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俺の原点!!

【第1章】
─幼少期編─

昔昔あるところに

りゅうすけという男の子が

おったそうじゃ。

京の都の寺の近くで

産声をあげたと母うえに

聞かされておった。

そりゃー元気のいい

男の子だったそうじゃ。

りゅうすけには2つ離れた

姉うえがおったそうじゃが…

この世に産声をあげて

わずか2日で天に召されたと

思春期のころに聞かされました。

幼い頃のりゅうすけは

誰からも愛される

とても人懐っこい

子だったそうじゃ。

わたしが微かに覚えてるのは

部屋のまどから見えた寺と

アコギの音色がかすかに

覚えておる程度で

あとは何も思い出せません。

その時にアコギを弾いていたのが

実の父親であったことは

それから長い年月が経って

聞いたそうじゃー。

京の都で父上と母上が離婚して

現在の母上の故郷の広島に

帰ってきたのは、わたしが

三歳ぐらいの事だと

聞かされております。

母の手ひとつで七歳頃まで

そだてられました。

幼稚園の運動会などでは

お父さんが肩車をしていますが

りゅうすけは母に肩車をして

もらっていました。

現在とちがい

片親だというだけで

いじめにもあいました。

とうぜん母ひとりで食べて

いかないといけないので

家のカギを首からぶらさげる

カギっ子ってやつでした。

でも母は…

愛情を存分に注いでくれました。

わたしも何不自由なく

くらしていました。

小学校2年生のときに

隣の町の学校に転校しました。

そしてそこで…

新たなる事件が

りゅうすけを待っていました。


                                             つづく




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