自分で絵を描くということ。

まとめ

・"Pick it up" は諸刃の剣(ただし使用者はダメージを受けない)。
・版権キャラの一般公開するときの使い方を今一度省みよう。
・どこまでを「描く」とするか範囲について考えたことはありますか。

といった3点です。
どちらかと言えばAIによる画像生成擁護に聞こえると思うので、

「何でも許せる人向け」

としておきます。


"Pick it up"(蛇足)

先日Xを見ていたら"Pick it up"なる言葉があることを知りました。なるほど、AIによって出力された絵に対してこのようなリプライを送るのかと。私は英語が母国語ではないので正確な意味は分かりませんが、「自分で描け」と言って鉛筆や紙を渡す画像……らしいです。

曰く「紙とペンを持て、自分で描け、と言っているだけで侮辱ではないです。」とな。
この言葉は「夜道に気を付けろよ」と変わらないのではないでしょうか。こんなこと言われて「お気遣いどうもね」なんて言う人はいません。
まあ、私は言葉の専門家ではないのでこの辺は詳しくは言えません。
ただ素人目に見てポジティブな言葉ではないなと思いました。

また、この言葉には「自分は描けるけど、お前は描けるのか?できないだろ?」という他人を見下したようなニュアンス……というか自分が優位であるという主張が含まれていると感じました。
これに対して曲解だと主張する人もいると思いますが、言葉は受け取る人が基準になることが多いのでこのような言葉はあまり使わない方がよいと思いました。

というかこの言葉、おそらく同胞であったはずの絵の練習中の人の方にも大きなダメージ与えていると思うのです。お前も描けないだろ、と言われているような気分です。自分は見ていてあまり気持ちのいいものではありませんでした。

まあ、言葉以上に一番問題なのはそういう主義主張の宣伝に版権キャラ等を使ったこt
うわ何する、過去の投稿を掘り起こさないでください。はい、私もやっていました。すみません。

「自分で描く」の範囲

さて、"Pick it up" 自分で描けという言葉ですが私は聞いてひっくり返りました。デジタルで絵を手描きしている皆さん、自分で描いていますでしょうか。

私は自分で描いておりません。

私は現在 CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)を使用し、その中の数多くのツールを使っております。そして液晶タブレットを使っています。今見返してみると何一つ自分で描いておりません。描いているとは言えません。

自身が握っているものはペンではなくペン型の入力装置。ペン先を叩きつける場所は液晶のディスプレイ。これは描いているといえるでしょうか。

様々なブラシも所詮テクスチャを一定のパターンで入力するだけ。ぼかしツールの内部での計算、わかっていますか。別にオープンソースにしろ、デコンパイルだ、と言っているわけではありません。テクスチャを自分で作れと言っているわけではありません。これが「描く」と言えるか疑問が浮かんだだけです。

「描く」という行為にピクセルの集まりを回転拡縮する行為や、描く努力をすることなく手に入れたテクスチャを置く行為が含まれるならば「描く」といえるでしょう。

しかし最近のことですが、自分はこれらが「描く」に含まれるとは思えなくなってしまいました。最近は抽象的な「作る」とまだ癖は抜けきれませんができるだけ呼んでいます。ついでに「絵」ではなく「画像」と呼んでいます。

とにかく、このような認識の変化も生成AIのおかげでしょうか。
ここ数年で生成AIは本当に様々なものをもたらしてくれましたね。

別にデジタルで絵を描いている人を中傷する意図はありません。ただ自分でも先ほど言及した通りこれを中傷と解釈する人はいるとは思いますが、自分で言った「自分で描く」ということを一度考えてみてはいかがでしょうか。

ただし重要な情報として、私はアナログでの絵はやったことがないですし、調べようとしたこともありません。アナログでの描画においても様々な道具が使われているのであれば是非ご教授ください。自分が知っているのはせいぜいトーンぐらいです。

ちなみに私は私自身の定義での「自分で描く」ことは今後一切ないと思います。それがどんなに醜いものか自分が一番わかっていますから。


もしかしたら、この記事を読んだ人が「お前は絵が下手」「モブがイキるな」等のコメントを書いてくださる可能性を見越して……。
もしよかったら○○の辺りが良くない等のピンポイントなコメントもしていただければ幸いです。それは今後の伸びしろですから。

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