(詳しく覚えていません、分かったら教えてください)でも語っていたようにしつこくインサイドに来たり、状態が悪いと見れば同じ球で簡単にカウントを稼がれたりと、去年とは違う攻めをされたと語っていた。特に同じようなアプローチをする森友哉率いる西武投手陣には、スラットスプリットでカウントを稼ぎ、インストで締める配球に散々苦しめられた。この流れで行けば抑えられるという配球パターンをイメージさせない事も楔打者に求めたい要素である。

例えば、西武の栗山がやっているポイントは変えずにタイミングやフォームをコンパクトにするのも真似しても良いかもしれない。また師匠である楔最強打者、我らが中村晃の対応は、際どい所は逃げながら浮いてきた変化球を狙うアプローチで、真ん中から外の真っ直ぐは逆方向にカットするが、インコースに来た真っ直ぐや変化球は引っ張ってファールにしている。インコースを流すのは難しいので、コースで目付けをしてファールの方向を決めているのかも知れない。印象的なのは18年の広島との日本シリーズ第5戦、満塁で大瀬良から打ったタイムリーは、1球前のインコースをファールに出来た事で打てると思ったとコメントしており、本当にとんでもない技術である。難しいとは思うが、これらを参考にした良い対応を来年は見せて欲しい。

後は本人も自主トレのテーマにしていた集中力。2年レギュラーとして出続けて経験も引き出しも増え、技術は申し分無いので、いかに自分の良い状態を保つ、波を少なくする事が出来れば、3割20本は通過点だろう。それくらいのポテンシャルがあると信じているので、来年は期待したい。

ダラダラと語ってしまったが、当アカウントは2軍暮らしの時からホンモノになると追いかけて来たので、とても思い入れがある。それだけ素晴らしい選手である事が伝わっていれば嬉しい。打席1つでも状況を見てどのようなアプローチをするのか楽しみになるとともに、自分も勉強になるようなインテリジェンスの高い打者であるので、そんな視点で野球を見るのもおすすめしたい。

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