私のFP1級(学科)勉強法【300時間で合格見込】


はじめに

2023年1月のFP1級学科試験を受験し、
自己採点「基礎編70点」「応用編89点」(ほんださん配点)
を記録し、合格見込みとなりました。
学習に費やした時間は約300時間です。

本記事では、金融機関勤務ではない私がFP1級に合格した教材及び勉強の過程をご紹介致します。

この記事がこれからFP1級の受験を検討されている方の参考になれば幸いです。

前提知識

私はFP3級を平成31年1月試験、FP2級を令和元年5月試験で受験し、合格しました。
そこから2年以上間隔が空いた令和3年頃からFP1級の受験を決めました。
しかしFP2級の知識はほとんど忘れてしまい、この状態でいきなりFP1級の勉強をしようとしても何も理解出来ないと考えました。
そこでまずは関連資格の勉強から始めようと考え、以下の資格に挑戦し、全て一発合格することが出来ました。

税務4級,3級,2級
所得税法能力検定2級,1級
DCプランナー2級
年金アドバイザー3級
相続アドバイザー3級
ビジネス会計検定3級
簿記3級
宅建
賃貸不動産経営管理士

以上の資格を取るのにも時間とお金を費やしたので、他の方が全ての資格を同様に勉強する事についてあまりオススメはしませんが、上記の資格で無駄だったと思う資格は無かったです。

使用教材・サイト紹介

合格ターゲット1級FP技能士特訓テキスト学科

テキストはこの1冊に絞りました。TACの合格テキストも検討しましたが、分冊ということもあり値段的にも高くなってしまうので、1冊でまとまっている合格ターゲットに絞って挑戦してみようと思い、こちらに決めました。結果として試験に必要な情報が1冊にまとまっていたので正解でした。

1級FP技能士(学科)精選問題解説集

問題集においてもTACの合格トレーニングと比較した上で、テキストと対応したこちらの問題集に決めました。解説は簡素ですが、そこは自分でテキストやWeb、YouTubeで調べたりすることで知識を補完していました。応用編は各分野6問ずつありますが、これだけでは不足していると感じましたので、追加して過去問に取り組むことをオススメします。

2023年1月試験をあてるTAC直前予想模試FP技能士1級

FP1級の模試はTACのこちらのシリーズしかありませんので迷わず購入しました。1回通しで行い、その後に復習で計3回解きました。難易度は本試験並だと感じました。巻頭の法改正情報、ポイント整理が非常に有益でよくまとまっており、試験までに何回もチェックしました。

図解いちばん親切な年金の本

年金分野対策でわかりやすい本として紹介されていたので購入した本になります。試験までに2,3回程読みました。

FP1級過去問道場

過去問及び一問一答があります。主に一問一答で使用していました。スマホで出来るのでスキマ時間の勉強として非常に活躍して頂きました。

最終的に一問一答だけで7,777問解答しました。
不動産の解答数が突出して多いのは、宅建学習中に並行して解いていたからです。

1級FP過去問解説

応用編の解説が載っている貴重なサイトです。基礎編も含めて問題集の解説で理解しきれない問題についてこのサイトで何度も補完させて頂きました。

FPWiki

FP1級の全分野について詳細に解説されているサイトです。応用編対策が非常に有益で、何回も拝見させて頂きました。分からないポイントなど辞書代わりにするのもオススメです。

ほんださん

ほんださんについては別記事で詳細に解説させて頂いておりますのでそちらをご参照下さい。

勉強方法

私の勉強方法を完結に言うと、
①ほんださんの動画を見まくる
②精選問題集を5周以上する
③過去問を応用編中心に行う
④空き時間は過去問道場
⑤あてる模試をする

以下で時系列順に私の勉強の過程を記して行きたいと思います。

1.ほんださん動画視聴(1週目)

FP1級の勉強を開始したのは宅建の勉強と並行しながらでした。とはいえ、当初はほんださんの動画を視聴していただけでした。この時点ではテキストも購入しておらず、単純に完全講義動画を流し見していただけになります。

2.ほんださん動画視聴(2周目)

動画講義を1周することで全体像をなんとなく掴むことが出来ました。
続いて同じ動画の2周目に突入しましたが、今度は購入した合格ターゲットをテキストにしながら併せて動画を視聴しました。このテキストがあることにより動画の内容がより理解しやすくなっていきました。

3.精選問題集(1周目)

そして2周目の動画視聴を終了した後にようやく精選問題集に取り掛かりました。
まずは問題を解いてみて、分からなければすぐ解説を見た上で該当箇所のテキストに戻って確認するというスタンスを取っていました。

基礎編の後に応用編の問題にも取り掛かったのですが、最初は何を言っているか全くわからない問題だらけだったので、すぐに答えを見ていました。
それでも意味不明な問題も多く、これは前途多難だと感じていました。

1周目の基礎編の正答率は267問中100問(37.5%)という結果でした。
応用編はほとんどの問題を解くことが出来ませんでした。

4.テキスト読み

問題集を解いた後はテキストだけを単純に読んでいくという勉強に入りました。ほんださんの動画で大部分を網羅してはいますが、FP1級のテキストにしか載っていない箇所もありましたので、一度テキスト順に添って一通り読んで行きました。
並行してFPWiki様のサイトを一読しました。合格ターゲットのテキストと一緒に読むと理解が深まります。

5.ほんださん動画視聴(3周目)

ほんださんの動画の3周目の視聴に入りました。勿論該当箇所のテキストを確認しながらになります。1周目、2周目よりも動画の理解が深まっていく実感がありました。

6.精選問題集(2周目~)

この頃に賃貸不動産経営管理士試験も終わり、ようやくFP1級の勉強に専念出来るようになりました。
まずは問題集の2周目に入ります。
2周目の基礎編の正答率は54.7%(1週目37.5%)とかなり上がりました。
応用編の2周目も一通り解いてみましたが、正答出来る問題は僅かという惨憺たる結果でした。

7.過去問挑戦

この頃から問題集と並行して過去問の挑戦を開始しました。
基礎編は過去問道場様、応用編は1級FP過去問解説様のサイトで行いました。
とりあえず過去問については過去6回分(過去2年分)の分についてを周回していました。

応用編は年度別にほんださんの動画で解説されていたので、解いた時には分からなくてもこちらの動画を見ることで一問一問理解することに努めていきました。

基礎編の対策も精選問題集を中心に行っていましたが、応用編はやらない日を作らないように、応用編で80点以上取るんだという気持ちで毎日何かしらの問題に挑戦しては、解説をじっくり見て全ての問題について自分の力で完璧に答えられるように進めていきました。

8.テキストの問題挑戦

問題集の問題だけでは不足していると考え、合格ターゲットに載っている問題も理解して解けるように努めました。一問一答の問題と応用編の問題は勿論、計算例として載っている計算問題も解けるように計3回以上ずつは解きました。結果的にテキストに書かれている例題から本試験に出題された問題もあり、やっていて無駄ではなかったです。

9.あてる模試初挑戦

試験約1ヶ月前にはじめてTACのあてる模試に挑戦しました。
第1は基礎編60点、応用編75点でなんとか基準点クリアしていました。
しかし基礎編はどう転ぶか分からないので、なんとか応用編で安定して80点取れるようにならないと厳しいなと感じていました。

10.問題集と過去問繰り返し

この頃には周回のペースも上がっており、ひたすら精選問題集と過去問を繰り返していました。

11.あてる模試(第2)

年末に第2のあてる模試に挑戦し、基礎編64点、応用編82点と目標の応用80点に載せる事が出来ました。この頃には応用編も考える前に手が動くようになってきています。

12.あてる模試(第3)

いよいよ直前期となる試験2週間前には最後のあてる模試第3に挑戦
基礎編66点、応用編81点という結果でした。
しかし応用編は計算を一つミスするとズルズル他の問題へ波及して間違ってしまう事も多いので、全く油断出来ません。

13.苦手問題復習

あてる模試を全て解き終わった残りの2週間では、模試の復習及び過去に間違えた問題や苦手な問題を繰り返し解いて苦手問題を潰す作業に終始していました。

14.過去問(応用編特化)

最後の1週間になりました。過去問を過去2年分しかやっていなかったことへの不安から、応用編のみ更に遡って解いてみようと考え、2014年までの問題を一通り解いてみて出題傾向を掴みました。

2014年まで遡って解いてみて思ったことは、ここまで遡る必要は無かったということです。法改正がかなりされているので、ここまで遡ると問題自体解いて無意味とまでは言いませんが、ここまでやるなら今まで解いた苦手な問題を繰り返し解いた方が良かったと思います。
過去問をもしやるにしても過去5年分程度で充分だと思います。

逆に言うと過去5年分程やる価値は非常に大きいです。過去問に多く触れる事によって理解も深まりますし、正答率の向上にも繋がっていきます。

最終的な勉強量及び勉強時間

・合格ターゲット
・精選問題集(5周+α)
・ほんださん動画視聴
・過去問道場一問一答(7,777問)
・過去問基礎編(過去6回分)
・過去問応用編(2014年~直近)
・あてる模試(2周+α)
・その他(FPWiki、年金の本等)

勉強時間:300時間弱
勉強期間:約6ヶ月(宅建・賃管と並行して行っていた期間含む)

受験結果

自己採点は前述の通り基礎編70点、応用編89点となりました。
正式な結果が出次第こちらの欄は更新したいと思っております。

さいごに

本格的に勉強を開始して僅か2ヶ月で高得点合格(見込み)が出来たのも基礎を大事にしたからこそだと思います。
FP1級に挑戦するまでの間、数々の資格に挑戦してきましたが、それぞれが全て無駄ではなく、私にとってはFP1級学科試験合格までの一番の近道だったと思っております。

実技試験に合格して初めてFP1級技能士を名乗れますので、ここで気を緩める事無く日々FPの知識の鍛錬に励みたいと思っております。