【あれこれピカソ】第6回

今回からは薔薇色の時代です。
青の時代(1901年〜1904年)を経たピカソは薔薇色の時代(1904年〜1906年)に突入していきます。
青の時代とどう違うのか、作品に込められたメッセージとは。
3部作に渡り綴っていきます!

【社会的弱者が反逆者に!】

青の時代で描かれた乞食や娼婦、酔っ払いのような社会的弱者が薔薇色の時代では道化師となり社会への反逆者となって描かれます。
だけど、青の時代同様作品の基本はあまり変わらず、賑やかな道化師なのに憂鬱そうに(メランコリー)に描かれています。
しかも、これが社会への反逆者となり得る。
早速謎だらけですね〜!
楽しくなってきたぞーー!

【芸で対抗!自信と威厳!】

この時代、道化師というのは社会的地位が低かったみたいです。(今はどうだろうか…)
だけど彼らには『芸』がありました。
それはそれは暗い社会を吹き飛ばし、観るものを圧倒するような芸だったに違いありません。
でも、ピカソは道化師の『芸の出来映え』から来る恐怖心を憂鬱さに変換して描きました。
何故ならそこには自信と威厳が垣間見えたからです。
恐怖心から見える芸への自信。
『やるしかないんだ』
『こんな社会を楽しいものに変えてやるんだ』

と言ったところでしょうか。
それは、青の時代の運命にただ流される社会的弱者にはない強さでした。
そこをピカソは社会への抵抗、反逆に昇華させ芸術にしたのです。

【まとめ】

一般的に恋人が出来たから作風が変わり、薔薇色の時代になったと言われています。
確かにそれらも間違いではないと思います。実際そういう認識の方が簡単だし笑
ただ、僕はもう少し深く踏み込んだ所を話したいなと思います。
その理由は、青の時代、薔薇色の時代という区別も当時はなく、後に第三者がつけたものに過ぎないからです。
だから、恋人が出来たから薔薇色の時代に入ったというのも第三者が都合よく考えたものなのかなと。
その第三者の理解を深めるのではなく、ピカソへの理解を深めそれを発信していく。
こんな事を考えております。
次回は作品を多めに載せます!
お楽しみに!

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