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マンションの大規模修繕工事の進め方から考える、リスク管理のあり方

我が家が入居しているマンションが、この秋から大規模修繕となりました。工事が始まるに至って、ドタバタがあり、これは学びのある事象だったと思ったので、ブログに記すことにしました。結果論的なところもあります。ご容赦ください。

さて、大規模修繕工事のドタバタとは、駐車場の移転。駐車場の一部が工事関係者の詰め所になるため、該当の駐車場利用者に工事期間中、仮駐車場に移ってほしいというもの。

仮駐車場選びにあたっては、理事会が入居者視点で何度も管理会社と話し合ってきたことは、戸別に配布されていた理事会の議事録で知っておりました。

ところが、入居者全体説明会(夫が参加)にて、この提案に一人の入居者がゴネた。「なんでうちが?」と。

その上、他の入居者からも「(理事会と管理会社が用意したところとは)別の仮駐車場は確保できないのか?」など、何を今更的な意見が続出したそう。大揉めして、その後も数度 話し合いが持たれた模様。

説明会に参加した夫が「なんだかさー」とブチブチ言っておりました。私は「管理会社の進め方で、ある程度は防げた事象」だと思いました。

管理会社が、「この点は揉めるだろうな」とか気づき、移動が必要な入居者に対して、個別訪問して説明などしていれば、全体説明会で揉めることはなかっただろうに。

「議事録配布しましたので、ご理解いただいているかと思っていました」

などど、紋切り型な進め方で、揉めたなと思ったのですよね。

さて、前段が長くなってしまいましたが、これは、単なるマンションの大規模修繕工事にとどまる話ではありません。

少し想像力を働かせれば、防げたであろう事柄を、それを考えるのが面倒だからなのか、「ま、なんとかなるよね」と安易にスルーすることで、後で更に面倒なことになるのは往々にしてあることだからです。

人間も生き物で「あの時、なんかモヤっとしたんだよね」という第6感だか第7感という直感は大正解で、大抵その直感は当たってしまうもの。「あの時ちゃんと考えておけばよかった」と思っても後の祭りなのです。

こういうケースに時々ぶち当たります。「思った通りにいかない場合のケース(リスクシナリオ)を考えておこうよ」と提案してもなぜか嫌がられます。考えるのが面倒なのか、悪いことを考えるのが嫌だからなのか、わかりませんが。

先々のことなんて、誰にもわからない。だから、そうなった時に考えればよい。のもわからなくはない。でもお金が絡む事業活動においては、それで良いとは思えません(金が無くなったら大変!!!!)。なので、リスクシナリオは、頭のどこかに置いておくことは大事なことだと思います。

確かにリスクシナリオを考える・作る作業は、全く楽しくありません。で、も楽しくないリスクシナリオを作る理由は、楽しくないシナリオが仮に起きた場合の対処方法をあらかじめ想定・予習しておくこと。避難訓練と同じ。なにかあった時に冷静に対処するためのもの。

良きケーススタディだなと思った出来事でした。

蛇足ですが、私は士業でもないのに、岐阜県のエキスパートバンク専門家に登録しています。

これは、商工会議所が同席するとある会社の新規事業計画の打ち合わせにオブザーバー参加した際、オブザーバーなのに横からリスクシナリオの提案と要件定義をしたことによって、商工会議所から「ぜひ登録を」を薦めていただいたためです。




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