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さよなら、金髪ピアス


ここ最近出会った人に僕の印象を聞いたら、
だいたいの人が「あぁ、あの金髪ね」って言うかもしれない。
でも、実は髪を初めてブリーチしたのは去年の6月のことで、
それまでは一度も髪を染めたことなんてなかった。

髪をブリーチしたのと同時に、左耳にピアスを開けた。
28歳にもなって大学デビューかよ、と思われるかもしれないけど、ほんと、自分でもそう思う。

だけど、ようやく辞める決心ができたので、記念にnoteに残しておこうと思う。

信頼されたい自分と、ダメな自分(仮称)

ぴろさんのnoteの一文を引用すると、
僕もまさに「昔から優等生だった」。

中、高とクラス委員を務め、成績は学年上位。
中学の野球部ではレギュラーで県大会に出場して、高校の軽音楽部で副部長を務めた。
大学の時のアルバイトは塾講師で、新卒で第一志望の大手メーカーに就職。

「すごいね」って褒められるのが嬉しかった。
その一方で、信頼されるために自分にも、他人にも嘘をつき続けていた。

「これ、菅野くんがやったんだよね?」
「えぇと…違います」
何かミスをしてしまった時に、隠すクセがついていた。
信頼されている自分に傷をつけるわけにはいかなかったから。

少しずつ、信頼されること、任されることが増えてきた。
そうすると、ミスや抜け漏れも増えてくる。
いつしか、自分自身がそのギャップに耐えられなくなっていた。
人に見せている「信頼されたい自分」と、自分でも認めたくない「ダメな自分(仮称)」。

自分にあんまりダメって言いたくないので、仮称としておく。いい名前があったら教えてください。

信頼されなければいいんだ

だから、はじめから信頼されなければいいんだ、と思った。

27歳まで、一度も髪を染めたことなんてなかった。
ピアスを開けたことも、タバコを買ったこともなかった。

だけど、「信頼されよう」としている自分から逃げるように、髪色を大きく変えたのが去年の6月。
色にもこだわりがなかったから、行きつけの美容師さんにお任せで、と伝えたら、鮮やかなブルーになった。

青い。

髪も染めたことだし、前からやってみたかったピアスも開けちゃおう、と思い、勢いでクリニックを予約。
体に穴を開けるなんて…と結構ビビってたけど、実際は一瞬だし、開ける瞬間はほぼ痛くなかった。

こうして、青髪ピアスの27歳が出来上がった。
それからしばらくは青髪だったり、色が落ちてシルバーだったりして、でも別にこだわりなんてなかったから、そのまま色が落ちていった。
ピアスも何回か落としたりして、その場しのぎで新しいものを買ったりしていた。

別になにも変わらなかった

結果から言うと、髪を染めようと、ピアスを開けようと、特に自分の気持ちは変わらなかった。
いつしか派手な髪色にも見慣れるし、ピアスもマスクに引っかかって気になるくらいで、大して変化は起こらなかった。

だけど、初対面の人には「なんかヤンキーが来たぞ」と思われていたかもしれない。そのくらいの見通しの甘さだった。

でも、もう別にいい

ただ僕は、ダメな自分(仮称)を認めたくないだけだった。
自分はできるんだぞ、能力があるんだぞ、そう言いたいだけだった。
その一方で、少しでもギャップを埋めたくて、「信頼されたい自分」を抑え込もうとしていた。

前回のnoteで「自分と仲良くなろう」と決めたとき、真っ先に思ったのが金髪ピアスをやめよう、ということだった。
せっかくピアスを開けたのに塞がっちゃうのはもったいないな…みたいな意志の弱さもありつつ、次にピアスを失くしたらもう新しいのを買うのはやめよう、と決めた。

そんなことを決めた翌日、割と早くにそのタイミングが来た。
シャワーを浴びていたら、ピアスを落としてしまい、あっという間に排水溝へと消えていった。
一周回って、もはや清々しかった。流石にちょっと探したけど、見つからないので諦めた。

でも、もう別にいい。
信頼されようが、されまいが、自分は自分。
だけど、自分の能力以上に信頼されようとしたり、嘘をついてごまかすことだけはやめよう、と思った。

なので、嘘もごまかしもなく、noteを書いてみました。
さよなら、金髪ピアス。ちょっと気に入ってたよ。

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