scp紹介第21回scp-2000-jp

お待たせしました。
前回は20回記念に繋がるscpを紹介しましたね。

今回は大本命の20回記念。

それでは行きましょう。



scp-2000-JP【伝書使】

オブジェクトクラス:Thaumiel

久しぶりに来ました財団の切り札。





さて、このオブジェクトなのだが解説記事にあろう事かまずは本家の記事を先に見てほしい。


scpの記事の中には記事にギミックがあるものが存在する。これはその1つだ。

今後も何度か言い出すときがあると思う。


これが元記事のリンクだ

http://ja.scp-wiki.net/scp-2000-jp



ここから先は壮大なネタバレ、ほんとに元記事を見てから来て欲しいと思う。

元記事が何が何だか分からなくてもいい。

分からないと思う部分はこの後解説するのだから。


次から解説始まるよ、ちゃんと読んだ?










特別収容プロトコル:そもそもこいつは収容されていない、未収容と報告書にもあったはずだ。

こいつは自分の巣に何かしらの反応があると帰還する性質を持つ。
こいつが巣に帰ってきた時にサーバーを物理的にネットワークから遮断しろと言っている。

とりあえず、ネット上のscpなのだろう。



説明:要はこのscpはネット上のイエイヌらしい

(∪^ω^) わんわんお!

本家記事を見た人ならわかると思うが、見た目はボーダーコリーだ。

こいつとはLINEとかTwitterのDMみたいな感じでやり取りができる。

人間の5歳児程度の知能を持ってるので、日本語と英語で会話が可能。

また人に対して極めて友好的

(∪^ω^) わんわんお!


さて、ネット上の犬ってだけならまだ普通だ(?)

こいつにはさらなる特性がある。

それはネットのセキュリティを物理的に掘ることで突破できる。

セキュリティが固ければ固いほど時間がかかるらしい。

この性質のせいで収容したくてもできないのだ。(ネットワークから切り離す以外で)



ここでひとつの疑問が浮かび上がる

「こいつネット上の存在なんでしょ、セキュリティ突破されたらもう追えないじゃん」





実はそんなことは無い。
こいつはある領域から、人が閲覧するために作ったもの(例えばウェブサイトとか)に移動した時にそのセキュリティホール(物理)が可視化されるのだ。
なんならリンク貼られてるから後を追うことも可能。


セキュリティホール(物理)は本家記事にも載っていたこれ



さてさて、こんなにネットワークをセキュリティ関係なく自由に動き回れるわんわんおだが、
かなり最初に書いた通りちゃんと自分の「巣」を持ってる。

その巣とは、自分にとって最も重要な情報がある場所を巣と定め、そこに他所から持ってきた情報を保存するのだ。
まんま犬やんけ。

しかしながら、そうは簡単にいかない。
このワンコは情報を持ってくる時に噛んで持ち運ぶために、一部の情報が破損してしまうのだ。

ちなみに破損する情報には傾向があり、主に数字的な情報が破損しやすいらしい。
(時間やアドレス、数量など)


これでワンコの説明は全部終わり、いかにもワンコらしい習性盛りだくさんでしたね。




・・・・・・ん?
記事の中にセキュリティホールがある。
あいつまた逃げ出したな、後を追おう。













いきなり暗い画面で驚いたかな?
この穴一つ一つがワンコが辿ってきた道だ、一つ一つ見ていこう。


穴1

「五條研究員
初めまして、↑日ほど前からこのエリアで「SCP-■縺ォ帙s」の情報収集を行っているクレフと言う者だ。君の報告を読ませて貰ったよ。
君の報告通り、「サイト-縺斐↓」で対抗ミーム兵器の開発が完成付近まで進んでいた可能性は高い。サイト内の調査は最重要項目だ。だが、「サイト-縺斐↓」の施設放棄プロトコル解除のために技術者を派遣して欲しいという件に関しては却下せざるを得ない。
と言うのはこちらも「サイト-縺斐↓」とほぼ同様の状況でね。私がこのエリアを訪れた時点で財団職員は全滅していたんだよ。つまり、ここには派遣可能な職員が残っていないと言う事だ。必要なら「サイト-縺斐↓」のAnomalous収容ユニットからアノマリーを持ち出して使ってもいい。時間も労力も足りていないのは分かっているが、君個人で対応して頂きたい。」

ところどころ文字化けしてるのはワンコが噛んでしまった数字の部分だろう。
しかし、これは現在の技術で容易に修正できる。

SCP-■縺ォ帙s→scp-3519
サイト-縺斐↓→サイト-52

要はこういうこと

初めまして、五条さん。
わたしはscp-3519の情報を収集しているクレフだ。(この人は本家の報告書にも登場する割と有名な博士、ちょいちょいやらかす)
サイト-52で対抗ミームを開発していて技術者を派遣して欲しいとの事だが、職員が全滅して却下せざるを得ないんだよ。ほんとに大変なのはわかってるけど個人で対応してくれ。


じゃあ次



穴2

「君はどうも状況が把握出来ていないようだ。まあ、しばらく隔離された場所にいたんだから無理も無いが。
他の拠点に連絡して欲しいとの話だが、機能していないのはこのエリアだけじゃない。財団は「SCP-輔s縺阪�」の制御に失敗した。指揮系統は完全に崩壊しているし他拠点からの情報も入らなくなった。誰かが君を発見して事態を好転させてくれるなどと思わない方が良い。下手に動いて失敗する事を恐れる段階はとうに過ぎてしまった。
私は今自分に出来る限りの事をするつもりだ。このままでは先人達にも顔向けできないからね。
君はどうする?」

書いてあるとおりだ


財団はscp-3519の制御に失敗


scp-3519は前回紹介した通りで、3/5に世界滅亡するからそれまでに自殺しようぜというオブジェクトだ。

詳細は前回の記事を読んで欲しいのだが、こいつは拡散力と強制力が半端じゃなく強いのでまぁ逃れることは無理なのである。

その制御に失敗したということは、世界滅亡までのカウントダウンが始まってしまった。


五条研究員は隔離されていたのでこの情報が入ってきていないらしいが(まぁ入らないに越したことはない)、財団も事実上崩壊しているとみて間違いないだろう。



穴3

本家を見た人はわかると思うが、ここではLINEみたいな感じでの対話がある。
ここでは@wikiの知恵をお借りして文章として引用する。

「タイムスタンプ: 莠悟鴻蜊/梧怦/莠牙

五條研究員: 目的地でさっき渡したプログラムを実行したら訓練成功だ。

五條研究員: まずは「蜿ウ髫」縺ョ」に行こう。それ以外のルートは危ないから行っちゃ駄目だぞ。「AO-蝗幃峺」、大丈夫そうか?

AO-蝗幃峺: うん、分かった!

AO-蝗幃峺: ばしょがわかんない……

五條研究員:「蜿ウ髫」縺ョ」だ。もっと詳しく説明した方がいいか?

AO-蝗幃峺: だいじょぶ!おぼえた!

AO-蝗幃峺: まよった……。

五條研究員:「蜿ウ髫」縺ョ」だ。分かるか?

AO-蝗幃峺: うん!かんぺき!

AO-蝗幃峺: どこだっけ……。」


五条研究員と喋っているのが恐らくscp-2000-jpだろう。(ちなみにこの時はまだscp-2000-jpとは呼ばれていない。文字化けしてるが、AO-蝗幃峺と呼ばれている。)
先に述べた通り数字などの情報を噛んでしまうため、位置情報が分からなくなってしまう。(ネットワークでの位置情報は座標などの数字が用いられる、地図みたいに文字ではない。)

かわいい



穴4

「理解して貰えたようで助かるよ。私はこれから「SCP-■縺ォ帙s」の管理施設に向かうつもりだ。自分以外に動いている人がいる事が分かっただけでもありがたい。もし、上手く行ったら連絡を取ろう。
幸運を祈る。」


恐らくクレフ博士からのメールだろう。

ここでのscpナンバーも情報が破損しているが、こいつについては後ほど語ろう。
まぁ気づく人は読んでると気づくかもね。

とりあえず、クレフ博士はとあるscpオブジェクトの管理施設に向かうみたいだ。



穴5

「タイムスタンプ: 莠悟鴻蜊/梧怦/香譌

五條研究員: 「AO-蝗幃峺」、時間が無いんだ。巣から出てきてくれ。

AO-蝗幃峺: やだ。

五條研究員: ほら、撫でてあげるから。

AO-蝗幃峺: うん……。

五條研究員: よしよし。

五條研究員: どうした?訓練が嫌になったのか?

AO-蝗幃峺: うん。

AO-蝗幃峺: すぐに分からなくなるからやりたくない。

五條研究員: 弱ったな……。ご褒美とかあれば頑張れるか?何でもいいぞ。

AO-蝗幃峺: じゃあ、あたらしいなまえがほしい。とくべつなの。

五條研究員: 「AO-蝗幃峺」以外の名前を付けるだけでいいのか。成功したら特別な奴でも何でも付けてあげよう。

AO-蝗幃峺: ほんとに?じゃあSCPなんとかってなまえがいい。ばんごうふるやつ

五條研究員: 確かに特別な名前だが……。

五條研究員: ちょっと待ってくれ、そいつは……。

AO-蝗幃峺: だめなの?

五條研究員: いや……うん、大丈夫だ。上手く行ったら何とかしよう。

AO-蝗幃峺: やった!」


場所が直ぐに分からなくなるので訓練が嫌になってしまったみたいだ。

しかし、訓練を頑張ったらscpの番号をご褒美としてくれるということでやる気を出してくれたみたいだ。(scp指定そんなんでいいのか)



穴6

「RAISAによる通達
当メールは「SCP-輔s縺阪�」の検知により閲覧が禁止されています。
詳細を確認される場合は担当者までご連絡下さい。」


こんな世紀末に五条研究員にメールを送る人なんてクレフ博士くらいだろう、そのクレフ博士からのメールが検閲されているということは、博士もscp-3519に感染してしまった…





あれ?このscpの対抗策なんて財団がオワタになって開発できないんじゃ…

ってことは五条研究員はこのメールを見てしまった…

だけど、なんで、対抗策なんて残ってるんだ?



穴7

ちょっと長いよ

「タイムスタンプ: 莠悟鴻蜊/∽ケ/荳エ

AO-蝗幃峺: ごじょうさん、きょうはくんれんしないの?

五條研究員: ああ。今までよく頑張ってくれたな。

AO-蝗幃峺: まだせいこうしてないよ?

五條研究員: もう必要ないんだ。世界は明日滅びるんだから。

AO-蝗幃峺: ほろびるの?

五條研究員: そう。だから早く死なないといけない訳だ。わかるな?

AO-蝗幃峺: えっと、えっと……。

AO-蝗幃峺: うん!わかる!はやくしないとだよね!

五條研究員: 「AO-蝗幃峺」も早く死ぬ準備を……。

五條研究員: 「AO-蝗幃峺」はどうやって死ぬんだ?

AO-蝗幃峺: あれ?どうするんだろう?

五條研究員: それは困ったな。何か出来る事があったら言ってくれ。

AO-蝗幃峺: じゃあね、ぼくいちどお外が見てみたかったの。SCiPNETってところにつないでほしいな。

五條研究員: 本当は駄目なんだが、世界が滅びるし構わないか。

五條研究員: ほら、繋いだぞ。

AO-蝗幃峺: ばしょさえきまれば、そのあとはうまくいくってところ見ててほしいの。

五條研究員: 何の話だ?

セキュリティ放送: RAISAによる……「ポート-蝗幃峺」に……不正アクセス……。

AO-蝗幃峺: きゅうにどうしたの?ごじょうさん?

五條研究員: 「AO-蝗幃峺」、まさかここで訓練したのか……?

セキュリティ放送: 鎮静ガスを……セキュリティ担当者は……装備を……。

AO-蝗幃峺: うわうわ、なにこれ。とまんない。

AO-蝗幃峺: ごじょうさん、どうしよう?

AO-蝗幃峺: ごじょうさん?」


scp-3519に感染してしまった五条研究員はオブジェクトの特性通り、自殺の兆候が見えている。

明日滅びると言ってるのでこの日付は3/4なのだろう。

ワンコにも死ぬように促すが、相手はネットワーク上の存在で死に方が分からない。

できることがあったら言ってくれという五条研究員に対して、外が見たいというワンコ

本当は御法度だが、どうせもう世界は滅びるからと自暴自棄になってる五条研究員はワンコをSCiPNETに接続させてあげた。



しかし、この不正アクセスにより財団のセキュリティが稼働。

恐らくワンコがセキュリティを自身の特性でこじ開けてしまったのだろう。(五条研究員がやったのはあくまで接続させただけで、セキュリティの解除までは行ってないと思われる)

その結果、五条研究員のいる室内に鎮静ガスが充満、そのまま昏睡してしまったのだ。



穴8

「タイムスタンプ: 莠悟鴻蜊/∽ケ/晏エ

五條研究員: う……

五條研究員: 今何時だ?

AO-蝗幃峺: 今はねえ、莠悟鴻蜊/∽ケ/晏エの荳画:疲律だよ。

五條研究員: 今なんて言った?

五條研究員: もう一度言ってくれ。

AO-蝗幃峺: 莠悟鴻蜊/∽ケ/晏エの荳画:疲律だよ。

五條研究員: ∽ケ/晏エなら、世界はもう滅びてるはずじゃ……。

AO-蝗幃峺: もう過ぎたけど、何もなかったよ?

AO-蝗幃峺: よかったね。」




2つの命が

3/5を生き延びた




scp-3519の特性は3/5に世界滅亡するので自殺しようという特性。
3/5を超えてしまえば、世界滅亡論はただの妄言となる。

(本家の記事でも一応生き残っている人がいるみたいだけど、五条さん視点では地球上に2つの命しかない。)



穴9

「タイムスタンプ: 莠悟鴻蜊/∽ケ/蜈ュ

AO-蝗幃峺: ごじょうさん、あたまいたいの?

AO-蝗幃峺: ちょうしわるそう……。

五條研究員: まあその、ちょっとショックな事があってね。

五條研究員: この先一人で頑張らないといけなくなったんだ。

AO-蝗幃峺: ぼくもついてるよ。げんき出して。

五條研究員: まあ、そうだな。凹んでる場合じゃないよな。

AO-蝗幃峺: うんうん。

AO-蝗幃峺: ごめんね、へんなことしちゃって。

五條研究員: いや、あれは凄く助かったよ。

AO-蝗幃峺: ほんとに?

五條研究員: ああ。よくやった。この前言ってたご褒美をあげてもいい。欲しがっていた特別な名前だぞ。

AO-蝗幃峺: やった!新しい巣だ!

五條研究員: その代わりに頼みたい事があるんだが、いいか?

AO-蝗幃峺: なに?

五條研究員: SCiPNETの気に入った場所で、いつもみたいに情報を集めてきて貰えないか。それを私にも見せて貰いたい。

AO-蝗幃峺: わかった!いいよ!」

奇跡的に生き延びた五条研究員

やる事は山積みだ、なにせこれから世界を何とかして再構築しなければならない。

そのためにも外の情報を集めるためにワンコに協力してもらうことに。

人間1人の命どころか、人類の根絶すら止めたワンコのscp指定を咎める人なんていないだろう(物理的にも)



穴10

「RAISAによる通達
当メールは「SCP-輔s縺阪�」の検知により閲覧が禁止されています。
詳細を確認される場合は担当者までご連絡下さい。


五條研究員、そちらの状況はどうだ?
こちらは最悪だ。ガニメデ・プロトコルの実行によるセキュリティロック解除が正常作動しなかった。どうやら管理者が「SCP-■縺ォ帙s」の施設を封鎖していたらしい。一人で財団最高のセキュリティに対抗しろとは随分な無茶を言われたものだ。
あと少し早く動いていれば上手く行ったのだろうか。長く続いた人類の歴史も、私のせいで間もなく終わってしまう。
私に出来るのはあと一つ、今度こそ遅れずに死ぬ事だけだ。」

こちらは2通のメールになっており、1通目は検閲でブロックされてしまったようだ。

2通目は読めるみたいだが、クレフ博士はSCP-■縺ォ帙sの作動に失敗してしまったらしい。

恐らく博士はここで命を経ってしまったのだろう。










さて、ここで出てきたSCP-■縺ォ帙sについてなのだが。

実は過去に僕の記事でも解説している。

重要なのはガニメデ・プロトコル

この言葉に着いては記事では紹介していなかったが、本家記事を読んだ人なら覚えてるかな?

そう、SCP-■縺ォ帙sとは







scp-2000のことである。



ガニメデ・プロトコルというのは普段は超超超強固なセキュリティを、もう世界の滅亡が防げません!という状態になった時に解除するもの。

それを「管理者」によって何故か封鎖されていたのだ。

※ちょっと注意
管理者というのはscp-2000の管理者では無い、そういう役職は管理と呼ばれている。
管理者というのはもっと財団に深く関わる超重要人物の事を指す。
正体は不明。


セキュリティは封鎖されてる、しかし、こちらにはネットのセキュリティについて頼もしい味方がいるじゃないか!



穴11

「タイムスタンプ: 莠悟鴻莠/疲怦/晄蜊

五條研究員: そうか、クレフ博士もか……。よく拾ってきてくれたな。

AO-蝗幃峺: えらいでしょ。

五條研究員: ああ。良い子だ。

五條研究員: 良い子にもう一つ頼みたい事があるんだが。いいか?

AO-蝗幃峺: いいよ、がんばる!

五條研究員: 訓練の時みたいに「SCP-■縺ォ帙s」の所まで行って、プログラムを実行して欲しい。

AO-蝗幃峺: うまくいったらなでてね!

AO-蝗幃峺: あ、でもばしょわすれるかも……。

五條研究員: 今度は大丈夫さ。

五條研究員: 一つ聞きたいんだが、この前付けた名前は気に入ってくれたか?

AO-蝗幃峺: うん!だいすき!

五條研究員: さっき話した「SCP-■縺ォ帙s」も同じ特別な名前が付いてるんだ。

scp-2000-jp: ほんとだ。

五條研究員: お友達だな。

SCP-2000-jp: うん!

五條研究員: 向こうにはたくさん人がいるからな、上手く行ったらたくさん褒めて貰えるぞ。

SCP-2000-jp: ほんとに?たのしみ!

五條研究員: これで場所を忘れたとしても、思い出せるな。

SCP-2000-jp: うん!」



もう忘れることも、迷うこともないだろう。

行先は自分と同じ名前の場所。

五条研究員は世界を救った犬に、世界を救うscpと同じ番号を割り振った。

scp-2000-jp

それは特別な名前





彼はまだ先にいるようだ、この最後の穴を抜けて追いかけよう。











本家を先に見てきてくれた人はわかると思うがここでワンコが手紙を咥えて出てくる。

ワンコは自分にとって大事な情報を巣とみなすので、自分について書いてあるこのscp-2000-jpの報告書が巣なのだろう。
こうやって報告書を覗いたら帰ってきてくれたしね。

さて、咥えてる手紙を読むとしよう。





「このメッセージを開いて読んでいると言う事は、君は新たな財団職員なのだろう。そして、我々に何が起こったのかも把握しているはずだ。

我々が失敗したように、ほんの些細なきっかけから世界は崩壊してしまう。人類の歴史はその繰り返しだ。
まるで世界が不条理と不可能を必要としているかのように思うかもしれない。
だが、我々人類は諦める事なく全ての崩壊を乗り越え、君達はその先頭に立った。それだけは忘れないでくれ。

君達はこれから様々な異常存在──新たに生まれるもの、かつての財団が対処しきれなかったものも含めて、それらと関わることになるだろう。
君の目の前にいる異常存在は私がやり残した物の一つだ。報告書に記した通り、確保と収容、
──そして保護をお願いしたい。」

恐らく五条研究員からのものだろう。

先程の穴まで見ていたのは世界がscp-3519によって滅ぶ過程と、それを奇跡的に凌いだscp-2000-jpの記録だった。

scp-2000-jpは無事にscp-2000のプログラムの起動に成功したのだろう。




世界は変わった
今後も同じような世界の危機がおとずれるだろう。


だけど、変わらないものもある


それは財団の使命でもあるし、目の前の1匹のイエイヌでもある。



さて、メールにある通りこのワンコを確保、収容、保護しないとね。


SCiP.netから切断されました







その後、このワンコの収容の仕方に変更があった。


特別収容プロトコル: SCP-2000-JPのホストとなるコンピュータは低脅威度物品保管庫内に収容されています。収容担当者はSCP-2000-JPと1日2時間以上の対話を行ってください。



世界を救ってくれてありがとう。













【余談】

このscpは日本支部のscp2000コンテストにて栄えある優勝を飾ったscpである。

scpのコンテストには毎回テーマがあり、このテーマでは「変遷」がテーマとなっていた。

ちなみに本部のscp-2000コンテストの時のテーマは「SF」である。

コンテストの作品はどれも完成度の高いものばかりなので、コンテストテーマに注目しながら読むと、また一味違うかもしれない




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