勝率・期待値・SPR・EQR(その0)

今回の記事は『勝率・期待値・SPR・EQR』の用語の説明です。
次回の記事でこれらの指標がどう影響しあっているのか様々な場面でポジションやアクションを含めてプリフロップ~ポストフロップのアクションについて検証していこうと思います。
(2/12の時点でまだ書いてる途中なので近日中には書きます。)

勝率(equity)と期待値(EV)

英語で言うと勝率はequityで期待値はexpectation value略してEV
epuityという言葉を英和辞書で調べてもそんな意味が出てこないのですがポーカーの話の中では【equity=勝率】と考えて支障はないです。
英語で言った方が格好良いので人と会話するときは英語の方を使いましょう。簡単に用語の意味を説明します。

EVはこんな式で表せます。

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よくわからない呪文みたいな文字が表れてきました。
ポーカーにおけるEVとは簡単に説明すると
『一回あたりにどれだけ稼げるか(期待していいのか)』と言うことです。
これがマイナスになることもあります。そのようなアクションは避けた方がいいでしょう。

具体的に説明していきます。

問題 1-6の目があるサイコロがあり。それぞれの目が出る確率は同様に確からしい。(それぞれの目が出る確率は同じで1/6という意味)
・サイコロを振って1-3の目が出た場合は配当はありません。
・4-6の目が出た場合は(出た目×100円)が配当されます。
このゲームでの勝率(equity)と期待値(EV)は?


解答
・勝率(equity)は4-6の目が出る確率なので3/6=1/2=50%
・期待値(EV)は
1の目が出る確率が1/6で配当が0円
2の目が出る確率が1/6で配当が0円
3の目が出る確率が1/6で配当が0円
4の目が出る確率が1/6で配当が400円
5の目が出る確率が1/6で配当が500円
6の目が出る確率が1/6で配当が600円
期待値(EV)=0×1/6+0×1/6+0×1/6+400×1/6+500×1/6+600×1/6
     =1500/6=250円
このゲームでは50%の確率で配当が得られ一回平均で250円稼げることがわかりました。
今回の計算では参加費を考えておりません。タダで出来るなら何も考えずに参加するのが利益的ですよね。
参加費を考えると1回250円より高ければ期待値(EV)はマイナスになります。
安ければプラスになります。

ポーカーにおける勝率(equity)と期待値(EV)とは?

勝率(equity)についてはハンド対ハンド、ハンド対レンジ、レンジ対レンジであっても簡単に計算できるツールがたくさんあります。携帯に入れている人も多いかと思います。自分はこれのiPhone版を使っています。
有料ですがとても使いやすいです。
https://www.pokercruncher.com/index.html

この数値は現時点でアクションが完了した場合の勝率であって実際にpotが取れる頻度ではありません。勝っているハンドを降ろせたり、降ろされたりする事もある。勝率(equity)があるのにpotオッズが合わなくて降りることをもある。

期待値(EV)は一回あたりどれだけ稼げるかという数値になります。
これについては計算が大変です。ポストフロップを行いますので大きく稼げる時もあれば少ししか稼げないときもある。そして負ける時もある。
この計算についてもツールに頼るしかありません。

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これはAAに絞ったものです。1回のAAにつき12.33bbを稼げてることになります。これが期待値になります。

オールインになった時は
期待値(EV)=ポットに入った額×勝率(equity)
になります。

言葉の意味はこんな感じです。混同している人がたまにいるので気を付けましょう。

ポーカーにおける絶対的な原則

・テーブルにあるチップしか取れないし、取られない。
・自分が持っているチップの量しか相手から取れない。

どんなに酷い目にあっても出しているもの以上を追加で取られることがありません。逆に、あなたがどんな強い役を完成させたとしても相手がテーブルに持ち込んでいるchip以上のものは取れません。
相手から全てのchipを取れるような状況が訪れた時
得られるchipはエフェクティブスタックになります。

また一般的に言えるのはポジションが有利であることは期待値(EV)が高くなる。ポジションが良ければ判断材料も増えて有利なポストフロップが出来るので取れる時は多く、取られる時は少なくて済むといった感じでしょう。

SPRとEQR

勝率(equity)と期待値(EV)が様々な状況でどう変化していくのか検証していくのに必要な指標になります。

SPRはStack to Pot Ratioの頭文字を取った略語でRatioは比率とか割合といった意味で高校三年生で習う単語である。英検だと2級相当。
簡単に説明すると『スタックとポットにあるチップの比率』の事である。

具体例・ポットに$100ある。スタックが$200あればSPRは2。
スタックが$500あればSPRは5。
ここでいうスタックはエフェクティブスタックになります。
$300持っている人と$800持っている人が争っている$100のポットであればエフェクティブスタックは$300でSPRは3になる。

これはよく使う言葉なので覚えておいて欲しい。
SPRが高ければ取れる時には大きなチップが取れる可能性がある。
もちろん取られる可能性もある。
EQR (equity realization)エクイティリアライゼーションの略。
realizationは現実化、現金化、儲けること等の意味がある。これも高校三年生で習う英単語で大学入試だと難関大学対策レベルになる。
直訳すると『勝率がどれだけ現金化できるのか』という指標になります。
EQR =期待値(EV)/勝率(equity)と定義されています。
勝率が低いけど稼げる時は爆発的で負ける時はちょっとしか取られないようなハンドはEQRが高くなり、勝ってることは多いけど強すぎてポストフロップではあまり稼げないハンドはEQRが低くなります。
類義語でプレイアビリティ
同じっていう人と別に考えてる人が議論していたのですが明確な定義がみつけられませんでした。プレイのしやすさといった意味でしょう。
インプライドオッズが高いような状況はEQRが高いのでこれも似たような意味になります。

インプライドオッズは将来的に取れる可能性のあるチップを加味したオッズです。インプライドの綴りがわからないので英語の意味はわかりません。隠れた、とか内包されたとかそんな意味か?これは入門書とかにもよく書いてあるので馴染みがある人も多いと思います。

大きなインプライドオッズを見込む為に必要な条件は?
大きなチップを取る権利を持っていることですよね。
つまりSPRが高い状態。
SPRが低ければそもそも大きなチップは取れないものです。

以上で検証の下準備は完了しました。またやりながら必要があれば説明していきますが『勝率(equity)・期待値(EV)・SPR・EQR』がどのようにプレイに影響しているのか様々な状況で検証していきたいと思います。
(この話題ってあちこちで散々やられているので探せば色々と出てきます。今回の検証では初心者の方でもなんとなく理解できる、理解し始める手助けになるようになるべく簡単に説明していきますので細かいところはスルーしていきます。深く理解したい方は調べたり自分で手を動かして検証してみてください。)
あちこちで散々議論されて紹介されていることなのでとても重要な考え方になるかと思います。

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