問題解決の初動
最近チームの1人が退職することになり、その方が担当されている業務の一部を引き継ぐことになりました。その方が毎日残業をしていた事は知っていたのですが、何が原因となっているかを今回はっきりと認識しました。
簡単にご説明しますと、日々膨大な量の手作業を行っていたことがわかりました。また本来外部に依頼をしている業務なのですが、そのベンダーのサービスレベルが低く、本来ベンダーにて完了すべき仕事の一部を自分自身でこなしていた為だったことがわかりました。ご自身では当然そうすべきと思ってしたことである事は理解できるのですが、私は問題解決の初動が間違っていると言う結論に達せざるをえませんでした。
例えばあなたが夜道を歩いていて、少し離れたところに明らかに怪しい格好をして様子がおかしく、ナイフのようなものを持った人を見かけたとします。まだ何も起きていないのですが明らかに何かちょっと異様な印象を受けたとします。この場合あなたがすべき初動は言わずもがな、警察に通報することです。あくまで一般的にはという言い方になりますが、自らその人に近づいて事情を聞いたり場合によって捉え取り押さえようとしたり、また見て見ぬふりをすると言う事は解決の初動としては正しくないと思います。
つまり、「問題に直面した時」、その問題に対してどういったアクションを取るかは、あらゆる状況において非常な重要な判断及び選択となります。
上記の話題に戻れば、その方が取るべき最初のアクションは、自ら問題を解決することではなく、必要なフィードバックをベンダー及び社内の意思決定者に共有し、その問題を根本的に解決するために周囲を巻き込む事であったはずです。このように方向性やモチベーション自体は正しいもののとるべき選択肢を誤ってしまうことは往々にしてあります。
また本筋とは少しズレますが「困っても人に相談しない」メンバーや状況があった場合、それは個人の問題ではなくチームの問題であるといえます。もしその人が相談をしても無駄と思っているのであれば、それはチームのマネージャーに問題があることが多いです。
問題解決を行う際に、一番重要な事の一つはどういった初動を取るかということだと考えています。また問題解決フローそのものについてはまた別の記事で書きたいと思います。下記ご参考まで。