scp紹介第23回scp-1941-jp

リョータ@シティ

お久しぶりです。
すいません、人理救ってて更新遅れました。
また頑張ります。許してください。

……さて、今回はこちら

scp-1941-jp【その時歴史が動かなかったら】
オブジェクトクラス:Keter

この報告書はそもそも見るために適切なクリアランスレベルとパスワードが必要だが、今回は私がいるので安心して欲しい。

さて、このscpには特別収容プロトコルが2つ割り当てられている。
最初の甲にはサイト-8100の地下にあって、この報告書を読める人しか立ち入れない。
そうじゃない人は即刻終了だよ、という徹底ぶりである。

このプロトコルは2040年12月8日にプロトコル乙へと切り替わるようになっている。
この乙のプロトコルはいわゆる偽の情報に切り替わるということだからそんなに重要じゃない。
しかしながら乙に切り替えても情報を開示するわけでなく、あくまで隠すの一点張りなのだ。

にしてもなんでこんなに徹底的に防御しているのか……
もう少し読みといていこう。


説明:こいつはら9つの鉄でできた装置であり、それぞれが連結しているシステムである。しかし、それぞれを分解して内部を確認しようとしたが成功していない。

こいつは日時を設定して操作完了のスイッチを押したところで異常性の発現が確定すると言われている。
スイッチを押すとその日時で起きた国家間の戦争や内戦に関して3つの段階を経て異常性が現れる。それぞれを第1~3現象と呼ぶね。

第1現象について
設定した日時から100年後に、戦争があった地域で当時と現在を繋ぐ次元ポータル(あくまでイメージ)が出現する。
これを使って人や物を運ぶことが可能になるのだ。

第2現象について
次元ポータルが出てから24時間後に戦争が開始される。
しかし、本来負ける側は100年後からの支援を受けているので兵力差でだいたい勝てる。

第3現象について
戦争の勝敗が決した時点で再度次元ポータル(あくまでイメーry)が出現。送り込まれた100年後の人員が帰ることができるようになる。













もうお分かりかな？












こいつが引き起こすのは大規模な過去改変だ

長々と書いてしまったので簡潔に述べよう。
こいつの特徴は過去の戦争の負けた側を100年後に手助けして勝たせることができるscpなのだ。

ちなみにこのscp、かなーり昔からあるみたいなのだ。
どのくらいかと言うと関ヶ原の戦いまで遡る。
負けた西軍側が異常性のある物品を使って幕府襲撃を企てているというのが徳川家の耳に入った事で見つかったらしい。

こいつを探し出したのは蒐集院という、昔からある日本オリジナルのscp団体みたいなやつらだ。(後に日本に進出したscp財団と一部合併)

さて、この時既に1600/10/21と入力されていたらしい。


ありあっれれ〜おかしいぞ〜
当時の日本は太陰暦だから暦が合わないなぁ。

まぁ、つまり太陽暦を知ってる人がこのscpを作ったということが確定している。



このscpは自分で起動したりしないし、必ず操作が必要なので使われなければ問題ないのだが、なんで報告書読むだけですらこんなにセキュリティが厳重なのか？













それはこのscpが未来に起動することが確定してしまっているからだよ

日本には「負合部隊」というscp財団日本支部にとっての要注意団体がいる。
大雑把に言うとscpを使って軍隊を強化しようという奴らだ。
元々旧日本軍の一部でもある。


日本に財団がやってきた時、蒐集院から財団へscpオブジェクトの引渡しが行われていた。
そこを負合部隊が襲撃、このscp-1941-jpを起動してしまった。

この対象の時期がはっきりとは分かっていないがある程度は分かっている。

1941~1945年 太平洋戦争

あろうことか、敗戦という歴史をひっくり返そうとしやがった。



しかし、中にはこう思う人もいるんじゃないか？

日本が負けた歴史を変えるのがそんなに悪いことなのか？


これに対し、財団日本支部理事コードネーム獅子が演説を行っているので是非とも全文を読んで欲しい。

ここでは、簡単に何故ダメなのかを僕の言葉で解説しよう。

自分たちが生きている今現在。
これは数百年、数千年、数万年という歴史の上に成り立っている。
この「今」もまさに敗戦の歴史の上に成り立った今なのだ。
今を語るには過去を何も変えてはいけない。
100年前の人間1人殺すだけで今の人間が何人生まれて来ないのか？
それが500年前なら？
それが1000年前なら？
死ぬはずだった人間、生きているはずだった人間が数万人という単位で変化してしまったら？
負けるはずだった戦争に勝ってしまったら？

答えはいたってシンプルだ。

なにもわからない







過去が変われば今が変わる。
それは当たり前だ。


しかし、どういうように変わるかは分からないのだ。

もしかしたら今よりも良くなってるかもしれない。でも、それは運がいいだけだ。

もしも、今よりも悪かったら？
最悪日本が勝ったことで世界が滅亡したら？


そんなことがないと言いきれるのか、言いきれるわけが無い。
どのように変化するかなんて誰にも分からないのだから。


だからこそ、今のところ世界が正常に機能している今を維持し続けなければならない。


敗戦という歴史を保つために、財団は勝利しなければならないのだ。

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SCP-1941-JP - その時歴史が動かなかったら
by triplet_pp
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