東大に半年で行くメソッド(実践編)


昨日に引き続き、今日は具体的にどんな学習をすべきなのかの話です。

昨日今日で完結する仕様であるので、2つを通して、僕の捉えた本質が伝わってくれればと思います。

おまけ程度に明晰夢勉強法や、フォトリーディングにも言及しますが、脳への負担が尋常でなく、また、使いこなせる時期に見通しが立たないので、できたら、まあラッキー程度に練習するようにしないと、無為に時間を消費するのでご注意ください。


参考書学習

昨日、受験において2通りのソリューションを提示しましたが、僕は後者でした。
宅浪と云う訳ではありませんでしたが、現役時代、浪人時代ともに自らプロセスをデザインして学習していました。
(今思えば本当に非効率な学習法だった)

さて、参考書を使うときの鉄則ですが
よく言われるように、冊数をこなせばいいという問題ではありません。


むしろ、こなす冊数が増えた時、すでにこなしたとみなしている参考書の内容を包括的にブラッシュアップする形での参考書のレベルアップ(同著者による同内容のレベル別参考書など)がなされなければ、結局全ての参考書の内容を覚えていないと意味がなくなってしまうような状況が考えられるので、非効率に感じました。

そこで僕が考えた方法は

最高難度の参考書に最初から取り組む

です。

まず、お伝えしますが、これはアドバイスではなく、経験談です。
自分の能力、精神力に照らし合わせ、合理的に方法を判断してください。

昨日も述べましたが、どれだけ綺麗事を並べようと、最高の近道は実績ある塾の講師に完全に陶酔し、疑問を抱かずに講師の言葉に従うこと。
これは現状の受験の真実です。


では上記の方法を書いていきます。

0, 超基礎的な内容が授業などで理解できていない場合、ものすごく簡単な参考書で網羅的に学習する。
これがない状態では、思考する余地がないので、単純に無駄に時間を消費することになります。

1, 自分の志望校の到達要求レベルの難易度で網羅性が高い参考書にいきなり入る。
何冊も参考書をやるのは面倒かつ無駄なので、できるだけ少ない冊数に絞ります。それにこの一冊をクリアしたら、知識的には網羅しているのかと理解していたらモチベーションも維持できるかもしれません。

2, 無限に繰り返す。
何周すればいいかなどは、完全に個人差であり、その質問自体がナンセンスです。問題を見た瞬間に回答が一言一句違わず頭に浮かぶ、これが一つの指標です。
また方法ですが、最初は答えの丸写しでもいいです。しかし、常に内容を理解しようと努力は続けてください。
ちなみにこのステップが完了したところで、模試の成績などは一切伸びません。次のステップでの昇華が必要です。

3, 志望校の過去問、模試問を集めて、無限に解き続ける。(12月以降)
時期を付け加えたのは非常に重要な点です。一応半年での攻略を歌っているのですが、夏休み以降での戦略と捉えています。
早く過去問に移ろうとする方は多くいると思いますが、12月以降の演習で自分は合計30年分以上に相当する東大の過去問模試問を全て3周以上したので、十分間に合います。自分を安心させるために早く過去問に手をつけるのは、普通に考えて直前期の演習の密度を下げるだけの愚かな行いに写ります。
そんな自己満へではなく、点数には直結しない、思考のベースになる部分の習得に時間を注いでください。
この時、過去問を解く際、必ず1度目は第三者に採点してもらい、模試ならば一問一問の正答率と照らし合わせながら、自分の回答の特徴を分析してください。学びのない過去問演習は、文字通り何の意味もないので。

まあこんな感じですね。
どれだけ疑いのない思考のベースをブラッシュアップできるかという、僕の思う真の学力を要請する方法です。

ちなみに、この方法は精神的デメリットもあります。

デメリット
①勉強開始時の成績の上昇率が極端に小さい。
難易度の高い参考書を最初から使うので、勉強を始めた時に訪れる成績上昇に伴う高揚感がほとんど感じられません。

②参考書の暗記を終えたところで、模試の結果は出ない。
当然ですが、知識を暗記しただけで、運用方法がわからなければ、全く点数には繋がりません。
意図的に、暗記する時期と運用する時期を分けて、最大効率を目指しているのでモチベーションの維持が難しい。

③参考書の暗記方法を間違えたら終わり。
純粋な答えの丸暗記で、回答を得るためのロジックを暗記していなければ意味ありません。自己を相対化し、客観的に観察し続け、常に妥協を許さないようにしなくてはいけません。

まとめると、
精神的に弱く、
自分のことを特に根拠もなく頭がいいと思っていて、
問題の解き方は一回見たら覚えられるとか勘違いして、
本質的理解でない自己満の学習を繰り返して、
使っている参考書の名前で学力を図ろうとし、
具体的な結果ですら自己を相対化できず、
自己採点が常に合格点に達するような人は
受験勉強は向きません。

僕の本番の自己採点は200点に満たなかったですが、東大の採点は非常に甘く100点以上伸びました。
いかに自分に厳しくできるか。

甘い思考は、根本的に作り直してきてください。
人間として生きていく中で邪魔です。

あと、言い忘れていましたが、模試は積極的に数多く受けてください。
どんな模試ですら、傾向になれていないとか言い訳もできますが、
現状の自分を如実に表しているので。

悪い模試結果を真に受けないのは馬鹿というか全くロジックが通っていない愚かな行為なので。

そもそも試験は、答えを導き出す論理がすでに整ったものに対してしか行われないので、傾向が合っていないという言い訳は片腹痛いです。
真に論理構造を理解していれば別にどんな模試でも点数は取れます。


使った参考書

英語
河合塾でもらった文法書
-全ページを暗記し、運用できるようにした。
単語帳DUO
-毎日CDを2倍速程度で流し、合計1000回以上聞いた。

数学
新数学スタンダード演習
-全問解法選択の理由含め、暗記。

物理
新・物理入門演習
-自分の中で無意識に正しいと思っていることを探し出し、疑い、曖昧さを排した。

化学
新演習
-当時、東大の問題は特殊に感じていたので、暗記よりも本質の理解に努めた。高校化学は物理量の比例の学問である。

国語
当時は別に得意でもなかったので、これを参考にするのは意味ないかと思いますが・・・
要望があったのでのせます。

古文
マドンナ古文、ゴロゴロご
-文法の理解、語彙数の底上げをし、以降のパニックを防ぐというリスクヘッジしかしていなかった。

現代文
常にリテラシー、ロジックの正当性を求められる、レベルの高い会話をする。
-国語という字義通り、これこそが真の学習法だと思うが、この環境が手に入ったのは大学に入ってからである。


僕が多くを学んだのは、上記の参考書からですが、点数が伸びたのは、過去問模試問演習によります。
しかし、同時にやっても意味はないと思うので。


最後にさらっと明晰夢とフォトリーディングについて

僕自身、自分の無意識を意識することに興味があり、後天的学習によって無意識は意識化、意識は無意識化できるのではないかと思っていました。
つまり、膨大な機械学習のデータがあれば、自分の脳をプログラミングするように処理、計算の自動化も可能。逆に記憶というよくわからないものを、意識的に、写真を撮るように行うことが可能だと常々考えていました。

本質を言います。

映像記憶とは、言語を媒介としない記憶方法である。
他人の記憶方法を聞いたところで、脳の構造が同じであるわけではないので、上記の方法を会得するためのプロセスは自分の能力に合わせてデザインしてくださいというしかないです。ただ僕の場合は景色を言葉で定義することなく、色彩のグラデーションとして捉え、記憶。言語に置き換え、処理することを制限し、極端に情報量を増やすことで映像記憶を取得しようとしました。

明晰夢は無意識の意識化が根本的なモチベーションです。
あなたがこれを見ている時、目から飛び込んでくる情報を処理するプロセスを意識化しようというような営為です。
覚醒状態の自分を(その思考様式含め)ひたすら客観的に観察し、睡眠時に差異を認識できるレベルまで観察を続けてください。
ちなみに、この方法はノーベル物理学賞を受賞した、敬愛するリチャード・P・ファインマン博士も手記の中で自身の明晰夢経験を踏まえ、鮮明に語っておられました。この事実から普遍性を感じることができます。

これらは自分なりに言葉を尽くした説明です。
一つ一つの質問に答えるのはコミュニケーションコストが嵩むので推し量ってください。


必要なことは、自分の認識というものに対する飽くなき探究心であり、普遍性のある能力ですが、どちらも決してインスタントなスキルではないということです。

ちなみに大学受験程度の情報量にはさして重要なスキルではありません。
別にこんなことをしなくても、理科3類も入れるので。
どちらを大局的な目的とするかは個人の判断によるところですが。


では、僕の社会貢献はこの程度にして、
経済活動もとい研究活動に戻ります。

受験勉強は、効率を重んじすぎると、精神的にきついので、適度に自分の人間性を安定させるだけの自己満足を入れつつ頑張ってみてください。

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