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ソロダンサーの価値と、映像について

※大前提、1人のプレイヤー、HIPHOPフリークの個人的な思いになります。



最近の若いダンサーの子達、上手い人マジで多い。

それもこれも、
毎週のようにイベントや練習会を開催してるオーガナイザー、
自分達が手探りで得たスキルを惜しげもなく教える先人の方達、
それを受けとめる皆の気持ちやスタンスだったりと

色んな要因があると思います。

ただ、そのダンサー達がSNSに上げてる映像が、定点カメラのレッスンや練習風景のような映像が多い。

ソロダンサーの映像

これはこれでもちろんアートフォームとして成立してる人もいるし、細かい動きが見えやすかったり、逆にそれだけでカッコいい人は無茶苦茶カッコいい証明でしかないと思う。

だがどの人を見ても、映像の構図が全く一緒で
こんなダンス上手くてカッコいい人だったら、絶対もっとかっこいい映像撮れる!
と思ってしまうことが個人的にはしばしばある。

そして新譜のかっこいい曲が出るタイミングだと、同じ曲で同じ構図で何人もの人が〜、というのをよく見かける。
果たしてこのSNS時代、ダンス動画がダンサーの名刺と言えるこの時代にそれだけでいいのか?

誤解がない様に言うとこれはディスではない。
曲なんてそれこそ皆が皆オリジナルで作れるわけじゃないし、カメラなんか毎回誰かに頼めるわけでもない。
けど、こんなにかっこいいダンサーには、もっとかっこいい作品も配信して欲しい!!
単純にそれだけなのは勿体無い!

という1ダンスファンとしての感想である。

余談ですが、僕自身は色々なご縁がありアーティストの方のMV(ミュージックビデオ)に出演させてもらったりする経験が何回かある。

そしてこれもディスではないのですが、
MVでダンサーが使われるのは悲しいかな大体が一瞬。それが何コマか使われるとか。

普段ショーどころか、レッスンでやる4×8(8小節)くらいの振付がフルで映像で使われるのは稀だと思う。

それはそうでしょう。
その映像の主役はその曲を作ったアーティストなのだから、当たり前である。

※誤解がないように言うと、逆に僕の身近な映像監督なんかは、なるべくダンサーをよく映したい!使いたい!と思ってくれてる人もいます。

そこで僕は考えました。

リアルなスキル、表現を持つソロダンサーが集まるダンスバトル。
そのダンスバトルを、曲を作るアーティストが審査する。
アーティストがこいつの作品を作りたい!と思わせたダンサーが優勝し、
アーティストにはそのダンサーのためのオリジナルの曲を作ってもらう。
そしてそのダンサーが主役のオリジナルのMVを作る。

そうです。

本当にかっこいいソロダンサーのための曲と、映像作品を作っちまおうぜ!

という企画。

Dリーグや、チームによってはオリジナル楽曲を使ってショーしてる人達も見るけど、

ではなく、ソロダンサー。
即興芸術だからこその刹那的であり、スリリングなリズムをそのまま
アートフォーム、形に、作品にしよう!と。

イベント名は
Rhythmic Form
と名付けました。

ソロダンサーの作品作りのために

僕はこの企画を考えた時に、無茶苦茶ワクワクした。
僕自身もバトルに出て賞金やお仕事をもらった事はあるけど、そのダンスが曲と映像になるなんて!!

がしかし勿論失敗も考えた。
そりゃ、どこぞの馬の骨ともわからん奴が企画したイベントで、
ソロダンサーのMVなんか皆無のような物なのでイメージもつきづらい。
そんなもん興味ないっす。
てダンサーの方が圧倒的に多いだろう。

だがしかしもう止まれない。
その時には、これは自分にしかできない!と言う謎の暗示があった。

僕はこの企画をすぐに普段からお世話になっている、兄貴のような人であり、多種多様なタイプのトラックを制作し、幅広い知見を持つトラックメイカーの方に相談した。
絶対面白いと思う!という話と、色々なアドバイスをもらった。

企画構想ができた段階でこの人には絶対に審査員に入ってもらいたい、ダンサーのビートを任せたいと思っていた。
二つ返事でOKしてくれた。

そして作った曲、ビートに言葉を乗せ、ダンサーの想いを汲みリスペクトを持って言葉として表現してくれる歌い手。
僕はストリートカルチャーに理解があり、僕自身も交友関係を持ち、敬愛する2人組のラッパーにお願いした。
2人もすぐにOKしてくれた。

今思うとなんのこっちゃわからんのに、僕の先走った思いだけ伝えられて
普段見てないダンスバトルのジャッジをさせられ、ダンサーのために曲作って!とか歌詞書いて!
なんてかなり無茶振りである。

改めてこの3人には頭が上がらない。普段からですが感謝でいっぱいです。

当日

60名ほどのエントリーがあった。
この60名、本当にセンスいいと思う!!!!(誰目線なのだと)

ただイベント自体無茶苦茶トラブルがあった。
スタッフ間のトラブルや、出演者にも迷惑がかかるトラブルや、審査員のライブの音が割れまくったり、DJ機材が飛んだり、
イベントとしてのデキは褒められたものではなかった。

本当にこの日迷惑をかけた人達に、今でも一人一人謝りたいくらいである。

だが、バトル自体は凄く盛り上がった。
何より普段ダンスバトルを見る機会が少ないであろう審査員の3人がダンスを見て食らってる様子は
やはり本物は別分野の本物にも刺さる。感動させる事ができる。という確信が僕の中で生まれた。

そして優勝者が決まった。
会場の空気的にも文句なく、完全に彼がこの日の主役だったと思う。

そして改めて審査員のアーティスト3人と、優勝したダンサー、僕で制作を進めていくことに。

それが2年前

2年前!?

そう。無茶苦茶前の話しである。
チェンソーマンの連載期間がちょうど丸2年なので
チェンソーマンが始まってから終わるまで、より時間かかっている。

これも言い訳するとコロナがちょうど流行り出したり、外的要因も結構あったのですが、
プロデューサーの僕の段取りの悪さが原因だ。

2年も優勝賞品を待たされた彼の身にもなると、会う度謝りたいくらいである。

が、しかしようやく発表ができるようになりました。

"wicking"配信開始

文句なしの優勝を果たした、レペゼン滋賀のHIPHOPダンサー
vol.1 Champion
ASATO(AVID/4sedgwick)
BEATに、既存のスタイルに捉われない様々な作品を生み出し、
色んな事をいつも相談に乗ってくれる人としてもかっこいい先輩
I.Love/illr
RAPには、僕が知る限り最高にヤバいライブをするB-BOYであり、何よりもアティチュードが本当にかっこいい2人。
黒衣(peko&KENT)


こちらの4人による楽曲
wicking
が各種ダウンロード、ストリーミング媒体にて楽曲配信中
https://linkco.re/VFrafv2q

MVも12/11(このノート公開日)21時〜公開です
https://youtu.be/nYvwxYC584Q

作品の内容については、ASATOの思い、こだわり、好みをアーティストが真摯に受け止めてくれ、4人に築いてもらった物なので僕がベラベラ喋る事ではないので、

是非曲を聴いて、MVを見て
ASATOというソロダンサー、その思いや仲間達、そのかっこよさ。
彼だからこその作品をチェックして彼の矜持を感じて欲しいです!

そしてASATOの今後の活動の助力に少しでもなれば本望!

上記以外でも
MIXをしてくれた cosaquさん
映像を撮影、編集をしてくれた )(iro(few ERA)
バトルDJをしてくれたarigaTOMMYくん
構想段階から僕の背中を押してくれたDOMINIQUEさん
そのドミさんとオープニングでショーをしてくれ士気をあげてくれたMASAOさん
スタッフを手伝ってくれた皆

に本当に感謝しております。そして時間がかかって本当にすいませんでした。
いや、本当に...

そして

Rhythmic Form vol.2

2022年!開催予定!です!!
また告知しますが、前回の不備ももちろん直して!
優勝賞品の提供ももっと早くします!(当たり前です)
僕も今回色々学んだので、もっとスムーズに制作も進めて早期の提供を!!

ASATOの曲、映像見て
かっこいいなー!とか、自分も作って欲しいなー!
って思ったダンサーの皆様。

次はあなたのダンスを、あなた自身のドラマを一緒に作品にさせてください!

また告知させていただきます!

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