#7 私ったら…!/泖
うっかり産の失敗にチャーミングを添えて
こんばんは!
実は、これから〈mid90s(ミッドナインティーズ)〉という映画をみる予定です。ということで、わたしはいま、サイゼリヤでレイトショーの時間を待ちながら往復書簡を書いています。
突然ですが、みなさんは料理中に砂糖と塩を間違えたことはありますか?
「砂糖と塩を間違えるなんてありえねぇ」と思う人もいるはず。わたしもそう思ってました。まさか自分が間違えるまではね。
それは忘れもしない今年の4月末。
コロナの影響で仕事に行けず自宅待機をしていた期間、わたしは急にサバの味噌煮を作ろうと思い立ちました。
きっかけは、何気なく買ったセブンイレブンのサバの味噌煮にハマったこと。一週間くらい毎日食べ続けているうちに「自分でセブンのサバの味噌煮を再現してやる!」とDIY精神みたいなものに火がついてしまい、一からサバの味噌煮を作ることに。
あの、甘じょっぱくて、しかも深いコクのあるサバの味噌煮を作るにはどうすればいいのかと考え抜いた挙句、まずは無難そうなものを作って味を見てから自分でアレンジを加えようと、とりあえず最初はクックパッドに頼ることにしました。
これでセブンイレブンのサバの味噌煮を自宅でも再現できる!今日はその第一歩なんだ!と息を巻いていたのはいいのですが、冒頭にあった通り、わたしは砂糖と塩を見事に間違えて、ただただ塩辛いサバの味噌煮を生み出しました。
そのあと、どうにか甘じょっぱい煮汁を作りましたが、肝心のサバはすでに味がしみて塩辛いまま。
家族に「おいしかったよ〜」と言われても気分は晴れず、ついには自分の失敗に落ち込み、気持ちのやり場もわからなくなってしまいました。
もうサバの味噌煮が食べたくなったらセブンの出来合いのものにする、もう金輪際サバの味噌煮なんて作りたくない、しょっぱい、最悪、絶望。
と、この「私ったら…!」のお題をもらうまでは思っていました。
「私ったら…!」について書くために、この言葉の意味を考えていたのですが、まずはじめに及川さんがチャーミングにテヘペロしている映像が浮かびました。
もっと深く考えると、テヘペロしている及川さんが「えー、いいじゃんいいじゃーん」「失敗は成功のもとって言うし〜」「っていうか最近のコンビニって惣菜のレベル高いしさぁ〜」と言っている映像も浮かんできたのです。
そうしてテヘペロな及川さんを映像化していると、もしかすると「私ったら…!」って、失敗をチャーミングに受け入れられる人がする反応なのでは?という結論に思い至りました。
失敗は成功のもとでしょ?いいじゃない、失敗しても。死ぬこと以外はかすり傷よ。砂糖と塩を間違えるなんてかわいいもんじゃない!かすり傷にもならないわよ!テヘペロ!
そんな意味が含まれているんじゃないか、と思ったら、うっかりミスもチャーミングに受け止めて前に進まねば、と感じるようになりました。
たとえ、その失敗がうっかりから来るものでも、自分を責めずにチャーミングに受け止める。
とても大事なことに気付かされました。
ありがとう、及川さん。
わたし、一度の失敗ごときにめげず、サバの味噌煮を極めます。失敗したとしても「私ったら…!」とチャーミングにテヘペロすることにします。
追伸。
テヘペロって、もう死語なのでしょうか。
「死語」って表現、なんとかなりませんかね。
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