ちんちくりん大学生がイケイケZARAショップ店員のバイトをした話
ボナセーラ。映画キングスマンに影響されて、ウイスキーをストレートで飲んだ結果むせまくった松下です。
僕は今まで色々なバイトをしてきました。飲食店に始まり、家庭教師、テレアポ、ショップ店員、派遣の工場、インターン先でのHP作成、学校の受付、投資会社、不動産会社などなど。
この前久しぶりに洋服を買いにZARAに行ったら、バイトしてた時のこと思い出したので今日はそれを記そうと思います。
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ZARAのバイトを始めたのは大学1年の夏。
それまでやっていた寿司屋のバイトも慣れてきた頃だったので、そろそろ違うことやりたいな〜と思って応募した。
面接は、恵比寿にある大きめの会議室に20〜30人が集められたグループ形式。応募してきた人たちは海外が好きそうな人ばかりで、前髪かき上げ女が大半を占め、その他はハーフって感じだった。
そんなとこに放り込まれたTHE大学生の僕は、完全に浮きまくっていた。ノリで染めた赤い髪を恥ずかしく思いながら、どうやったら受かるかどうかを必死に考えた。
「見た目審査みたいなのがあったら絶対落ちる」と思っていたため、引くほど手を挙げて質問し、意欲を見せまくった結果なんとか合格。
後日同僚に聞いたところ、グループ面談で落とすことはほぼ無いらしく、質問しまくった話をしたら若干引かれ気味の笑顔を頂いた。
配属されたのはZARA渋谷店。アジアで1番最初に出来たお店ということもあり、都内でも大きい方のお店だ。
待ちに待ったバイト初日。ズンチズンチとクラブミュージックが流れる店内で店員さんに事情を伝え、マネージャーを呼んでもらった。
駆け足気味で現れたマネージャーは、モデルかと間違えるくらい美人のJuriさん。ちんちくりん大学生の僕にも「今日からよろしくね!」と輝く笑顔で話しかけてくれた。(ZARAを引退した今でも、その抜群過ぎるルックスとオシャレ過ぎる投稿で、インスタグラムのフォロワーは10万人を超える。)
そんなJuriさんに案内され、僕はなぜか女子更衣室に連れて行かれた。
理由を聞くと、
「ごめんね〜!いま男子ロッカーいっぱいだから女子の方使って〜!」とのこと。
まず1つ目の勝利が確定。
ショップ店員のような綺麗な方々が使うロッカーに混ぜてもらえるだと?!
僕の不純な考えとは裏腹にJuriさんの笑顔は眩しく、自分が情けなくなったが万歳な状況であることは確かである。
ロッカーを案内されたら次に業務内容についての面談。
「メンズはいま人足りてるからさ、松下君にはレディースをお願いしたいの!」
はい、2つ目の勝利が確定。
頭の中が歓喜の声で満たされたため、そこから先の話は全く覚えてない。
つまりこうだ。出勤したら女性スタッフのいる更衣室で準備をし、女性がいるフロアで働くと。
神バイト。かくして僕のZARAバイトは、華々しいデビューを飾った。
初日はフロアでの声だし。Juriさんから、服を畳みながら大きく声を出せばそれでいいと指示され、僕はその通りにした。
「いらっしゃいませえええええええ!!!!!」
決まった。フロア全体に響き渡る松下の声。今日から俺もショップ店員だ!と思った矢先、Juriさんが飛んできた。
「松下君、ちょっとそれまずいかな。」
「え、何がですか?」
「ここ居酒屋じゃないからさ、今みたいなのやめてくれる?」
そう、僕はそれまで働いていた寿司屋のホールバイトのせいで、応援団のような力任せの「いらっしゃいませ」を放っていたのだ。
そこからはよく聞くショップ店員の「い〜ら〜しゃい〜ま〜すぅぇえ」の練習。
ひたすら声を鼻にかけることを意識しなんとか会得したが、赤っ恥からのスタートとなった。
ZARAで僕がやっていた業務内容は2種類ある。
1つ目はフロアスタッフ。
フロアスタッフはフロアを歩きまわりながらお客さんに声をかけ、乱れた服を戻し、足りない服があればインカムで補充しなければならない。
ちなみに松下はセンス皆無のため、「どっちの服がいいですか?」と聞かれたら、「どっちもいいですけど、大学生である男の立場からするとこっちです」という保険かけまくり戦法で対応していた。
売り上げとかは関係なく完全時給制のため、無理に売り付けたりはしなかった。
2つ目はバックヤードスタッフ。
フロアにある洋服が売れたら、当然その分をフロアに補充しなければならない。
それを担うのがバックヤードスタッフだ。無限にある服や靴を探しだし、フロアまで持っていく。僕が働いていた当時は倉庫が2つあり、1つは店舗内、もう1つは歩いて5分ほどの別の倉庫にあった。
流れとしては、補充しなければいけないものをまず店舗内の倉庫から見つけ出し、ない分を別の倉庫まで探しにいく感じのだが、これがセール中とかだと鬼忙しくなる。
膨大な量をさばきながら、別倉庫へのダッシュを繰り返す。遅くなると、フロアスタッフから「これ取ってきてください」と注文が多くなり頭がパニックする。
ベテランスタッフは大体なにがどの位置にあるかを記憶しているため対応できるが、初心者はとにかくダッシュして目で探さなければならない。
3ヶ月ほどは地獄を見たが、その後は楽だった。なにせ見つけ出しさえすれば、別倉庫でのんびりできるからだ。
(別倉庫でサボってたらインカムで詰められ、インカム越しに10分説教された話はまた後日)
まぁこんな感じで業務内容は基本的に厳しいものだが、ZARAで働く利点はたくさんある。
まず制服が支給されるということ。
僕が働いていた店舗は半年に1度、店員の制服が変わるため、トップスから靴まで服一式まるまる貰えることになる。これはデカい。
次に流行りだったりアイテムだったり、話のネタにしやすいということ。
ZARAはファストファッションであるため、店頭にある分が売れたらどんどん新作が入荷される。
素人の僕から見ても「この色流行ってるなぁ」とか「この形よく売れるな」とかがわかりやすいため、女性と会話する時にとても盛り上がる。
あと、
自分がすげぇイケてるやつの気分になれる。
周りの店員さんはEXILEみたいな人しかいないため、かなりの錯覚に陥る。女性も含め全員が陽キャ集団なので、冒頭話した女性更衣室に間違えて入ってしまい、他の店員さんの下着姿を見ちゃったとしても、「こら〜!」程度で済まされる。
スケベな気持ちがみすぼらしくなるほどパリピなので、自分もその一員になれた気がする。
今日はZARAバイトについて話しました。バイトシリーズはちょくちょく出していこうと思うので、よかったらまた読んでネ。
※ZARAのバイトでは全てのアイテムをスペイン語で呼びます。靴→サパトスとかね。
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