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LEICAを使うと写真が下手になる

LEICA M10-Rを使い始めて一ヶ月半。撮ることが楽しくて、とにかく毎日持ち歩いている。それまで持ち歩いていたα7Cは、すっかり防湿庫で眠ってしまった。こんなに楽しいのは、本当にすごい。

一方で、いい写真が撮れるかというと実はそうではない。というか、「写真が下手になった!!!」というのが最初の印象だった。マニュアルで合わせるピントはずれまくるし、ピントに意識が行くから構図も適当になってしまう。いい写真が撮れる率が下がってしまった。いわゆる撮れ高が少ないのである。

そんなことを感じていたときに、富士フイルムの上野隆さんのインタビューを見て、おんなじことを話していて、面白かった。自分にとっては納得の行かない写真ばかりで、最初はライカを買ったことを後悔した。けれど、あるとき友人に写真を見せたときにライカで撮った写真を絶賛される。「見たままが撮れている」という。

だから、ライカを使うと、下手になる。けれどそれは悪いことではなく、自分の思い通りにフレーミングした余裕のない写真ではなく、それとは別の「良い写真」になるのである。

「うまい写真」については、渡部さとるさんがYouTubeで取り上げている。この一連のシリーズも非常に参考になる。

ここで取り上げられている熊谷直子『赤い河』は、僕も早速購入して見ているのだけど、本当に「すごい」写真だ。熊谷直子のような写真を撮るのに、先日発表になったソニーのα1などは、むしろ足かせになるだろう。上手な写真は撮れるかもしれないが。

ということで、「LEICAで写真が下手になる」ことは、むしろウェルカムなのである。

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