ワンマン延期およびMV収録の生配信について

3月20日(金・祝)青山RizMワンマンの延期と、同日、同会場での「Welcome to TRICK DEATH LAND」MV収録の模様の生配信を発表しました。

ワンマンは出来得る感染対策をすべて行った上で開催する方向で準備を進めてきました。
エンターテインメント業界全体を包む自粛ムードに一石を投じたい、行動を起こしたいという思いが強くありました。
政治的な現状、メディア的な現状、思うことはあまりにもあります。
開催の可否に向けた判断の材料として、可能な限りのありとあらゆる角度からの情報も集めました。
責任と覚悟を持ってこの日会場に集まる決断をしてくれていたファンのみんながたくさんいることも、もちろん分かっています。

「それでも、今はやるべきではない」のであろうことは分かっていました。
自分で自分の心臓を抉り取るような感覚でした。
ただただ現状にひれ伏し、耐えるだけの選択しか自分に残されていないことが本当に無力で悔しかった。

ワンマンの開催を行うことは、現状に【抗う】こと。
【抗い】たい。しかし【抗う】ことが是なのか非なのか。
当初するべきは、その選択でした。

ですが、今回選択した「Welcome to TRICK DEATH LANDのMV収録とその模様の生配信」という企画は、現状を【受け入れ】ることに繋がるのではという思いが芽生えました。

「Welcome to TRICK DEATH LAND(以下:TDL)」は、そもそも「ENTITY」リリース時のMV候補曲でした。
その時点の自分のモードと衝動に従って「SiLiConE」を選びましたが、ライブで披露しながら「TDLも映像化出来ないかな」と常に思っていた曲です。

人生において予期せぬ壁は必ず忘れた頃にやってきます。
それが今なのだと思います。
そして、壁は壊すのもいいですが、乗り越える方がなお良いと俺は考えます。

まったく予期していませんでしたが、「ENTITY」収録曲の中でもライブでのキラーチューンへと成長した「TDL」を映像作品に昇華することは、このアルバムがまた新たな意味を持つことに繋がります。

つまり、自分のイメージした「ENTITY」のゴールを超える可能性の挑戦権を得たということになります。
現状を踏まえ、自ら編み出した結果が今回の形です。

WINGERのみんな、残念な思いは心の底から分かっています。
どんな選択でも受け入れる準備をして待ってくれていたのだと思います。
ワンマンを延期することになって本当にごめんなさい。

けれど俺は、WING WORKSは、ただじっとうずくまって時が過ぎ去るのを待つのが正しいとは絶対に思わない。
こんな今だからこそ、こんな今でないと導き出されなかった予期せぬルートを歩み、その先にある目指す場所へと必ず君を連れていきます。

正直、久しぶりのフルバンドでMVを撮れること、TDLの世界観を映像作品に出来ることに俺はワクワクし始めています。
楽曲の世界をMV化する監督としての業務にも、本日から着手しました。
絶対にヤバいMVを撮るので、20日はその模様を生配信で見届けて欲しいと思います。

みんなを愛しています。だからこそ、一度遠回りをさせて下さい。
一緒に乗り越えましょう。

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