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共感経済の定義

今まではモノ、知識や情報を貨幣と交換し経済がなりたっていたと感じる。またその時一点で買うか買わないかの二進法基準でものがやり取りをされていると感じる。

しかし共感経済について調べていく中で、以下の2点が特徴としてわかった。

コト、体験を貨幣と交換する

文献[1]によると家入氏は「『共感』だけだと実は少し弱い。クラウドファンディングでうまく出資が集まるのって、共感させるのではなく『共犯』にさせているものなんです。 一例をあげると『古民家を改装してカフェにしたい』というプロジェクト。すごく支援者が集まったのですが、その理由はリターンが『土壁を塗る権利をあげます』だったからなんです。価値の本質の一つに『希少性』があると思う。物質的な豊かさが揃った今の時代、むしろ『古民家の壁を塗り直す経験』といった体験のほうが希少性が高いわけです。」という。

希少性がモノだけでなくコトに対しても感じることができ、それをSNSによって共有をし共感を集められる時代になったと言える。

一方、共感経済の難しさとして家入氏は「中国のジーマ信用は嘘ついたり、立ちションすると信用スコアが下がりますよね。けれど、人間なんだからたまには立ちションしたいでしょ(笑)。『共感なんて知らん。俺はコレが創りたいんだ!』みたいなところからこそ、圧倒的にイノベーティブなものって生まれる気もしますしね。」という。

モノを売るときに周りの人の共感を気にしているとイノベーティブなモノは生まれない。その点からモノ生み出す観点では本当に一部の人の共感を集めるようにしなくてはならなく、あまりものづくりは共感経済に今の所向いていないのかと感じた。

SNSを通じてその時一点ではない商売が多くなってきている

例えば文献[2]によると西野氏は「『入会すればお金が稼げるようになります』みたいなノウハウ系のオンラインサロンはもう無理ですね。
そうやってしまうとユーザーがオンラインサロンに入ったのに、お金を稼げなかったら『稼げる身体になってないやないかい』と言って辞めるし、もし稼げるようになっても『稼げるようになりました。どうもありがとうございました』と言われて、辞めてしまいます。

僕が売っているのは情報じゃなくて、『物語』です。例えばヒット作品って主人公の感情曲線が、大体N字なんですよ。良いことがあって、上がって、とんでもない敵に出くわして負かされて、ドンと下がる。仲間も全員離れていって、ここからもう一回上がっていきましょうよっていう。サロンオーナーも今はこれを描かないといけないですね。」という。

商売がその時一点ではないのは当たり前であり、その上で時間軸を伸ばす手段として西野氏は物語を売っていると感じた。

うんこ漢字ドリルは共感経済によって生まれたものだと感じる。

文献[3]を読んでいるとうんこ漢字ドリルはおじいちゃんやおばあちゃん、親、親戚の叔母などから子供に対する贈り物としてヒットしたとわかった。その幹としてベースとして「楽しそう」「子供が喜びそう」という共感がある。

漢字を覚えるという目的だけであればもっと安いドリルもあればもっと効率よく多くの漢字を覚えられるドリルもあるかもしれない。

今までは漢字ドリルと言えば知識を得るためにしかたなくやるものであり、決して漢字ドリルにファンがつくものではなかった。

しかしうんこ漢字ドリルの幹となる世界観には子どもたちがしかたなくやっていた義務教育を楽しいものへと変換することがある。ここに関しては保護者や祖父母に共感を得ているため、この世界観の基づいて開発すればうんこでなくても今後も息長く愛されるシリーズになる。

文献[3]で坂本氏は「個人と個人がインタレスト(興味)や共感を接着剤としてつながり、それはエコシステム(生態系)へと発展した。(中略)

SNSの場合、「場になにを循環させるのか」が重要。(中略)

1.売る前に、エコシステムを作る。

2.どんな共感や喜びを循環させるのかイメージする

3.それを果たす力をもった商品開発

4.その商品をエコシステムにそっと置く。

5.自然に届くべき人の元に届いていく

これが新しい時代の「売れる流れ」である。」という。

参考文献

[1]https://newspicks.com/news/3512864/body/?ref=search 

[2]https://newspicks.com/news/3806349/body/?ref=search

[3]坂本啓一、「こんなもの誰が買うの?」がブランドになる 共感から始まる顧客価値創造、日本経済新聞出版社、2017年


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